chatGPTマスターを目指してvol.46 DeepResearchを試してみた vol.2 「ダイエットレシピを調べて」

chatGPTに追加された新機能DeepResearchを、今度は自分が詳しくない分野で試してみました。

  

ようやく少額課金ユーザも使えるようになったDeepResearch。

chatGPTマスターを目指してvol.45 DeepResearchを試してみた

 

前回は機械学習の最近トレンドについて調べてもらったのですが、今回はvol.2ということで、自分があまり詳しくない分野について調べてもらうことにしました。

調べてもらう対象は、ずばり「ダイエットレシピ」。

「ダイエットレシピを教えて」と聞くといくつか質問をしてくれたので、それに回答する形でこんな調査依頼をしてみました。

特に夕食について、筋肉を増やしつつ脂肪は落ちるようなメニューを作りたいです。

制限したい食材は特になく、飽きることがないように複数のレシピが欲しいです。

調理方法は20分程度で作れるくらいの簡単さにしてください。

また、思考の履歴を出力してください。

個人的には、最後の一文がポイントです。

というのも、リリース直後にDeepResearchを試していた人の多くが言及していた「色々脱線しながら検索する」chatGTPを見てみたかったのです。

 

果たして、どのような回答と思考回路が出てきたのでしょうか。

まず、思考回路について、大成功でした!

基本的には「鶏胸肉照り焼きのカロリーとタンパク質」など、レシピに関する情報を検索しているようなのですが、突然、乗換案内が見たくなったようです。

「国会議事堂前駅から半蔵門駅へのアクセスを検討中。徒歩とバス、それに電車も考慮点。各選択肢の利便性と費用を比較して、最適なルートを見つけたいゾ。」

(原文ママ)

なぜ国会議事堂にいたのでしょうか。

そして半蔵門駅に行きたかったのでしょうか。

加えて、「最適なルートを見つけたいゾ。」とは、一体どうしてしまったのでしょうか。

その口調はどこからきたのでしょうか。

 

他にもおもしろ思考回路がぽろぽろ出てきています。

「含み益が発生している株を一掃し、旬の銘柄に切り替え、資産の再構築を模索中。」

「名前から見て、エビの炒め物はパスタと思われる。 どうしても映像を見たくならないが、「エビの炒め物」という画像を探している。」

…実は、chatGPTはエビが嫌いなのかもしれません。

 

それでは次に回答を見てみます。

出てきたレシピは以下の5つ。

  • 鶏胸肉の照り焼き野菜添え
  • 白身魚と野菜のハーブホイル焼き
  • エビとブロッコリーの中華風ガーリック炒め
  • サラダチキンとキヌアのサラダ
  • 豆腐ハンバーグ おろしポン酢ソース

レシピだけでなく、カロリーやタンパク質、脂質、糖質といった栄養価についても書いてありました。

ダイエット目的と伝えてあるので、提示してくれた栄養価の表示は過不足ないように感じます。

いろいろな種類の食材や料理が挙げられていて、「飽きないように」という依頼もクリアです。

 

というわけで検証の結果、「自分が詳しくない分野について、希望を叶える検索をする」ことが問題なくできていそうです。

リサーチ能力については幅広い分野への適用力を持っており、ある意味では人間を超える、とも言えるのかもしれません。

一方で、いくつか課題もあります。

まず、あくまで質問者のスクリプトベースになってしまうこと。

人間ならば質問者の情報を自分で仕入れ、その人が本当に欲しているものを推測することができます。

ですがそこまでの深掘りは前回も今回もなされていないようでした。

もう一つ、今回の料理に限った話かもしれませんが、「楽さ」についてイマイチな回答も含まれました。

というのも、にんじん50g、といったような記述があったのです。

グラム単位で野菜を用意するのは面倒ですし、しかもそれが付け合わせのためと思うとなおのことピンポイントに用意するのは億劫になってしまいます。

そんな、痒い所に手が届かない出力も見られました。

 

ですが総じて、かなり質の高い調査を短時間でしてくれることは間違いありません。

この機能もこれまでのAI利用と同様に、人間との協業で最大の成果を出してくれるものである。

そんな予感がしてなりません。

 

 

P.S.

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大学にてデータサイエンスを学ぶ傍ら、多くの人にデータ分析の面白さを伝えたいと日々奮闘中。