〇〇を管理するとタイムマネジメントはラクになる

この記事では一般的なタイムマネジメントとは少し異なる視点から、仕事の生産性を大きくUPさせる時間管理方法について解説します。

  

〇〇を管理するとタイムマネジメントはラクになる

あなたはタイムマネジメントは得意ですか?

ちなみに私は非常に苦手でした。

タイムマネジメントに関する本を読み漁り、あらゆるアプリなどを使って試しましたが、一向にうまくいきませんでした。

しかし、あることを知ってから、かなり効率良く時間を使うことができるようになったのです。

結論から申し上げると、そのあることとは「感情の管理」です。

実は世の中にある多数の時間管理テクニックは、この感情管理が伴わないとうまくいきません。

感情管理を後回しに、表面的に時間を管理しようとしても

  • タスクの優先順位が決められない
  • なぜか仕事が増えるばかりで減らない
  • 忙しい割に思うような結果が得られない

といった状態から、一向に抜け出すことはできないでしょう。

今回はそんな状態から抜け出すためにも、感情という視点から「効果的なタイムマネジメント方法」について、お伝えします。

代表的な時間管理法といえば?

代表的な時間管理法といえば?

あなたは「7つの習慣」をご存じでしょうか?

時間管理の具体的な方法という意味で、私がオススメしているのは、この7つの習慣を活用することです。

詳しい内容は是非本書を読んでみてほしいのですが、そこには習慣という切り口から、時間管理の本質的な概念が網羅されています。

この7つの習慣で、特に有名な考え方は「緊急ではないが、重要な事に時間を割くこと(第二領域)」でしょう。

人は時間管理を意識しない状態では、常に目の前の緊急事態(に見えること)ばかり対応することになる。

だからこそ、本質的な課題(重要な事)が解決されないので、いつまでも忙しい状態がループしてしまう・・・という考え方です。

これは間違いなく、タイムマネジメントにおける本質です。

よって、もしあなたがタイムマネジメント能力を上げたいのであれば「第二領域を最優先に仕事を進めること」が1つの答えとなります。

7つの習慣は世界で3,000万部以上販売され、多くの経営者やリーダーに影響を与えている名著です。

至る所で7つの習慣は取り上げられていますので、本書を読んだことがない方でも「第二領域の考え方だけは聞いたことがある」という方も多いでしょう。

あなたも既にご存知だったかもしれません。

しかし、ここに大きな問題があります。

それだけ広く知られている概念にも関わらず、なぜ世の中ではタイムマネジメントに関する本が、いまだに次から次へと出版されるのでしょうか。

それは「第二領域が大事なことは分かっているが、それでも実践できない人が多いから」ではないでしょうか?

では、なぜ本質的であるにも関わらず実践できないのか?

その1つの答えが、今回のテーマである「感情」にあります。

タイムマネジメント=感情管理である

タイムマネジメント=感情管理である

そもそも、なぜ多くの人が緊急性の高い事柄にばかり追われてしまうのでしょうか?

「緊急事態なんだから、どうしようもない」と思われるかもしれませんが、今回の結論はそうではありません。

なぜなら、緊急を要するような出来事は、本人が招き入れている可能性が大きいからです。

緊急を要する出来事が頻繁に起こるのは、計画性の欠如、目標の不明確さ、または自己管理不足が原因であることが多いのです。

また、緊急事態に対処すると、一時的な達成感や安心感を得られるというメリットがあります。

あなたにも「目の前にやってきた仕事を、次々とこなすことに達成感を感じた(しかし、本来任されている仕事は終わっていない)」という経験はありませんか?

このように、タイムマネジメントと感情は密接に関連しているのです。

私たちは、緊急事態に対処する度に一時的な安堵感を得るかもしれませんが、同時に本質的な問題を後回しにしています。

緊急事態への対応は避けられないこともありますが、それらを最小限に抑え、自分自身の目標達成に集中することが、真のタイムマネジメントの鍵と言えるでしょう。

そのために重要なのは、自分自身の感情と向き合い整理することです。

では一体どんな感情が、あなたの時間を奪っているのでしょうか?

続いて私たちの時間を奪う「3つの感情」について、詳しく解説します。

感情①:無視できない

タイムマネジメントにおいては、よく「優先順位を見直せ」ということが言われます。

しかし、現実的には「優先順位がつけられないほど、どれも重要な仕事に見える」と感じる人も、多いのではないでしょうか?

たしかに優先順位をつけることは大切ですが、それ以前に抱えている仕事が多すぎることが問題なのです。

では、なぜこういった状態になるのでしょうか?

そこには1つ「無視できない」という感情があるからです。

例えば、あなたには以下のような経験がありませんか?

  • 一度決まった項目について、何度も考えを巡らせる。
  • いま変える必要のない事を、急に一新させようとする。
  • 朝から長文メールの一字一句に目を通す、など。

これらは基本的に「無視して良いこと」です。

しかし、仕事を抱え過ぎる傾向のある人は、自らの感情に邪魔されて無視できないのです。

結果的に、7つの習慣における第二領域ではなく、あたかも緊急度が高く見えることを優先してしまうわけです。

「無視できない」への対応策

無視できないことへの対応策としては、まず現状抱えているタスクの「削減」から始めることです。

これは優先順を決めるのではなく、今すぐやめるべきことは何か?を探すという意味です。

その上で、新たなタスクを増やす際には「それを行うことで、何がもたらされるか?」を考えるクセをつけることが重要です。

無視することを自分に許すことで、本当に意味のあるタスクを優先することができるでしょう。

感情②:完璧主義

タイムマネジメントを語る際には「他人に任せろ」ということもよく言われます。

自分で仕事を抱え込まず、いかに他人に仕事を任せられるか?が優秀なリーダーとしての腕の見せ所・・・といった具合です。

しかし、現実は他人に仕事を任せられずに、自分で抱え込んでしまう人は多いです。

なぜならそこには「完璧主義」があるです。

完璧主義な人は、他人に仕事を任せると

  • 満足いかない結果になるのでは?
  • 時間通りに終わらないのでは?
  • 自分ほどうまくできないのでは?

といったことが頭をよぎります。

不完全であることを許せないがばかりに、自分の時間がどんどん奪われてしまうのです。

「完璧主義」への対応

完璧主義に対応するには、1つの仕事にかけた時間の計測から始めてください。

会社は、決められた時間の労働対価として、あなたに給料を支払います。

つまり、時間とはコストです。

1つの仕事にかける適正な時間(コスト)はどれくらいでしょうか?

これを考えることで、本来あなたにしか出来ない、最も時間をかけるべき仕事に目が向くようになります。

感情③:良い人でいたい

タイムマネジメントが苦手で、いつも忙しくしている人に当てはまる共通点があります。

それは「自分を蔑ろにしている」ということです。

時間がコストなのであれば、自分の時間より他人を優先した時点で、自分にコストをかけていない・・・つまり「自分に対する投資ができていない」という意味になります。

その背景には、「誰にも嫌われない良い人でありたい」という感情があります。

これは先に挙げた2つの感情に、共通していることでもあります。

「良い人でいたい」への対応策

ではこの「良い人でいたい」という感情に対して、どのように対応すべきでしょうか?

それは「何に対してNOというか?」の基準を明らかにすることです。

「いや、NOと言えるならはじめから苦労はないよ」と思われるかもしれませんが、適切なNOが言えない限り、本当に重要なことに割く時間が手に入ることはないでしょう。

とはいえ、もしどうしてもNOが言えないと感じるのであれば、逆の視点を持ってみてください。

あなたが「YES」という時、それは何かに対して「NO」と言ったことと同じ意味になります。

例えば

  • 物事を先送りにする。
  • 気が進まないことをする。
  • 相手に気を使って妥協する。

に対して「YES」と答えるのは、自分が本当にやりたいこと、家族との時間を過ごすこと、相手との良い人間関係を築くことに「NO」と言っているのと同じです。

「NO」と言うことは、単にタスクを減らすことではなく、自分の時間とエネルギーを最も価値ある活動に注ぐことを意味します。

まとめ: 感情を取り入れたタイムマネジメントの重要性

タイムマネジメントにおいては、目標設定、優先順位、人に仕事を任せるといったこと全てが重要です。

しかし、これには自分の感情と直面し、その感情が自分の選択にどのように影響を与えているか?を理解することが含まれることを忘れてはいけません。

感情に目を向けることで「また余計なことを始めようとしていた」「また完璧主義が顔を出そうとしていた」「また他人に良い顔をしようとしていた」といったように、自分を客観視することができるようになります。

そうすることで、あなたが普段から行っている様々なタイムマネジメント方法が、さらに効率良く活用できるようになると思います。

是非、感情という視点から、ご自身のタイムマネジメントを見直してみてはいかがでしょうか?

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Who is writing

岩下 知史(いわした ともふみ)

職業:メンタル&ビジネスコーチ、ライター。

クライアントは経営者、会社役員、ドクター、看護師、個人事業主〜主婦まで多岐に渡る。

大学卒業後は主にホテル業界に従事、東証一部上場企業にてチームマネジメントに携わり20名ほどの部下を抱える。

離職率の高いホテル業界で、人材教育へのプレッシャーから躁鬱病を経験するも、それまで一度も予算達成したことがなかったチームを常勝チームへと成長させる。

その後2015年に独立、様々な成功と失敗体験を積む中で「教育」に情熱があることを再認識し、経験・人脈ほぼゼロの状態から、コーチング、ライティング、Webマーケティング、研修講師業などを通じて本格的に人材教育業界へ。

2020年からは世界で100万人が活用しており、MicrosoftやIBMといった有名企業に人材育成ツールとして導入されている「ウェルスダイナミクス」において、専属のメルマガライター兼・日本に3人しかいない公認トレーナーを務める。

その間は1,000人以上のビジネスパーソン、有資格者の指導にあたり、2022年にトレーナーを卒業〜現在に至る。

人生のミッションは「自ら思考・選択・行動できる人材を育てること」、趣味はギターと筋トレ、心理や精神世界に関する読書、娘と遊ぶこと。