【テクアシ日記 vol.27】セミとプログラミングと隔世の感

ついつい言いたくなる「今どきの若者は…」。しかし、視点を変えて見つめてみると、その変化は社会にとってプラスなのかもしれません。

こんにちは。テクニカル・アシスタントの竹内です。

 

あっという間に4月となり、年度の切り替わりとともに職場に新しい風が吹き込んでいる、という会社様も多いのではないかと思います。

同時に、改めてジェネレーションギャップを感じている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

現在アラフォーの私は、伝統的な「いまどきの若いモンは…」を、若くないモン側の立場で聞く機会がしばしばあります。

愚痴の出どころは同期であったり、付き合いの長い管理職の方であったりします。

曰く、「やたら電話を嫌う」。曰く、「素直に謝れない」「質問をしてくれない」「小さな理不尽にも弱い」…

ついつい、非常に気が利かない新人だった自分のことを棚に上げて「分かる!」と話が盛り上がってしまいそうになります。

 

ジェネレーションギャップの一例として、強く印象に残っている出来事があります。

私が過去、組織内に職員の子どもたち向けの学童保育を作るという仕事に従事した時のことです。

 

職場の一画で子どもを預かるという仕組みでしたので、昼休みにその職場の重役の方が孫の様子を見に来られており、戻りざま、移動中の私とすれ違いました。

「ごめん、もう時間がないからコレ、子どもたちに」というひと言とともに、手に持った何かを差し出しています。

「はい…?」反射的に受け取ったそれは、「ジジジ!!!」と鳴きました。

時期は7月、今を盛りと夏を謳歌するアブラゼミです。

苦笑いしながら学童保育の現場に戻り、玄関まで迎えに出てきてくれた子どもたちに、靴を脱ぐ傍ら「ほら、セミだよ」と手に持ったセミを差し出します。

 

途端にその場はパニックに陥りました。

「きゃぁー!!!」と黄色い悲鳴をあげて逃げ出す3年生の女の子、真顔であとずさる1年生の男の子。

勇気を出して近づいてきた少し大きな男の子に、「持ってみる?」と聞きましたが、ぐっと自分の服の裾を掴んで、無言で首を横に振られます。

なんかごめんよと、セミ(と重役)に謝りながら逃がしました。

子どもたちは窓ガラス越しに、怖いものでも見るようにこちらを眺めていました。

真夏の小学生はセミを追いかけ回すものである、という私の固定観念は、ここで脆くも崩れ去りました。

 

正直、感じてしまったのは「いまどきの子どもたちはセミも触れないのか!」というガッカリ感です。

自然が少なくなっているのかな、段々潔癖になっているのかな、いまどきは虫なんか追いかけなくても娯楽も多いしな…と、時代の変化を感じて寂しい気持ちになりました。

 

しかし、少しして、このいまどきの子どもたちが、「学校でタブレットを使い、プログラミングを学んでいる」ということを知ります。

私の幼少期のPCは、巨大なグレーの筐体で記憶媒体はフロッピーディスク、マウスの移動が画面のポインタと連動していることに感動し、メニューには「一太郎」「筆まめ」「マインスイーパ」…

それが今や、薄型のタブレットをタッチして操りながら、無数のアプリを自在に楽しみ、自分で簡単なゲームも作れるとのこと。

勉強以外にタブレットを使わないよう指導されているものの、大人が気付いていない抜け道を探し、ゲームや友達とのやり取りに勤しんでいるとか…。

 

「セミも触れないなんて」という私に対し、子どもたちは「プログラミングもできないなんて」と思うのかもしれません。

そんなことを言われてしまったら、私は嫌がるセミを握りしめてうつむくことしかできません。

しかし、今後の高度情報化社会の中で、日本が国際的な競争力を高めていかなければならない状況において、彼ら、彼女らの順応性と成長はとても頼もしくも感じられます。

ついつい自分の経験を尺度にしてしまいがちですが、もっと長い目で、広い視野で時代と人の変化を眺めなければならないのかなと反省しました。

 

とはいえ、職場におけるジェネレーションギャップはコミュニケーション不全やストレスにもつながります。

若手が何を考えているのか分からない、どう接していいか分からないという管理職の方も多いのではないでしょうか。

若手の側も、実は同じ不安を抱えていたりします。

年代問わず、一人ひとりの社員が快適にその能力を発揮できれば、組織の生産性は向上します。

それぞれの個性を知り、喜ばれる接し方のポイントを知るには、エゴグラムが有効です。

コーチングでは、自分の立場での気持ちや態度のあり方、周りとの関係の改善方法などを1on1で学べます。

客観的な「自分の見え方」を知るための調査ツールもあります。

弊社には、職場における自他の理解を深め、コミュニケーションをより円滑にするための様々な選択肢がございますので、ぜひ、ご検討下さい。

ご相談・お問い合わせは、以下のフォームよりお気軽にどうぞ!

https://keieijinji.co.jp/contact

竹内 円

P.S.
同年代の友人にこの話をした時には、流れには概ね共感を得られたものの、「私はあんたと同い年だけど、セミなんか絶対触りたくない、子どもの頃から」と強く否定をされてしまい、おや?となりました。

あくまで田舎育ちの野生児のいち意見として、お聞き流し頂けると幸いです。

P.P.S.
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます!

メルマガの感想などありましたら、こちらからお聞かせ下さい。

https://keieijinji.typeform.com/to/B8JjDrk5

Who is writing

経営人事パートナーズ テクニカル・アシスタント。
東北大学文学部卒業。製鉄会社の人事、大学法人の福利厚生制度の企画運営担当者などを経て現職。
持病の悪化による退職や家族の転勤による退職などを経験する中で、社員と企業双方にとっての最適解とは?人事を研究し突き詰めることはできるのか?という疑問を感じており、経営人事パートナーズの考え方に強い共感を覚えて入社。
生き物とバイクが大好きで、ボーダーコリーの女の子を溺愛しているが、彼女は熱烈なお父さんっ子なので若干片想い。うすうす感づきつつも、めげずに毎日愛を伝えている。