今、働いている社員だけで「最強のチーム」を作る方法

最強のチームを作るために必要なこととは?社員の特性や個性に合わせてチーム作りをする重要性も一緒に解説します。

  

経営者であるあなたは、1人でこんな悩みを抱えていませんか?


社員の働く意欲が向上しない・・・

社員と腹割って話せない・・・

役職を与えても、思ったほど成長しない・・・

いい社員を採用したいけど、そもそもの応募が来ない・・・

私は社員のためにと思って、こんなに頑張っていのに!とヤキモキしている・・・


この記事は、賢者の人事編集長 山極毅の言葉を借りながら、毎日、必死で頑張っている経営者のあなたへ向けたものです。

社内が1つのチームとして、気持ちよく働くためには何が必要なのでしょうか?

新しい人を採用しなくても、今、働いているメンバーで最強のチームを作るヒントをお伝えしたいと思います。

 

あなたにとって「理想のリーダー像」とは何ですか?

あなたは経営者として日々、社員のお手本になるべく毎日を猛烈に働いていませんか?

社員は案外、冷めた目で見ていますから「社長の空回り」を冷静に受け止めています。

そして・・・

あなたが考える「理想のリーダー像」になるため、自分の働き方を社員に押し付けていませんか?

社員はあなたに心を開くどころか、世間話をすることも嫌になってしまいます。

「理想のリーダー像」を追い求めても、永遠に見つかることはありません。

こう山極は断言します。

あなたはあなたが目標とする「成功した経営者」になるために、自分の特性を消した「別人」になろうとする必要はありません。

自分が会得した知識で役職を与えた社員を「理想のリーダー」として指導する必要もありません。

  • あなたの特性を生かしたリーダーの姿で、ストレスなく働くことができれば・・・
  • 社員を信頼し、仕事をまかすことができれば・・・
  • 社員一人一人の個性や強みを伸ばし、適材適所として仕事を振ることができれば・・・
  • チームの力をアップさせ、成果を2倍、3倍と伸ばすことができれば・・・

あなたが思い描く「成功した経営」に近づくかもしれません。

経営者も社員も、我慢や妥協をせず、のびのびと働くことができる環境は、作り出すことができます。

 

今いる人材で「最強のチーム」を作る!3つのコツ

今やインターネットや書籍で、ノウハウは星の数ほど見つけることが出来ます。

その中でも「最強のチーム」を作るためには欠かせないコツを3つご紹介します。

 

1、得意不得意を可視化し、「お互いが補い合うチーム」にする

人は誰しも得手不得手があります。

人前で話すのが好き ⇄ 人前で話すのは苦手

事務処理が得意 ⇄ 事務処理は苦手

人と話すことが好きな人 ⇄ 人と話すことが苦手な人

ガツンと部下を叱れる人 ⇄ 部下を叱ることが苦手な人

 

これらは、「良い」「悪い」ではありません。

その人の生まれ持った個性であり、特性です。

今の日本企業では、個人の評価をする際、不得意を改善するためのアドバイスがどうしても多くなりがちです。

しかし、チームで考えた時には、お互いの不得意なところを補うことができ、フォローし会えるチームになれば、自分が苦手なことを嫌々することもなく、チーム内の頼れる仲間に仕事を頼むことができます。

「最強のチーム」になるためには、お互いがお互いの特性を理解し、達成するための仕事の目的を共有し、それに向かって自分ができる得意な力を、提供することが重要なのです。

そのためには、得意・不得意をチーム内でさらけ出す必要があります。

誰しも自分の弱みや苦手をさらけ出すのは、勇気がいりますよね。

弱みや苦手をさらけ出すために、このチームではありのままの自分でいいんだ!と安心できる場所である必要があります。

それが「心理的安全性」です。

 

2、心理的安全性を確保する

心理的安全性とは「チーム内で自分の考えや気持ちを仲間に対して安心して発言できる状態のこと」です。

いわゆる、「否定せず、ありのままの自分を受け入れてくれる環境」ですね。

どんな困難も、どんな発言も、どんな考え方や気持ちも、受け入れてくれるという安心感があれば、のびのびと意欲的に働くことができます。

もし、心理的安全性がなければ・・・

  • 自分1人で処理できるだろうと、クレームを上司に隠す
  • 不得意なことを出来ると言ってしまったために、成果が出ず、怒られてしまう
  • 最悪な事態になるまで、問題が上司に上がってこない

このような悪循環に陥ってしまうでしょう。

社員が輝くためには、まず「心の安全」が重要なのです。

 

3、社員の「ワークスキル」を知り、適材適所にする

突然ですが、日本語で「仕事」と訳する

Work(ワーク)とJob(ジョブ)の違いを知っていますか?

山極は

ワーク:個人が本来持つ才能を生かしてできること

ジョブ:個人の特性に関係なく割り振られた仕事

と解説しています。

 

つまり、ワークスキル=個人の才能を生かしたスキルを知り、その人にあった仕事をすることで、社員個人の強みをさらに伸ばすことができます。

社員も

内側からあふれる「やりたい」気持ちに突き動かされてやっている

ため、本人も努力している!と肩を張らず、楽しみながら仕事をすることができます。

社員の弱みを改善させるための研修や、アドバイスは正直に言って無駄です。

 

チームとして成果を出すために「個人の強み」にフォーカスすることで、社員も結果を出せるようになり自信を持って意欲的な姿へ変わっていくでしょう。

そうなれば、「最強へのチーム」へ進んでいくこと間違いありません。

 

「エゴグラム」という心理診断テストを使い、社員の特性を見抜く!

では、社員の強みを活かすための個性や特性は、どうやって見抜けばいいのでしょうか?

毎日顔を見て、一緒の空間で働いていても本心は分からないもの。

仕事を進めるために、本音はうまく隠して、仕事をしている人の方が多いですよね。

そこで「エゴグラム」という心理診断テストをおすすめしています。

エゴグラムというものは、50問程の質問に答えることで、その人の特性や行動パターンや傾向を見ていきます。

簡単に説明すると、診断テストで答えた質問の数値を使い、5つの人柄パターンに振り分けます。

それらを図に表現する(図表化=グラム)ことで性格の傾向や、行動パターンが可視化できるというものです。

これは米国の精神科医であるエリック・バーンが提唱した交流分析の一部です。

日本では1960年以降、九州大学や東京大学を中心に研究が進められ、教育機関、企業、医療、カウンセリングなどの現場で活用されています。

診断をした結果、数値が高いのか、低いのかによって

完璧主義 ⇔ こだわらない

世話好き ⇔ 淡白

現実的 ⇔ 情緒的

活動的 ⇔ 物静か

協調的 ⇔ マイペース

など、人それぞれの特性を把握することが出来ます。

性格や特性が「良い」「悪い」ではなく、傾向として観察することで、その人の心の状態が垣間見え、指導やコミュニケーションの方法などを見直すことができます。

生まれ育った環境や、考え方の根っこの部分である「核となる特性」を理解することは

  • どんな時に喜びを感じるのか
  • どのような仕事の振られ方が安心するのか
  • どんな環境に不安を感じるのか

というその人の核心に触れる部分であり、日頃の日常会話だけではなかなか知ることが難しいでしょう。

エゴグラムという、数値により可視化することで、より一人一人の特性が理解できます。

仕事のフォローに入る適切なタイミングや、仕事の振り方などプロジェクトを円滑に進めるためのコニュニケーションを社員のメンバー1人1人に合わせて選ぶこともできるようになります。

エゴグラムの診断結果によって、個人を客観的に診断することにより、各々の得意・不得意が見えてきて、お互いが補完しあえるようなチームになれば・・・

弱みは他の社員がフォローしてもらえると安心し、自分の強みを発揮して会社に貢献することができるので楽しみながら働くことができるようになります。

また上司も部下の個性を知ることで、声をかけるタイミングや、指示を出す方法、アドバイスの仕方を適切に選ぶことができ、一人一人への最適なアプローチができるようになります。

 

山極は

「最強のチーム」を作り上げるためにはまず、チームの人(仲間)の一人一人の思考と行動の傾向、つまりありのままの自分を知ることが最も大切。

人は、持っている個性のままでいい。

その個性を生かしたやり方で、結果を出せればいいのです。

と言います。

  • どんな個性を持ち
  • どんなことが得意で
  • 何が苦手で
  • ストレスがかかった場合、どう行動が変化するのか

これらを一人一人しっかりと知り社員の「奥底にある考えや気持ち」を知ることができれば、お互いを補いながら、自分の強みで働くことができる「最強のチーム」を組むことができます。

経営者からすると、いつもニコニコしている社員や、自分によく話しかけてくれる社員を「扱いやすく、良い社員」と捉えがちです。

しかし、それは表面上に過ぎません。

自分の個性と社員の特徴を知ると、日本地図を上から見るように、全員を俯瞰してみることができる。

本来人には「強み」はあっても「弱み」はない。弱みは、他人からの評価で生まれる解釈の問題である。

日常会話をしていても分からない、奥底に隠された個性や考え方をしっかりと見つめて、のびのびと働いてくれる社員を増やす経営をしてみませんか?

 

社員が変わらないのにはワケがある

あなたは秀でた才能や、比べられない底知れぬ努力があるからこそ「経営者」として手腕を振い、アグレッシブに日々働いているのではないでしょうか?

そんなあなたからすると

  • 仕事が山ほどあるのに、定時で帰るなんて・・・
  • 最後の一押しが、もうちょい押せれば契約をいただけるのに・・・
  • もっと効率よく出来る方法を教えたのに・・・
  • ガツンと叱らなければ、部下は変わらないのに管理職が優しすぎる・・・

と、社員にヤキモキして、「変わって欲しい」と強く感じたことがあるかもしれません。

しかし

相手を変えよう、変わって欲しいと思っても、あなたがコントロールすることはできません。

と山極は、断言します。

それは、ナスビの苗を買ったのに、「トマトにな〜れ!」と頑張って育てているようなもの。

あなたがヤキモキしている気持ちも、エゴグラムの診断結果を活用し、社員個人のありのままを見つめることができれば、「個性」として受け止めることができるようになるでしょう。

それだけでも、社内やチーム内のコミュニケーションは大きく進化します。

まわりを理解することが自分の夢を叶えることにつながる。

自分自身を理解し、社員の個性を知ることは「最強のチーム」になるために欠かせないこと。

自分のもとに集まって働いてくれている社員を「最強のチーム」にすることで、あなたの壮大な夢にも一歩近づくことでしょう。

 

部下育成のために、経営者が真っ先にすべきたった一つのこと

あなたはあなたが理想とする経営者像に近づくために、膨大な時間を使って日々コツコツと精進しているかもしれません。

時にはプライベートの時間を使ってでも、会社の宣伝やイメージアップのため時間を割いているかもしれません。

そんな激務の日々でも日常業務や、目標への進捗状況を知りたいがためにチームリーダーを捕まえて

「あれどうなった?」

「ここ訪問行った?」など

あなた自身から声をかけられるのは、実はチームリーダーにとってはとてもプレッシャーを掛けられているということに気づかなければなりません。

部下が上司に望むことのNo.1は「仕事をまかせてほしい」です。 「指示してくれ」は、部下の声にはありません。

と山極は言います。

あなたにとっては、

「何かあれば手助けをしたいから、状況を把握しておきたい」

「トラブルの芽を、小さいうちに摘んでおきたい」

と考えているのかもしれません。

しかし、チームリーダーにあなたが声をかけると

「この前、契約しそうとか言ったけどだめになっちゃったんだよな〜報告気まずいな〜」

「まだ進捗がうまくいってないから、社長には言いたくないな〜」

「社長にはまだ知られたくないな〜、チームリーダーの自分に任せて欲しいな〜」

と、あなたとは真逆で「声をかけられることを恐れている」社員が多数いるのです。

あなたの仕事は

「部下の仕事を把握する」ことではありません。

「全員に気持ちよく仕事をしてもらう」ことを最優先で考え、「仕事の9割を任せること」が重要なのです。

今の社員の特性・特徴を知り

「どうゆう環境で力を発揮するのか」

「どんな時に喜びを感じるのか」

など、

社員がのびのびと持てる力を発揮するために動くことが求められます。

あなた自身の頑張りが会社の成長につながるのではありません。

社長として、社員が自分の命をかけてでも守りたいと思っていることを知るぐらいに、一人一人を理解するための場や時間を捻出することが必要です。

仕事は社員に任せ、働く社員がどうしたらのびのびと心地よく働いてくれるのかを考えてみる。

そうのようなコミュニケーションができるリーダーが、理想のリーダー像の一つではないでしょうか。

 

失敗をマネジメントすることの重要性

とはいえ、自分が把握していないところで大損害になりうる問題を起こされたらたまらない・・・

ですよね。

しかし、失敗をしてはいけないという社内の雰囲気を作っているのはあなた自身かもしれません。

会社の存続を揺るがし、地元新聞にも掲載され、何億もの損害を出してしまう失敗の小さな問題の芽には、かならず事前に予兆があったはず。

その小さな芽の時に、社員が報告が無かった!とあなたが怒りたくなる気持ちもわかります。

しかし、あなたの「失敗は許さない」という雰囲気があるからこそ、「怒られたくないから、内緒にして対処しよう」ということで、対処が後手後手に回ってしまう・・・

最終的に問題が大きくなってしまうのです。

この世の中に「仕事ができない人」がいないように、「失敗しない人」もいない

と山極は言います。

失敗することが問題ではありません。

失敗をそのままにしていることが大問題なのです。

「失敗は次の成長への気づき」なので、この経験から

  • どうすれば良かったのか
  • どう改善すればいいのか
  • どの過程に問題があり、どう改善するのか

を学び、次に活かせばいいのです。

失敗しないチームはいいチームではありません。

挑戦せず「安心確実な道を選んでいる」に過ぎません。

あなたが社員の失敗に目くじらを立てるのではなく、

  • そこから何を学んだか
  • 次に同じミスをしないための対処法
  • どう改善すればいいのか

など、社員の成長を期待するためのポイントにしてみませんか?

 

最強チームをつくるために1on1を活用しよう

あなたは経営者として社員や、社員の家族生活のため、身を粉にし働いていますよね。

それを社員はわかってくれないし、時には自分の重い責任に孤独を感じているかもしれません。

しかし、一人一人の特性・性質を知り考え方、伝え方一つで、社員の目の色は見るからに輝きを取り戻し、社内の雰囲気もガラリと変えることが出来ます。

そう

今、働いているメンバーで最強のチームを作ることができるのです。

それは空にかかった虹のグラデーションのように、日々過ごしていたら見過ごしてしまうほどの小さな変化かもしれません。

それでも、社員は確実に変化していきます。

  • 特性・性質を知ることで、より効果的なアドバイスや得意な仕事を割り振る。
  • 社員も得意な仕事をこなし、結果が出るからワクワクしながら働くことができる。

少しずつ積み上げた社員との信頼関係は、会社をより飛躍するための原動力になります。

あなたが掲げる理想へ、いち早く到達するための一歩が「最強のチーム作り」です。

今日から、でも遅くありません。

まずは、社員が大切にしている「価値観」を理解するために、1対1でじっくりと会話をする時間を作ることから、始めてみませんか?

Who is writing

株式会社経営人事パートナーズ求人票ナビゲーター
九州共立大学工学部環境サイエンス学科卒業。
高級外車ディーラ勤務時代、同じ顧客に4年間で3台購入してもらった経験を有する接客の達人。
パートナーのうつ病をきっかけに、手に職をつけるべく30歳から、兼業でWeb制作の仕事を開始。
仕事をこなす中で、商品・サービスを購入する側、販売する側それぞれを幸せにすることができる「セールスライター」という職業を知り、思い切ってセールスライターへ転身。
今は執筆することが、一番の楽しみ。
結果にこだわりながら、読者の琴線に触れる言葉を模索し、日々鍛錬中。
温泉が大好き。