【事例あり】仕事の生産性と効率を高める”究極の質問“の作り方

「いつも同じことで頭を悩ませている」「現在、手詰まりの課題を抱えている」といった場合は、コレがあなたの課題解決につながるかもしれません。

  

【事例あり】仕事の生産性と効率を高める”究極の質問“の作り方

「どうすればもっと効率良く、生産性の高い仕事が行えるか?」

これは多くのビジネスマンが、日々頭を悩ませているポイントだと思います。

そこで趣向を凝らして様々な施策を打ち出すわけですが・・・そもそも、その施策はどうやって生み出されているのでしょうか?

どんな時も、今できるベストな選択をしている!と個人的には信じたいのですが、限られた時間・費用・人員の中で、常にベストな選択をすることが非常に困難であることは、容易に想像できそうです。

しかし、そんな時に「いつでも、誰でも実践できて、かつ限りなくベストな選択に近い施策を打ち出すことができる方法」があるとしたら、あなたはどう感じるでしょうか?

しかも、お金は一切かかりません。

仕事の効率を高め、生産性を高める夢のような方法、それが「質問」です。

「ん?何だって??」と疑問に思われたとしたら、あなたはまだ質問の偉大なる力に気づいていないのかもしれません。

今回はそんな質問の本当の使い方について、詳しくお伝えしたいと思います。

効果的な質問の重要性

効果的な質問の重要性

残念なことですが、ビジネスの世界において「適切な質問をする能力」を重要視する人はあまり多くありません。

しかし、少し考えてみれば分かるのですが、私たちが何か新しいことにチャレンジしようとする時、そこには必ず質問があったはずです。

例えば「どうしたら、もっと早く楽に移動できるだろうか?」という質問によって、人間社会は大きな発展を遂げてきたといっても過言ではありません。

質問とは、生産性と効率を大きく左右する重要なスキルなのです。

効果的な質問は、問題解決や意思決定プロセスを加速させ、チームの方向性を明確にし、イノベーションを促進します。

とは言え、ただ単に思いついた質問をすればいいというわけではありません。

効果的な質問には、タイミング、文脈、そして適切な表現が必要です。

また、質問の順序も重要な要素となるでしょう。

では、どうすれば効果的な質問ができるのでしょうか?

続いて仕事の生産性と効率を高めるための質問の作り方と、様々な状況での使い分けについて解説していきます。

質問の基本フレームワーク

質問の基本フレームワーク

結論から申し上げると、効果的な質問を行うためには基本的なフレームワークが存在します。

それは

  1. Why
  2. What
  3. Who
  4. When/Where
  5. How

の順番で質問を行う方法です。

この順番で質問を作ることで、問題や状況を体系的に理解し、効率的に解決策を見出すことができます。

各質問の役割と重要性は以下の通りです。

  1. Why(なぜ):目的や根本原因を探ります。
  2. What(何を):具体的な対象や目標を明確にします。
  3. Who(誰が):関係者や責任者を特定します。
  4. When/Where(いつ/どこで):時間と場所を決定します。
  5. How(どのように):具体的な方法や手段を考えます。

この順番が効果的な理由は、まず大きな視点から状況を捉え、徐々に具体的な詳細に絞り込んでいくアプローチを取るからです。

Whyから始めることで、問題の本質や目的を明確にし、その後の質問の方向性を定めることができます。

ちなみに興味深いことに、この質問の順序は以下のように日本の四季のサイクルとも関連しています。

  • Why:年間を通じての気候変動を理解する視点。全ての季節を統一する基本的な理解。
  • What(春):新しい始まり、計画の策定。何を行うかを決める時期。
  • Who(夏):活動の最盛期。誰が関わり、協力するかが重要になる。
  • When/Where(秋):具体的な実行と収穫の時期。時期と場所が重要。
  • How(冬):方法の洗練と次の春への準備。どのように改善し、準備するかを考える。

これは、質問の順番が自然界のサイクルに沿っていて、私たちの思考プロセスにもなじみやすいものであることを示しています。

ただし、この順番は固定的なものではなく、状況に応じて柔軟に対応することが重要です。

例えば、緊急の状況ではWhatやHowから始めることもあるでしょう。

また、各段階で得られた答えによっては、前の段階に戻って再考することも必要です。(詳しくは後述します)

では続いて、中でも重要な「Whyの質問」について詳しく見ていきます。

Whyの力:客観的視点を得るための万能ツール

Whyの力:客観的視点を得るための万能ツール

「Why(なぜ)」という質問は、このフレームワークの中で特別な位置を占めています。

Whyは、問題の根本原因を探り、物事の本質を理解するための強力なツールです。

それは常に客観的な視点に立ち戻り、私たちの思考を深め、時には当たり前だと思っていたことに疑問を投げかけてくれます。

Whyの持つ特別な意味と重要性は、以下の通りです。

  1. 根本原因の追究:表面的な症状ではなく、問題の本質に迫ることができます。
  2. 前提の再考:当然と思っていたことを見直す機会を提供します。
  3. 目的の明確化:行動や決定の背後にある真の目的を浮き彫りにします。
  4. 視野の拡大:より広い文脈で状況を捉えることができます。

あなたもご存知かもしれませんが、Whyを使って根本原因を探る有名な技術に「5Whys technique(なぜなぜ分析)」があります。

これは、問題に対して5回連続で「なぜ」と問いかけることで、表面的な症状から根本的な原因にたどり着く方法です。

<具体的な使用例>

問題:「顧客からのクレームが増加している場合」

  1. なぜクレームが増加しているのか? → 製品の品質に問題がある。
  2. なぜ品質に問題があるのか? → 製造プロセスに誤りがある。
  3. なぜ製造プロセスに誤りがあるのか? → 新しい機械の操作方法が正しく理解されていない。
  4. なぜ操作方法が理解されていないのか? → 適切なトレーニングが行われていない。
  5. なぜ適切なトレーニングが行われていないのか? → トレーニングプログラムの重要性が認識されていなかった。

この例では、表面的な「クレームの増加」という問題から、「トレーニングプログラムの不足」という根本原因にたどり着きました。

この根本原因に対処することで、問題の本質的な解決が可能になります。

ただし、Whyの質問には注意点もあります。

あまり使いすぎると、相手を追い詰めたり、批判的に聞こえたりする可能性があるからです。

実際に「何で?何で?」と繰り返し聞かれると返答に困りますよね(笑)。

また、Whyだけでは具体的な答えに辿り着きづらいため、具体的な行動に移る段階では、WhatやHowの質問にシフトすることが重要です。

効果的な質問のフロー

効果的な質問のフロー

 

では続いて、シチュエーション別に効果的な質問の作り方を見てみましょう。

例えば、とあるプロジェクトを推進する場合には、Why→What→Who→When/Where→Howの順で質問を投げかけることで、プロジェクトの全体像を把握し、効率的に進めることができます。

以下のような流れを参考にしてみてください。

1.Why(なぜ):プロジェクトの目的を設定

  • このプロジェクトを行う理由は何か?
  • どのような課題を解決したいのか?
  • このプロジェクトが成功したら、何が変わるのか?

     

    2.What(何を):具体的なタスクを決定

  • プロジェクトの具体的な目標は何か?
  • どのような成果物を作るのか?
  • 必要なリソースは何か?

     

    3.Who(誰が):メンバーや協力者を選定

  • プロジェクトリーダーは誰か?
  • どのようなスキルを持つメンバーが必要か?
  • 外部の協力者やステークホルダーは誰か?

     

    4.When/Where(いつ/どこで):スケジュールと場所を決定

  • プロジェクトの開始日と終了日はいつか?
  • 主要なマイルストーンはいつか?
  • プロジェクトの作業場所はどこか?

     

    5.How(どのように):具体的な実行方法を策定

  • どのような方法でプロジェクトを進めるか?
  • リスクにどのように対処するか?
  • 進捗をどのように管理するか?

これらの質問を順番に投げかけていくことで、プロジェクトの全体像が明確になり、チームメンバー全員が同じ方向を向いて進むことができます。

解決できない課題にぶつかったら?

しかし、時にはプロジェクト推進中に手詰まりになることもあるでしょう。

そのような場合は、1つ前の質問に戻ることが有効です。

  • Whoの段階で適切なメンバーが見つからない場合: Whatに戻り、プロジェクトの範囲や目標を再考する。
  • When/Whereの段階でスケジュールの調整が難しい場合: Whoに戻り、別のリソースの可能性を探る。
  • Howの段階で具体的な方法が見つからない場合: Whatに戻り、目標や成果物の見直しを行う。

このように、質問のフローを柔軟に行き来することで、プロジェクトの軌道修正や最適化が可能になります。

より具体的な例を見てみましょう。

プロジェクト:新製品の開発の場合

  1. Why:なぜ新製品を開発するのか? → 市場シェアを拡大し、競合他社との差別化を図るため。
  2. What:どのような製品を開発するのか? → 環境に優しい材料を使用したスマートフォンケース。
  3. Who:誰がプロジェクトを担当するか? → デザイン部門、技術開発部門、マーケティング部門からメンバーを選出。 (この段階で適切な技術者が見つからない場合は、Whatに戻り、製品仕様の再検討を行う)
  4. When/Where:いつまでに、どこで開発するか? → 6ヶ月以内に試作品を完成させ、自社の研究開発施設で行う。
  5. How:どのように開発を進めるか? → アジャイル開発手法を用い、2週間ごとに進捗を管理する。

この質問のフローを意識的に活用することで、プロジェクトの各段階で必要な情報を漏れなく収集し、効率的に進めることができます。

また、問題が発生した際も適切な段階に戻って再考することで、柔軟に対応できるはずです。

様々なビジネスシーンでの活用法

様々なビジネスシーンでの活用法

これらの質問フレームワークは、様々なシーンで活用することができます。

ここでは、更に代表的な場面での具体的な活用法を紹介しておきます。

1.会議で活用する場合

会議は時間とリソースを大量に消費するため、効率的な運営が重要ですよね。

そんな時に、質問フレームワークを活用することで、成果を最大化することができるでしょう。

  • Why:この会議の目的は何か?
  • What:具体的に何を決めるべきか?
  • Who:誰が決定権を持つのか?誰の意見が必要か?
  • When/Where:いつまでに決定すべきか?次のアクションはいつか?
  • How:どのようにして決定を実行するか?

2.プロジェクト立ち上げの場合

プロジェクトの成功は、その立ち上げ段階での綿密な計画に大きく依存します。

質問フレームワークを用いて、プロジェクトの全体像を明確にします。

  • Why:このプロジェクトの根本的な目的は何か?
  • What:具体的な成果物は何か?成功の定義は?
  • Who:プロジェクトリーダーとコアメンバーは誰か?
  • When/Where:タイムラインと主要なマイルストーンは?
  • How:どのような方法論で進めるか?リスク管理はどうするか?

3.パフォーマンスを評価する場合

定期的なパフォーマンス評価は、社員の成長と組織の健全性にとって重要です。

質問フレームワークを用いることで、公平で建設的な評価を行うことができます。

  • Why:なぜこの評価基準が重要なのか?
  • What:具体的にどのような成果や行動が評価されるのか?
  • Who:評価者と被評価者は誰か?他に意見を聞くべき人は?
  • When/Where:評価期間はいつか?次の評価までに何を達成すべきか?
  • How:どのようにして改善や成長を支援するか?

これらの例は、質問フレームワークの基本的な適用方法を示していますが、実際の使用では状況に応じて柔軟に調整することが重要です。

質問スキル向上のためのトレーニング

質問のフレームワークが理解できても、実際の質問に落とし込むにはトレーニングが必要でしょう。

しかし、実践を積むことで誰でもできるようになりますので、継続的にフレームワークを使い続けてみてください。

では最後に、質問力を高めるための具体的なエクササイズと日常での活用法をいくつか紹介しておきます。

<質問力を高めるためのエクササイズ>

  • 質問の種類を意識する:クローズド・クエスチョン(はい/いいえで答えられる)と、オープン・クエスチョン(詳細な回答を要する)を意識的に使い分ける練習をします。
  • 質問ジャーナリング:毎日、その日に起こった出来事や決定に対して、Why, What, Who, When/Where, Howの質問を書き出す習慣をつけます。
  • ロールプレイング:同僚や友人と協力して、様々なビジネスシーンを想定したロールプレイを行い、適切な質問を練習します。

<日常業務での質問の意識的な活用法>

  • 会議前の準備: 会議の議題に関連する質問リストを事前に用意します。
  • 1on1ミーティングでの活用: 部下との1on1ミーティングで、オープン・クエスチョンを意識的に使用し、深い対話を促します。
  • プロジェクトレビュー: プロジェクトの各段階で、質問フレームワークを用いて進捗と方向性を確認します。
  • 内省の時間: 日々の業務終了時に、その日の行動や決定に対して質問を投げかけ、自己反省と学習の機会とします。

<組織全体で質問力を高める文化を作る>

  • 「良質な質問」を表彰する: 会議やプロジェクトで特に有益だった質問を表彰し、組織内で共有します。
  •  質問ワークショップの開催: 定期的に質問スキル向上のためのワークショップを開催します。
  •  リーダーが率先して質問する: 上級管理職が率先して質問を投げかけ、質問の重要性を示します。

以上が質問トレーニングと、日常の活用アイデアです。

まとめ:質問を制するものがビジネスを制す!

まとめ:質問を制するものがビジネスを制す!

今回お伝えした通り、質問はビジネスにおける武器になり得ます。

質問を制するものはビジネスを制す!と言っても過言ではありません。

しかしながら「何となく思いついた質問を投げかけてしまう」「質問の要点が自分でもわかっていない」「質問をしたきりで返答を受け取っていない」といった事が日常的に起きているのが現実です。

そういった事態を避けるためには、以下のポイントを意識しておくと良いでしょう。

  • 質問をする前に、3分だけ質問を整理する時間を作る。
  • 質問から得たい答えを明確にする。
  • その答えを得ることで、何が解決されるのか?を考える、など。

こうすることで、行動そのものはもちろん、そこから得られる結果は大きく変わります。

質問スキルの向上は、個人の成長だけでなく、間違いなく組織全体の効率と創造性を高める鍵となります。

日々の小さな実践から始め、徐々に質問力を磨いていくことで、より生産的で革新的な職場環境を作り出すことができるでしょう。

是非質問の力を最大限に活用し、個人としてもチームとしても、より高い成果を達成することを目指していってください。

Who is writing

岩下 知史(いわした ともふみ)

職業:メンタル&ビジネスコーチ、ライター。

クライアントは経営者、会社役員、ドクター、看護師、個人事業主〜主婦まで多岐に渡る。

大学卒業後は主にホテル業界に従事、東証一部上場企業にてチームマネジメントに携わり20名ほどの部下を抱える。

離職率の高いホテル業界で、人材教育へのプレッシャーから躁鬱病を経験するも、それまで一度も予算達成したことがなかったチームを常勝チームへと成長させる。

その後2015年に独立、様々な成功と失敗体験を積む中で「教育」に情熱があることを再認識し、経験・人脈ほぼゼロの状態から、コーチング、ライティング、Webマーケティング、研修講師業などを通じて本格的に人材教育業界へ。

2020年からは世界で100万人が活用しており、MicrosoftやIBMといった有名企業に人材育成ツールとして導入されている「ウェルスダイナミクス」において、専属のメルマガライター兼・日本に3人しかいない公認トレーナーを務める。

その間は1,000人以上のビジネスパーソン、有資格者の指導にあたり、2022年にトレーナーを卒業〜現在に至る。

人生のミッションは「自ら思考・選択・行動できる人材を育てること」、趣味はギターと筋トレ、心理や精神世界に関する読書、娘と遊ぶこと。