デキる管理職の心得!一般社員との間にある大きな意識の壁とは?

今回は「一般社員と管理職の壁」について解説します。本記事を読むことで、あなたは心身ともに管理職に相応しい意識を持つことができるでしょう。

  

デキる管理職の心得!一般社員との間にある大きな意識の壁とは?

あなたもスポーツ業界でよく「名プレーヤーが、名監督になるとは限らない」と言われるのを聞いたことがありませんか?

これと同じく、企業でも一般社員として優秀な人材が、そのまま優秀な管理職になるとは限りません。

私もこれまで、一般社員としては優秀だった方が、役職に就いた途端にうまくいかなくなる・・・というケースを多々見てきました。

では、それが何故なのか、理由を考えたことはあるでしょうか?

結論からお伝えすると「一般社員と管理職の間には、目に見えない大きな意識の壁」があるからです。

知識の壁でも、スキルの壁でも、はたまた経験の壁でもなく「意識の壁」であることが、今回の最も重要なポイントです。

だからこそ、プレーヤーとしていくら優秀な技術やスキルを持っていても、この意識の壁を乗り越えない限りは、管理職として成功することは非常に難しいのです。

今回はそんな一般社員と管理職の間にある、目には見えない大きな意識の壁の存在と、その乗り越え方について解説したいと思います。

管理職に必要なモノ

管理職に必要なモノ

管理職になると、業務内容や責任の大きさが大きく変化し、部下のマネジメントや組織の目標達成など、一般社員とは異なる課題に直面しますよね。

これらの課題に対して、世の中には様々なノウハウや、テクニックを解説した書籍などが溢れています。

しかし、そういった書籍から知識を得ることはできても、現場で実践できる人はごくわずかでしょう。(だから、いまだにそういった書籍が次々とうまれているわけです)

では、管理職として、そういった課題にどのように向き合えば良いのか?

まずはじめに重要となるのが「管理職としての心構え」です。

心構えと言っても「やるぞ!」といった、単なる意気込みのことではありません。

ここで言う心構えは、一般社員から管理職へと意識を変革させるための準備運動となります。

というわけで、まずは以下のような「一般社員と管理職の意識や視点の違い」を知ることから始めてみましょう。

⑴目標・目的の違い

一般社員と管理職では、業務における目標や目的が大きく異なります。

この目標の違いを理解することは、管理職としての効果的なマネジメントに不可欠です。

一般社員の場合:自分の成功と収入にフォーカスする

まず一般の社員は、自分の成功と収入を最優先に考えます。

これは自己中心的であるという意味ではなく、まず自分の成果を示すことが、会社への大きな貢献となるからです。

そのため、与えられたタスクを効率的にこなし、個人の実績を上げることに注力します。

また、自分のスキルアップや昇進・昇格などの個人的な目標達成に重点を置くでしょう。

このように一般社員にとっては、自分の成長と評価が重要な関心事となります。

管理職の場合:会社と部下の成功・収入を優先

それに対して管理職は、会社と部下の成功・収入を優先します。

自分1人で生み出す成果より、チーム全体から生み出される成果の方が、会社に貢献できて自分のためにもなるからです。

だからこそ、部下の育成やモチベーション管理、リソースの適切な配分など、チームのマネジメントに重点を置くようになります。

管理職にとって、部下と組織全体の成長が重要な関心事となります。

⑵ルールの違い

一般社員と管理職では、業務におけるルールの捉え方が異なります。

一般社員は個人の裁量で行動することが多いですが、管理職は組織のルールに従って行動する必要があります。

この違いを理解することは、管理職としての適切な行動につながります。

 一般社員の場合:自分なりの成功ルールを持つ

一般社員は、例えば「営業で契約を獲得する秘訣」など、自分の経験から自分なりの成功ルールを持っています。

そのため、ある程度の経験を積み上げると、詳細な場面では個人的な判断や裁量に基づいて行動することが多くなり、自分の働き方やアプローチを大切にするようになります。

一般社員にとっては、自分なりのルールが業務の指針となるわけです。

管理職の場合:会社とチームのルールを遵守

それに対して管理職は、会社とチームのルールを遵守する必要があります。

組織の方針や戦略に沿って行動し、部下にもそれを求めます。

例えば、自分1人が動けば解決できるような課題があったとして、それを1人で解決しているうちはチームが成長することはありません。

管理職にとって重要なのは、自分の成功ではなくチームの成功です。

だからこそ、個人的な判断よりも、組織の利益を優先することが求められます。

管理職はルールを守りながら、チームをまとめ、目標達成に導くことが重要な役割となります。

⑶日常で使う言葉の違い

一般社員と管理職では、業務で使う言葉や表現も大きく異なります。

たかが言葉・・・と思われるかもしれませんが、言葉の違いはそのまま意識の違いであり、大きな結果の違いを生みます。

分かりやすく例えるなら、社長が日常的に使っている言葉と、社員が使っている言葉は大きく異なるはずです。

この言葉の違いを理解することは、管理職としてのコミュニケーションに役立ちます。

一般社員の場合:業務遂行に関する言葉

一般社員は、業務そのものの遂行に関する言葉を使うことが多いでしょう。

例えば、営業職であれば

  • 売上目標の達成
  • クロージング率の向上
  • 新規顧客の開拓

など、個人の営業成果に直結する言葉が中心となります。

一般社員にとって、これらの言葉は自分の実績を示す重要な指標となるからです。

管理職の場合:チームの勝利や会社の方向性に関する言葉

それに対して管理職は、チームの勝利や会社の方向性に関する言葉を使います。

例えば

  • チームの目標達成
  • 部門の戦略策定
  • 組織の変革

など、チームや組織全体の成果に関する言葉が中心となります。

管理職にとって、これらの言葉は自分の責務を表す重要な指標となります。

このように

  1. 目標・目的
  2. ルール
  3. 使う言葉

を見るだけでも、一般社員と管理職の間には、大きな意識の壁があることがお分かり頂けるでしょう。

では、上記を踏まえて、どのように一般社員から管理職へと意識を変えれば良いのでしょうか?

続いては、管理職としての意識改革について、その具体的な方法をお伝えします。

管理職になるための意識改革

管理職になるための意識改革

管理職になるためには、具体的に以下のような意識へと切り替える必要があるでしょう。

⑴自分中心から会社・チーム中心へ

管理職になるためには、自分中心の考え方から、会社・チーム中心の考え方へのシフトが必要です。

個人の成果や評価よりも、チームや組織の成果を優先することが求められます。

「そんなの当たり前だろう」と思われるかもしれませんが、管理職として自分以外の誰かを勝たせることは簡単ではありません。

一般社員の時に身につけた考え方を手放し「自分がやった方が早い!」という、強固な意識の壁を乗り越える必要があるからです。

時に自分自身の誇りやプライドを捨てる必要もあるため、多くの人がここで挫折し、なかなかチームをまとめきれないでいます。

部下の成長と会社の発展には、自分の時間とエネルギーを投資する姿勢が重要となるのです。

⑵個人のルールから組織のルールへ

管理職への意識改革には、個人のルールから組織のルールへの適応が必要です。

会社の方針や戦略に沿った行動が求められ、個人的な判断よりも組織の利益を優先することが重要です。

これは「個人としてのアイデアは不要である」という意味ではありません。

それ以上に、決められた枠の中で最大限の成果を生み出す「シナジー(相乗効果)」が求められるのです。

シナジーは1人のアイデアからは生まれません。

組織という大きなチームを動かすことで、想像できないような結果が生まれます。

だからこそ、組織のルールを理解し、それに沿って行動することが、管理職の責務となります。

⑶継続的な学びと実践の必要性

そして何より、管理職になるためには継続的な学びと実践が必要です。

ここまで意識の話を中心にしてきましたが、だからといって知識・スキルが不要というわけでもありません。

管理職には、管理職としての知識が必要です。

  • リーダーシップ
  • チームのモチベーション管理
  • 目標設定の方法

など、組織マネジメントに関する知識を習得し、日々の業務で実践することが重要です。

これらを実践するなかで、日常的に使う言葉は自然と変わってくるはずです。

管理職としての意識を高めるための方法

管理職としての意識を高めるための方法

管理職としての意識を高めることは、自分自身の成長だけでなく、チームや組織の成功にも直結します。

ここでは、管理職としての意識をさらに高めるための具体的な方法をいくつか紹介します。

⑴自己理解と学習

リーダーシップ、コミュニケーション、意思決定、問題解決など、管理職として身につけるべき能力は数多くあります。

これらのスキルや知識を習得するために、やはり自己理解と学習が欠かせません。

社内外の研修やセミナーに積極的に参加し、管理職としての能力を磨きましょう。

また、管理職に関する書籍や、ビジネス誌の記事などから、新たな視点や考え方を吸収することができます。

⑵メンターやロールモデルからの学び

管理職としての意識を高めるためには、メンターやロールモデルからの学びも重要です。

尊敬する先輩管理職から直接アドバイスや指導を受けることで、管理職としての心構えや考え方を学ぶことができます。

さらに、社内外のメンターやコーチから指導を受けることで、自分の強みと弱みを客観的に把握し、改善策を見出すこともできます。

ちなみに私はコーチングを生業としており、クライアントには自分で自分をコーチングする「セルフコーチング」のスキルを身につけることをオススメしています。

自分自身をコーチングするプロセスの中には、マネジメントに必要な知識・スキルが全て含まれているからです。

メンターやロールモデルからの学びを通じて、管理職としての意識を高め、自分なりの管理職像を確立していきましょう。

⑶内省の習慣化

管理職としての意識を高めるためには、内省の習慣化が欠かせません。

定期的に自分の行動や意思決定を振り返り、自己評価を行うことが重要です。

内省を通じて、自分の強みと弱みを把握し、改善策を立案しましょう。

また、部下や上司など他者からの客観的な評価を受けることで、自分では気づかなかった課題や改善点を発見できます。

↓内省については、こちらの記事で詳しく解説しています。

「ビジネスにおける自己理解と組織成長のための究極の内省方法とは?」

⑷管理職としてのビジョンの明確化

管理職としての意識を高めるためには、自分なりの管理職像を明確に定義することも重要です。

どのような管理職になりたいのか、部下や組織にどのような価値を提供したいのかを明確にしましょう。

また、長期的なキャリアゴールを設定することも大切です。

自分がどのようなキャリアパスを歩みたいのか、将来的にどのような立場でチームや組織に貢献したいのかを考えることで、管理職としての意識を高めることができます。

 ビジョンを持つことで、管理職としての意識を高め、チームや組織の成功に向けて邁進することができるでしょう。

管理職としてのワークライフバランス

管理職としてのワークライフバランス

最後に、管理職として成功し続けるためにも「仕事と日常のバランス」についても触れておきましょう。

管理職になると、時間管理や業務の優先順位付けが難しくなり、ワークライフバランスを保つことが困難になることもありますよね。

管理職自身の健康とパフォーマンスを維持するためにも、以下のようなポイントを意識して、適切なワークライフバランスを整えていきましょう。

自己管理とストレス対策

管理職は、一般社員の時以上に自己管理とストレス対策に注力する必要があります。

そのためには業務の優先順位を明確にし、時間管理を徹底することが重要です。

↓タイムマネジメントについては、こちらも併せてお読みください。

「〇〇を管理するとタイムマネジメントはラクになる」

また、ストレス管理のためにも、リラックスできる趣味や運動を取り入れ、ストレス発散に努めることが大切ですね。

自分自身の心身の健康を維持することが、結果的に管理職のパフォーマンス向上につながります。

仕事と私生活のバランスを保つコツ

管理職になると「チームの誰よりも働かなければいけない!」と感じる人が多いようですが、私はむしろ逆だと思っています。

時間を使えば、誰でも結果は出せます。

だからこそ、管理職は「同じ1時間から生み出せる価値」を最大化する方法を考えなければいけません。

そのためには、まず仕事とプライベートの切り替えを明確にすることが重要です。

仕事とプライベートの区別をつけず、ダラダラと仕事をしているうちは、時間を捨てているのと一緒だからです。

仕事が終わったら、仕事のことは一旦忘れ、プライベートの時間を大切にしましょう。

仕事と私生活のメリハリをつけることが、ワークライフバランスの鍵となります。

部下への模範となるワークライフバランス

管理職としては、部下への模範となるワークライフバランスを保つことも重要になるでしょう。

上司がワークライフバランスを大切にする姿勢を示すことで、部下もそれを意識するようになります。

また、部下のワークライフバランスにも配慮し、部下の働き方や休暇取得状況の把握、適切なサポートを提供することも非常に大切です。

上司が率先してワークライフバランスを実践することで、チーム全体の働き方改善につなげることができます。

まとめ:そもそも場所が違います・・・というお話

まとめ:そもそも場所が違います・・・というお話

今回は「意識」という点から、一般社員と管理職の間にある壁についてお伝えしました。

意識改革なんて言葉を使うと、とても難しいように聞こえるかもしれませんが、そんなことは一切ありません。

逆に言えば「意識さえ変えることができれば」誰でも素晴らしいリーダーになることができるのです。

その役割の全てが「場所が異なる会場で行われているイベント」と考えれば分かりやすいかもしれません。

一般社員(会場Aのイベント)でいくら努力しても、管理職(会場Bのイベント)には辿り着きません。

なぜなら、会場の場所が全然違うからですね・・・であれば、まずは会場Bの扉の前に立たなくてはいけません。

あなたがなりたい役職(会場)があるのであれば、場所(意識)を変える必要があるわけです。

本記事では管理職をテーマにしましたが、これは役員・経営者全てにおいて言えることです。

どんな役割を担うにせよ、重要なのは能力やスキルではなく「意識のシフト」なんですね。

そのためには、まず心構えから始めてみてはいかがでしょうか?

きっと新たなステージの扉が開くのを実感できるはずです。

Who is writing

岩下 知史(いわした ともふみ)

職業:メンタル&ビジネスコーチ、ライター。

クライアントは経営者、会社役員、ドクター、看護師、個人事業主〜主婦まで多岐に渡る。

大学卒業後は主にホテル業界に従事、東証一部上場企業にてチームマネジメントに携わり20名ほどの部下を抱える。

離職率の高いホテル業界で、人材教育へのプレッシャーから躁鬱病を経験するも、それまで一度も予算達成したことがなかったチームを常勝チームへと成長させる。

その後2015年に独立、様々な成功と失敗体験を積む中で「教育」に情熱があることを再認識し、経験・人脈ほぼゼロの状態から、コーチング、ライティング、Webマーケティング、研修講師業などを通じて本格的に人材教育業界へ。

2020年からは世界で100万人が活用しており、MicrosoftやIBMといった有名企業に人材育成ツールとして導入されている「ウェルスダイナミクス」において、専属のメルマガライター兼・日本に3人しかいない公認トレーナーを務める。

その間は1,000人以上のビジネスパーソン、有資格者の指導にあたり、2022年にトレーナーを卒業〜現在に至る。

人生のミッションは「自ら思考・選択・行動できる人材を育てること」、趣味はギターと筋トレ、心理や精神世界に関する読書、娘と遊ぶこと。