chatGPTマスターを目指して vol.6 chatGPTにできることは何?

様々な「chatGPTでできること」が日々報告されていますが、意外と人間にはまだまだ遠く及ばないのかもしれません

  

chatGPTの弱点を見つけた!と喜んだ先週。

https://blog.people-resource.jp/newsletter_chatgpt_vol5/

AIにもやっぱり苦手なことってあるよね、と安心したのは良いのですが、とはいえまだまだ便利な機能がたくさんあります。

そもそもchatGPTマスターを目指すのならば、chatGPTについて知ることは重要なタスクです。

ポケモンのことを何も知らずに、ポケモンマスターになることはできません。

 

そもそも何がchatGPTでできるのか?

chatGPTに聞いてみました。

新しい情報を得る

  • こちらの質問に回答するための情報を検索する
  • 多くのデータを集めてまとめる

手元のデータに対するアプローチ

  • データを分析する
  • プログラミングを支援する

人間の代わり

  • 言語取得のためのサポート
  • 勉強のサポート
  • 遊び相手になること

文章以外の生成

  • 画像を生成すること

ふと気になって尋ねてみたのですが、音声を生成したり、触れるものを生成したり(あるいは3Dプリンターの設計図を書いたり)、もちろん、香りを生成するなんてことはできないそうです。

つまり、五感のうち、ほとんどは対応外ということになります。

 

現時点ではchatGPTはウェブ上で扱うことができるサービスなので、そもそも香りを生成するなんてことは物理的にはできません。

では、そういった機能を持つ道具と組み合わせれば、chatGPTはその人の好む香りを作ることができるのでしょうか?

恐らく、残念ながらそういったことはできないと考えられます。

これはchatGPTを動かす機械学習モデルの特徴によるものです。

このモデルでは、文章をベクトル化することにより、演算を行ったり、次に現れやすい単語を推定することにより、情報を集めたり文章を生成したりしています。

ここで、文章をベクトル化する際に用いられるモデルは、ウェブ上に上げられている文章を用いて学習されています。

一方香りについて考えると、これは自然言語では表すことはできません。

どんな香りと、どんな香りを混ぜると最終的にはどのような香りになるのか。

これは文章では表せませんし、何より人により表現が異なりすぎて、ベクトルに置き換えることができないと考えられます。

例えば画像生成は、chatGPTによって実行できる機能のひとつです。

これを可能とするのは、画像にはある程度「誰が見ても同じ」特徴が表れているためです。

犬の写真を見て、ほとんどの人がこれは犬、ということができますし、

野原で遊んでいる犬、という画像説明文に対して、それが事実であるならば、異を唱える人はほとんどいないはずです。

そういった特徴を使って、文章と画像の関連性を学習することができます。

 

しかしそもそも「事実であるならば」という仮定自体、言葉で香りについて定義することはできません。

もちろん、化学式で「事実」を作ることは可能です。

ですがそれらはあくまで化学式であって、「こんな香りが欲しい」という一般の要望とは紐づかないため、chatGPTによる香りの生成は難しい、と考えられます。

 

…ここまで考えてみたのですが、一番大事なこととして、そのような生成に需要があるのか、という観点を忘れてしまっていました。

いわば、物語には一切影響のない、お遊びのキャラクターと同じようなものかもしれません。

ですが、そんなキャラクターにも声をかけてみるのも、また冒険の一興。

ということで今日は、ちょっと寄り道をしてみました。

こういったよくわからないことを脳内で考えてみるのも、もしかすると、新しいアイデアにつながったりは…しないでしょうか。

 

 

P.S.

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P.P.S.

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Who is writing

大学にてデータサイエンスを学ぶ傍ら、多くの人にデータ分析の面白さを伝えたいと日々奮闘中。