chatGPTマスターを目指してvol.72 「AIに奪われる仕事」は本当にあるのか?

生成AIの出現によって議論が盛り上がった「AIに奪われる・奪われない仕事」問い合わせ実績から、かつての答え合わせができそうです

  

生成AIが登場し、その能力に多くの人が度肝を抜かれたころ。

多くのメディアや著名人が、こぞって「AIに奪われる仕事・奪われない仕事」について見通しを発表していました。

「ルールとして決まっている行動はAIの得意分野だから、奪われやすい」

「想像力を働かせるような仕事はAIにはできないから、奪われない」

多くの人がそれぞれの知見から意見を述べていましたが、おおよそ上のような内容を話している人が多かったように思います。

そして最近では「恐れられていたほどAIに仕事を奪われたりしないのではないか?」という言説も見受けられるようになりました。

 

かつて多くの人が予測したように、今ある知識から将来を予測することも重要なことです。

一方で、現在ここまで生成AIの利用が広がっている中、実際にどのような使い方がされているかを調べてみることで、「奪われる(可能性のある)仕事」について調べることができるはずです。

実際にX(旧Twitter)のOpenAI Newsroomアカウントを見てみると、次のような記述がありました。

https://x.com/OpenAINewsroom/status/2044161573405765767

税金の申告期限が近づくにつれ、ますます多くのアメリカ人がChatGPTを利用して税金や申告に関する質問を解決しています。ChatGPTにおける米国での税金関連クエリの総数は、2025年第1四半期から2026年第1四半期にかけて4倍に増加しました。

 

税金関連メッセージの約3分の1が所得と源泉徴収に関する質問を占めています。30%以上が申告フォームの記入支援や税務ソフトの使用に関するものです。そしておよそ10%が投資および退職関連の報告に関する質問です。

(Xによる翻訳ママ)

 

この一年で問い合わせ件数が4倍に増えた、というのは驚くべき数字です。

確かに私も確定申告の際医療費控除についていろいろと質問した記憶があります。

これがBtoCのサービスで利用者拡大を狙っていた…というようなシチュエーションであったなら、4倍の顧客数増加はきっと、マーケティング担当者に臨時ボーナスが出て然るべきではないでしょうか。

 

ただしもちろん注意が必要なことには、生成AIの出力を完全に信じることはできない、ということがあります。

AIはあくまで確率的に文章を生成しているだけであって、その出力の正確性に何ら責任を持たないからです。

AIが出力した誤った情報に基づいて確定申告を実施し、その結果追徴課税を受けたとしても、責任はAIを利用した人本人にあります。

実際にOpenAI社も注意を促す声明を出していたそうです。

 

それでも、例えば、Web条で公開しているようなQ&Aの情報であったり、無料相談が対象とするような内容については、生成AIを使うことである程度解決することができる、ということは事実だと思います。

すなわち、これまで新規顧客獲得のために使っていた手法の一つが使えなくなる、ということになります。

こう考えると、税理士の仕事を全て奪うことはないにせよ、一部の仕事を奪い、その仕事のあり方に影響を与える、ことはありそうです。

 

私たちが取り組む仕事が何であれ、AIによる影響を正しく評価してビジネスをアップデートしていくことが必要になるのは間違いないようです。

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大学にてデータサイエンスを学ぶ傍ら、多くの人にデータ分析の面白さを伝えたいと日々奮闘中。