人的資本情報開示のポイントと成功事例!企業成長を促す方法とは?

企業成長の鍵は人材戦略にあり。人的資本情報開示の意義と活用法を解説します。成功事例もご紹介!

  

人的資本情報開示とは何か?

人的資本情報開示とは、企業が自社の人的資本に関する情報を公開することを指します。

人的資本とは、企業において働く従業員や人材のことを指し、従業員のスキル、能力、経験、トレーニング、健康、福利厚生、キャリア開発、雇用条件、給与などを含みます。

主な目的は、企業の従業員に関する情報を透明化することで、投資家や利害関係者が企業の持続可能性やリスクを評価し、企業の成長戦略や投資価値を判断するための情報を提供することです。

人的資本情報開示には、以下のような内容が含まれます。

  • 従業員数、従業員構成、従業員のスキル、能力、経験、トレーニング、キャリア開発、福利厚生、雇用条件、給与などの情報
  • 従業員の多様性、包摂性、インクルージョン、人権、ラボアライトなどの重要なトピックに関する情報
  • 従業員の健康と安全に関する情報
  • 従業員が企業の目的や価値観に共感しているかどうかに関する情報
  • 従業員のエンゲージメントやモチベーションに関する情報
  • 従業員が協業やコラボレーションを行うための環境や文化に関する情報

人的資本情報開示は、企業の持続可能性や社会的責任に関する報告書、ESGレポート、企業責任報告書、サステナビリティ報告書などに含まれることがあります。

企業が人的資本情報を開示することで、社会的影響や利益、従業員の権利や幸福度などにも配慮し、社会的価値の創出につながることが期待されています。

専門家の視点

異なる立場の専門家は、人的資本情報開示に対してどのよう視点を持っているのでしょうか?

代表的な視点と意見を見てみましょう。

専門家A:経営学者

視点と意見:人的資本情報開示による企業の成長促進について

人的資本は、企業にとって非常に重要な資源であり、従業員のスキル、能力、経験、トレーニング、健康、福利厚生、キャリア開発、雇用条件、給与などを含みます。

企業が従業員に関する情報を公開することで、企業の成長促進につながることが期待されます。人的資本情報開示によって、企業は以下のようなメリットを享受することができます。

第一に、人的資本情報開示は、企業の従業員に対する投資の価値を高めます。企業が従業員に投資することで、従業員のスキルや能力を向上させ、企業の競争力を高めることができます。

また、従業員が企業の目的や価値観に共感し、企業文化に適応することができるようになるため、企業のブランドイメージ向上にもつながります。

第二に、人的資本情報開示は、企業のリスク管理に役立ちます。従業員の多様性や健康状態、人権やラボアライトに関する情報を開示することで、企業は従業員の福利厚生や労働環境に関する問題を把握し、改善することができます。

また、従業員のトレーニングやキャリア開発に関する情報を開示することで、企業は従業員の能力を向上させ、組織全体のパフォーマンスを高めることができます。

第三に、人的資本情報開示は、企業の社会的責任を果たすための手段として機能します。企業は、従業員や社会との関係を重視し、人権や社会的責任を尊重することで、社会的価値の創出につながります。

また、従業員の多様性や包摂性に関する情報を開示することで、企業は多様性を尊重し、差別や偏見に対する姿勢を明確にするこ差別や偏見に対する姿勢を明確にすることで、社会的評価を向上させることができます。

第四に、人的資本情報開示は、企業の従業員に対する信頼感を高めます。企業が従業員に関する情報を開示することで、従業員は企業に対する信頼感を持ち、企業のビジョンや目的に共感することができます。

 

経営学者は、企業の競争力向上、リスク管理、社会的責任、従業員の企業に対する信頼感、このような点に注目していることがわかります。

次に社会学者はどのような視点で見ているのか確認してみましょう。

 

専門家B:社会学者

視点と意見:人的資本情報開示による社会的インクルージョンの促進について

人的資本情報開示は、企業が自社の従業員に関する情報を公開することで、社会的インクルージョンを促進することが期待されます。

社会的インクルージョンとは、異なる文化や背景を持つ人々が、平等な機会や参加、尊重を受け、社会に参加することができる状態を指します。

人的資本情報開示によって、企業は以下のようなメリットを享受することができます。

第一に、人的資本情報開示は、企業のダイバーシティとインクルージョンの取り組みを示すことができます。

企業が従業員の多様性や包摂性に関する情報を公開することで、企業は自社のダイバーシティとインクルージョンの実績を示すことができます。

これにより、企業は多様性を尊重し、偏見や差別を排除することが期待されます。

第二に、人的資本情報開示は、企業が社会的責任を果たすための手段として機能します。企業は、社会的インクルージョンを促進することで、社会的評価を向上させることができます。

また、企業が従業員の多様性や包摂性に関する情報を開示することで、社会のニーズや期待に応えることができ、より良い製品やサービスを提供することができます。

第三に、人的資本情報開示は、企業と従業員の信頼関係を構築することができます。

企業が従業員の多様性や包摂性に関する情報を開示することで、従業員は企業に対する信頼感を持ち、企業のビジョンや目的に共感することができます。

これにより、従業員のエンゲージメントやモチベーションを向上させ、企業の成長促進につながります。

社会学者は、ダイバーシティとインクルージョンに非常に重きを置いていることがわかります。

企業と従業員の信頼関係という点においては、経営学者と似たような立場を取っていることがわかります。

それでは、次に投資家の目線からチェックしてみましょう。

 

専門家C:投資家

視点と意見:人的資本情報開示による企業の投資価値向上について

人的資本情報開示は、企業が自社の従業員に関する情報を公開することで、投資家の投資価値評価に影響を与えることが期待されます。

投資家は、企業の成長戦略や社会的責任に関する情報を評価することで、投資先を選択するための情報を得ます。

人的資本情報開示によって、企業は以下のようなメリットを享受することができます。

第一に、人的資本情報開示は、企業の成長戦略について投資家に情報を提供します。

従業員のスキルや能力、トレーニングやキャリア開発に関する情報を開示することで、企業の成長戦略についての情報を提供することができます。

投資家は、企業の成長戦略を評価するために、従業員に関する情報を必要としています。

第二に、人的資本情報開示は、企業の社会的責任に関する情報を提供します。

従業員の多様性や包摂性、人権やラボアライトに関する情報を開示することで、企業が社会的責任を果たしているかどうかを評価することができます。

投資家は、企業が社会的責投資家は、企業が社会的責任を果たすことが、長期的な投資価値向上につながると考えています。

企業が社会的責任を果たしていることが投資家にとって評価されるため、企業の投資価値は向上する可能性があります。

第三に、人的資本情報開示は、企業のリスク管理に関する情報を提供します。従業員の健康や福利厚生、トレーニングやキャリア開発に関する情報を開示することで、企業のリスク管理に関する情報を提供することができます。

投資家は、企業がリスク管理に適切な対応をしているかどうかを評価することができます。

第四に、人的資本情報開示は、企業の透明性を高めます。企業が従業員に関する情報を公開することで、企業の透明性が高まります。投資家は、企業が透明性を高めていることを評価し、企業に対する信頼感を持つことができます。

投資家の視点は経営学者や社会学者とは異なり、より実利的な観点から人的資本情報開示をとらえていることがわかります。

特に重視しているのは、 Return on investmentにどのような影響があるかをチェックしているということです。

長期的にリターンを得るためには、成長戦略と人事のオペレーションが正しく回っているかどうかを確認することが重要です。

こういう意味で、従業員の健康や福利厚生トレーニングに関してアンテナが高くなっていることがわかります。

彼らは、事業継続性をリスクだと捉えていて、リスク管理ができる会社かどうかをチェックしていると言うことになるでしょう。

そして透明性が保たれているかどうか、ここが大事なポイントです。

正しいことを行って、それを確実に外部に向けてPRして行くという作業が、これからの会社に求められるわけです。

企業への期待値をまとめるとどうなるか?

上の三つの専門家の意見をまとめてみましょう。

人的資本情報開示は、企業にとって非常に重要な手段であり、企業の成長促進や社会的責任の果たし方について、多大な影響を与えます。

従業員の多様性や包摂性、トレーニングやキャリア開発、健康や福利厚生、人権やラボアライトに関する情報などが含まれます。

企業の経営者や人事部は、以下のような取り組みを行うことが必要となるでしょう。

第一に、人的資本情報開示に取り組むための社内体制を整備する必要があります。

情報開示に関する方針や手順を策定し、従業員や関係者に周知徹底することで、情報開示の一貫性と透明性を確保することが求められます。

第二に、情報開示に必要なデータの収集や整理を適切に行う必要があります。

従業員のデータを適切に管理することで、正確で信頼性の高い情報を提供することができます。

第三に、従業員に対して情報開示の必要性やメリットを説明することが必要です。

従業員が情報開示に対して理解を深めることで、企業と従業員の信頼関係を構築することができます。

第四に、人的資本情報開示に取り組むことで得られるメリットを、社外に積極的にアピールする必要があります。

情報開示によって、企業の成長戦略や社会的責任に関する情報を提供することができるため、投資家の評価向上につながる可能性があります。

人的資本情報開示に対して企業の経営者や人事部は、社内体制の整備、情報の収集と整理、従業員への説明、メリットのアピールなどを行うことが求められます。

これらの取り組みを行うことで、企業は従業員との信頼関係を構築し、多様性や包摂性を促進することができます。

また、社会的責任を果たすことで、投資家からの信頼を高め、投資価値を向上させることができます。

新たにこの作業を始めるには、多くの時間と工数を必要としますが、人的資本情報開示に取り組むことで企業の成長と社会的責任を同時に果たす会社として認知されることになります。

人的資本情報開示に取り組むためのプロセス

それでは、これから人的資本情報開示に取り組む会社(仮にA社とします)を想定して、実際の導入プロセスを検討してみましょう。

プロセス1:社内体制の整備

1.1 目的や方針の策定

  • 情報開示の目的や方針を定める(例:「従業員の福利厚生状況やトレーニングプログラム、ダイバーシティーの推進状況を開示することで、社員との信頼関係を構築する」)
  • 情報開示に必要な情報を洗い出す(例:「福利厚生に関するデータ、トレーニングプログラムの成果や参加者数、ダイバーシティー推進の取り組みや成果」)

1.2 組織体制の構築

  • 責任者の任命や役割分担を行う(例:「情報開示チームの設立、担当者の任命」)
  • 適切な人員配置を行う(例:「人事部門や広報部門からメンバーを選抜」)

プロセス2:情報の収集と整理

2.1 情報の収集

  • 開示する情報を決定する(例:「福利厚生に関するデータ、トレーニングプログラムの成果や参加者数、ダイバーシティー推進の取り組みや成果」)
  • 従業員データの収集方法を検討する(例:「福利厚生に関するデータは社員からのアンケート調査、トレーニングプログラムの成果や参加者数はトレーニング担当者からのレポート、ダイバーシティー推進の取り組みや成果は各部署からのレポート」)

2.2 情報の整理

  • 収集したデータの整理と分析を行う(例:「アンケート調査結果を集計し、トレーニングプログラムの参加者数や成果をまとめる。また、ダイバーシティー推進の成果に関しては各部署のレポートを統合し、整理する」)
  • 開示する情報をまとめる(例:「福利厚生に関するデータ、トレーニングプログラムの成果や参加者数、ダイバーシティー推進の取り組みや成果を、報告書の形式でまとめる。具体的には、グラフや表を用いてわかりやすくまとめる」)

プロセス3:従業員への説明

3.1 目的やメリットの説明

  • 情報開示の目的やメリットを従業員に説明する(例:「従業員がより働きやすい職場を実現するために、福利厚生状況やトレーニングプログラム、ダイバーシティーの推進状況を開示することで、社員との信頼関係を構築することが目的である。また、社員の意見を反映するために、フィードバックを収集することで、改善につなげることもできる」)
  • 従業員からのフィードバックを収集する(例:「質疑応答の時間を設け、従業員からの意見や質問を収集する」)

3.2 情報提供方法の検討

  • 開示する情報をまとめた資料の作成(例:「報告書の作成」)
  • 資料提供方法(社内ポータルや社内メールなど)を検討する(例:「社内ポータルにPDF形式で公開する」)

プロセス4:メリットのアピール

4.1 投資家向けの情報提供

  • 投資家向けの資料作成(例:「報告書の作成」)
  • 投資家への情報提供方法を検討する(例:「ホームページにPDF形式で公開する」)

4.2 社会への情報提供

  • 社会的責任に関する情報を公開する(例:「CSR報告書に掲載する」)
  • 情報提供方法(ホームページやCSR報告書など)を検討する(例:「ホームページにPDF形式で公開する」)

プロセス5:評価と改善

5.1 情報開示の評価

  • 情報開示の効果を評価する(例:「従業員からのフィードバックを収集し、報告書の改善につなげる」)
  • フィードバックを収集し、改善案を検討する(例:「報告書の内容をわかりやすくするために、グラフや表の見せ方を工夫する」)

5.2 改善の実行

  • 収集したフィードバックをもとに、改善計画を立案する(例:「報告書のデザインを見直し、視覚的にわかりやすくする。また、報告書に掲載するデータを増やし、従業員のニーズに応える」)
  • 改善計画を実行する(例:「デザインチームに報告書の改善を依頼し、改善案を実行する」)

以上、情報開示するために必要なプロセスとサブプロセスの例でした。実際のプロセスは企業や業界によって異なるため、適宜カスタマイズが必要になります。

カスタマイズが必要な点の事例です。

  • A社の業界や規模、従業員の構成などに応じて、情報開示の項目や範囲を変更する必要がある。
  • 従業員からのフィードバックを収集するための方法や頻度、改善計画の立案や実行方法など、具体的なプロセスはA社に合わせてカスタマイズする必要がある。
  • プロセスに必要な人員や担当者、役割分担の具体的な内容は、A社の組織体制に合わせて調整する必要がある。
  • 投資家向け情報提供や社会向け情報提供についても、A社の事業内容や社会的責任に応じて、内容や提供方法をカスタマイズする必要がある。

企業によっては、情報開示に関する法規制や規則にも準拠する必要があるため、その点にも留意する必要があります。

最新の開示情報を参考にすることの重要性

企業が情報開示に取り組むことは、社会的責任を果たすとともに、投資家やステークホルダーとの信頼関係構築にもつながります。

しかし、情報開示の内容や方法について、どのように取り組めばよいのか悩む経営者や人事部も多いのではないでしょうか。

そこで、他社の最新の開示情報を参考にすることを考えましょう。この作業によって、自社の開示項目や範囲を検討することができます。

他社が開示している項目や範囲を見ることで、自社の情報開示が不十分であると感じた場合は、自社の開示内容を見直すことができます。

また、他社が開示していない項目や範囲がある場合は、自社が他社との差別化を図ることができます。

さらに、自社の業界や規模における情報開示の適正水準を知ることができます。同じ業界に属する他社がどのような情報を開示しているかを知ることで、自社が業界の適正水準に適合しているかを確認することができます。

規模の大小によって開示内容が異なる場合もありますので、他社の情報開示を参考に自社の適正な開示内容を決定することができます。

同時に、自社の情報開示が時代に合わせているかを確認することも重要です。社会や法規制が変化する中、他社がどのような情報を開示しているかを知ることで、自社も時代に合わせた開示内容を検討することができます。

他社が最新の技術や手法を取り入れた情報開示を行っている場合は、自社も追随することで業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立することができます。


具体的な例として、Apple社の情報開示について挙げてみましょう。

Apple社は、多様性や労働条件に関する情報開示を積極的に行っており、他社からの注目を集めています。

例えば、彼らは毎年、多様性に関する報告書を公開しており、従業員の男女比率や人種・民族別の比率、障がい者比率などを開示しています。

また、サプライヤーに対しても、労働条件や環境に関する情報開示を求めており、サプライヤーからの報告書を公開しています。

これにより、Apple社は社会的責任を果たすとともに、投資家やステークホルダーとの信頼関係を構築しています。

さらに、他社が追随することができない高い情報開示レベルを実現しており、業界のリーディングカンパニーとしての地位を確立しています。

以上のように、他社の最新の開示情報を参考にすることは、自社の情報開示の改善や業界の適正水準確認、時代に合わせた開示内容の検討、業界のリーディングカンパニーとしての地位確立などにつながります。

そのため、情報開示に取り組む企業は、他社の開示情報を積極的に参考にして、自社の情報開示を改善することが求められます。

他社調査の具体的な方法

日本よりも一年早く企業への人的資本情報開示の義務化が実施されたアメリカでは、日本の有価証券報告書に相当する決算資料(Form10-K)に人的資本情報が掲載されています。

日本での開示実例が少ないので、まずは、アメリカ企業の開示内容を調査することから開始してみてはいかがでしょうか?

Apple社のForm10-Kには、実際に以下のような情報が記載さ入れています。

(以下原文)

Human Capital
The Company believes it has a talented, motivated and dedicated team, and works to create an inclusive, safe and supportive environment for all of its team members. As of September 24, 2022, the Company had approximately 164,000 full-timeequivalent employees.

Workplace Practices and Policies
The Company is an equal opportunity employer committed to inclusion and diversity and to providing a workplace free of harassment or discrimination.

Compensation and Benefits
The Company believes that compensation should be competitive and equitable, and should enable employees to share in the Company’s success. The Company recognizes its people are most likely to thrive when they have the resources to meet their needs and the time and support to succeed in their professional and personal lives. In support of this, the Company offers a wide variety of benefits for employees around the world and invests in tools and resources that are designed to support employees’ individual growth and development.

Inclusion and Diversity
The Company remains committed to its vision to build and sustain a more inclusive workforce that is representative of the communities it serves. The Company continues to work to increase diverse representation at every level, foster an inclusive culture, and support equitable pay and access to opportunity for all employees.

Engagement
The Company believes that open and honest communication among team members, managers and leaders helps create an open, collaborative work environment where everyone can contribute, grow and succeed. Team members are encouraged to come to their managers with questions, feedback or concerns, and the Company conducts surveys that gauge employee sentiment in areas like career development, manager performance and inclusivity.

Health and Safety
The Company is committed to protecting its team members everywhere it operates. The Company identifies potential workplace risks in order to develop measures to mitigate possible hazards. The Company supports employees with general safety, security and crisis management training, and by putting specific programs in place for those working in potentially high-hazard environments. Additionally, the Company works to protect the safety and security of its team members, visitors and customers
through its global security team. The Company has also taken additional health and safety measures during the COVID-19 pandemic.

(以下日本語訳)

ヒューマンキャピタル
当社は、才能があり、意欲的で献身的なチームを有していると考えており、すべてのチームメンバーにとって包括的で安全かつ協力的な環境の構築に取り組んでいます。2022年9月24日現在、当社の常勤換算従業員数は約164,000人です。

職場の慣行と方針
当社は、インクルージョンと多様性を重視し、ハラスメントや差別のない職場を提供する機会均等雇用者です。

報酬と福利厚生
当社は、報酬は競争力があり公平であるべきであり、従業員が当社の成功を共有できるものでなければならないと考えています。当社は、社員が自分のニーズを満たすためのリソースと、仕事と私生活を成功させるための時間とサポートを得たときに、社員が最も成功しやすいと認識しています。これを支えるため、当社は世界中の従業員にさまざまな福利厚生を提供し、従業員個人の成長と発展を支援するためのツールやリソースに投資しています。

インクルージョンと多様性
当社は、地域社会を代表する、より包括的な労働力を構築し、維持するというビジョンに引き続き取り組んでいます。当社は、あらゆるレベルで多様な代表者を増やし、包括的な文化を育み、すべての従業員のために公平な給与と機会へのアクセスを支援するために、引き続き取り組んでいます。

エンゲージメント
当社は、チームメンバー、マネージャー、リーダーの間でオープンで誠実なコミュニケーションをとることが、誰もが貢献し、成長し、成功できるオープンで協力的な職場環境の構築につながると考えています。チームメンバーは、質問やフィードバック、懸念事項があれば上司に相談することが奨励されています。また、当社は、キャリア開発、上司のパフォーマンス、包括性などの分野で従業員の感情を測定する調査を実施しています。

健康と安全
当社は、事業活動のあらゆる場所でチームメンバーを保護することを約束します。当社は、職場の潜在的なリスクを特定し、起こりうる危険を軽減するための対策を策定しています。また、一般的な安全、セキュリティ、危機管理に関するトレーニングや、危険性の高い環境で働く従業員のための特別なプログラムによって、従業員をサポートしています。さらに、グローバル・セキュリティ・チームを通じて、社員、訪問者、顧客の安全・安心の確保に努めています。また、COVID-19のパンデミック時には、さらなる健康・安全対策を講じました。

日本国内における人的資本情報開示は、まだまだ始まったばかりです。これから標準化が進んでいくものと思われますが、海外の先進的な企業の記述方法を学ぶことで、より多くの知見が得られることは間違いなさそうです。

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Who is writing

山極 毅(やまぎわ たけし)
株式会社経営人事パートナーズ 代表取締役
横浜国立大学大学院工学研究科卒業

元日産自動車グローバル人事部長 兼日本人事企画部長
日本交流分析学会正会員

”人は、会社がなくても生きていける。 しかし、会社は人がいなければ存続できない。”

2009年12月、もうすぐ冬季休暇になるある日、私は人事部長に呼ばれました。そして、このように告げられました。

「来年の4月1日付けで、本社のグローバル人事部の部長職に異動してもらうことになりました。詳しい仕事の内容は、着任後に上司の役員から聞いてください」

私の人事部人生は、このように突然始まりました。

4月に着任し、そのアメリカ人上司のところに行くと、

「あなたには、世界中の社員の採用と離職に伴う人員の変動と、日産グループ全体の人件費管理をやってもらいます」と言われました。

人事部経験の無い私に、なぜそのような重要な仕事を任せるのですか?と聞いてみたところ、「今の人事部は、数値の扱い方が出来ていない。エンジニアと商品企画の経験を活かして、人的資源管理(リソースマネジメント)を会社に定着させて欲しいのです」、という答えが返ってきました。

経験も前例もない仕事ですから、それからしばらくは悪戦苦闘の日々が続きました。古くから人事部にいる先輩や同僚だけでなく、社外の知恵も聞きに行きました。

前例のない悪戦苦闘の3年が過ぎた頃、私のチームはグローバル社員数25万人と、毎月1万人の人の出入りを管理し、約1兆円の人件費の活用状況を毎月役員会にレポートできるまで成長していました。

日本の連結会社のデータは稼働15日で、全世界のデータは稼働25日でまとめられるようになっていました。

これらの経験を通して得られた教訓は、「すべての人事業務は、連携させて考えた方が上手くいく」ということでした。

採用は採用チームの問題、人材育成は育成チームの問題、人事評価は評価制度チームの問題、賃金テーブルは経理部門が検討する課題というように、課題ごとに対応策を考えていくことが、効率的な方策であると信じられています。

ギリシアの思想家アリストテレスは、「全体は部分の総和に勝る」という名言を残しました。これは、全体には部分の総和以上の構造が存在していることを示しています。

人間だれしも、自分のことを客観視することは難しいわけですが、同じことは会社にも当てはまります。

弊社は、様々な成功例と失敗例を見てきた知識と経験を応用して、お客様の人事課題を客観的に把握し、共に解決策を考えるパートナーとなることを目指しています。