クラッシャー上司の特徴とは?個人と人事ができる対応策3選

クラッシャー上司のマネジメントはなぜ厳しいのか?個人や人事ができる3つの対応策について解説します。

  

はじめに

突然ですが、あなたの身近に”人に悪影響を及ぼすような人”はいませんか?

ここ数年でハラスメント問題にかなり厳しくなった日本ですが、周りに悪影響を及ぼす人がゼロになった訳ではありません。

パワハラとまではいかなくても、人を不快にさせたりする人が会社には1人や2人いるものです。

例えば、それが部下や同僚であればまだ対処しやすいと思いますが、上司であればどうでしょう?

中々人に相談できず1人で抱え込んでしまったり、相談したとしても解決されないケースが多々あります。

多様性が重視される時代でもあるので、全員と良好な人間関係を築くのは難しいかもしれません。

しかし、適切な対処法を知らないと、立場の弱いものだけがストレスを抱え込んでしまいます。

そこで今回は、クラッシャー上司の特徴と人事ができる対応策について解説していきます。

どんなに仕事ができたとしても人間性まで完璧とは限りませんし、全て完璧な人など存在しません。

だからこそ、チームの和を乱すような人がいれば人事が適切に導く必要があります。

人間関係が改善すれば、社員一人ひとりの生産性や満足度の向上が期待できますので、ぜひ参考にしてみてください。

 

クラッシャー上司とは?

クラッシャー上司とは、部下に対して過度なプレッシャーや厳しい態度を取り続けることで、部下の精神的・身体的健康に悪影響を与える上司のことを指します。

こうした上司の行動により部下はストレスを感じ、やる気を失ったり、最悪の場合にはうつ病や退職に追い込まれたりすることもあります。

 

パワハラ上司との違い

クラッシャー上司とパワハラ上司は、どちらも部下に対して過度な圧力をかける上司のことを指しますが、それぞれに特徴があり、目的や動機においても違いがあります。

クラッシャー上司とパワハラ上司の違いは以下の通りです。

  • クラッシャー上司:「部下を鍛えたり、成果を出させること」を目的とする。部下が厳しい環境で成長し、より高い成果をあげることを期待している。しかし、その方法が過度であったり非現実的であることが多く、結果として部下が精神的に追い詰められることがある。
  • パワハラ上司:「権力を利用して部下をコントロールしたり、自分の優位性を示したりすること」を目的とする。個人的な不満やフラストレーションの発散手段として部下を屈服させたり、無力感を与えたりする。

このように、クラッシャー上司とパワハラ上司は似ている部分もありますが、明確な違いがあります。

言うなれば、クラッシャー上司は「意図せず部下を苦しめてしまうマネジメント下手な上司」とも言えます。

 

クラッシャー上司の特徴

クラッシャー上司の特徴をまとめると以下のようになります。

  1. 仕事ができる
  2. 自己中心的である
  3. 褒めることが苦手
  4. 失敗を認めない
  5. 承認欲求が強い
  6. 人の気持ちを考えることが苦手

 

①仕事ができる

クラッシャー上司は、持ち合わせている能力や素質のレベルが高く、仕事ができる人が多いです。

具体的な特徴は以下の通りです。

  1. 高い自己基準と成功体験を持っている
  2. 厳しい環境やプレッシャーの中で成果をあげてきた経験がある
  3. プロジェクトや目標を達成するために全力を尽くすことができる
  4. 高い専門知識とスキルを持っている
  5. 業務の効率性や生産性を追求する傾向がある
  6. リーダーシップを発揮してチームを引っ張ることができる
  7. 設定した目標を必ず達成するという強い意志を持っている

一般的な上司と部下の関係を考えると、部下よりも上司の方が仕事ができて当たり前です。

ただ、クラッシャー上司の場合は、部下よりも遥かに高い能力を持ち合わせていたり、チームに大きな成果をもたらしたりと、組織内で高い評価を得ていることが多いです。

また、優秀な人材はマネジメントも上手くできるものだと思われがちですが、実際にはそれは間違っていて、どうしたらよいか分からず部下に厳しく当たってしまう人もいます。

クラッシャー上司はその典型例で、自分の経験してきたことしか人に教えられないがために、過度な要求や厳しすぎる管理をしてしまいます。

 

②自己中心的である

クラッシャー上司は、自己中心的な価値観を持っていることが多いです。

というのも、行動や思考が自分自身の経験や信念に強く基づいており、他者の視点や感情を軽視する傾向があるからです。

クラッシャー上司は、特に過去の成功体験や自分が苦労して達成してきた結果を重視します。

これにより、「自分ができたのだから、他人もできるべきだ」という思考に陥りやすくなります。

この考え方は、自分のやり方や価値観が唯一の正解だと信じる原因となり、他者の状況や能力を考慮しない自己中心的な態度を生み出します。

クラッシャー上司が取りがちな自己中心的な行動例は以下の通りです。

  • 部下に自分と同じレベルを求める
  • 部下の能力を考慮せず無理な要求を押し付ける
  • 部下が直面する困難を無視する
  • 部下が異なる視点やアプローチを持っていても認めない

このような自己中心的な態度は部下にとっては大きな負担となり、組織の健全性を損なう原因にもなり得ます。

 

③褒めることが苦手

クラッシャー上司は、部下の成果に対して称賛や感謝の言葉をかけることが少なく、逆にミスや失敗に対して厳しく批判することが多いです。

これにも自己中心的な考え方が影響しており、原因としては以下の5つが挙げられます。

  1. 褒めることよりも、さらなる成果を出すことが重要だと考えている
  2. 褒めることを甘やかすことだと捉えている
  3. 厳しい環境に身を置かせることで成長させようとしている
  4. 褒めることの重要性や方法を理解していない
  5. 部下の感情や状況の把握ができない

このように、偏った考え方をしている上に、人の感情に関する理解が浅いことが問題です。

部下の管理方法として厳しさを求めることは間違いではありませんが、その考え方が行き過ぎた結果、部下に対するポジティブなフィードバックが不足する傾向にあります。

 

④失敗を認めない

クラッシャー上司は、部下の失敗には厳しい割に、自分の失敗は認めないことが多いです。

これには、性格やマネジメントスタイル、そして自己イメージに関連するいくつかの要因が関係しています。

具体的な理由は以下の通りです。

  1. 完璧主義の傾向があるため、自分が失敗することを許せない
  2. 失敗を認めることは権威を損ない、部下からの信頼や尊敬を失うリスクがあると感じている
  3. 失敗を認めることが自分を弱く見せることになると恐れている
  4. 失敗を認めることは、自分自身の評価やキャリアに悪影響を及ぼすと考えている
  5. 自分のやり方が常に正しいと信じる傾向が強く、失敗から学ぶという姿勢が欠けている

このように、クラッシャー上司が失敗を認めないのは、自己イメージやキャリアを守るための自己防衛的な行動であると言えます。

このような行動は、組織内のコミュニケーションや信頼関係を損ない、部下のモチベーションや士気を低下させる可能性があります。

また、問題解決が遅れたり、責任の所在が曖昧になることで、長期的には組織のパフォーマンスに悪影響を与えることもあります。

 

⑤承認欲求が強い

クラッシャー上司は、自己中心的な行動を取る上に、承認欲求が強い傾向にもあります。

これには、元々の性格が反映されている場合もありますが、過去の経験を通じて徐々に変化した可能性も考えられます。

具体的な理由は、以下の通りです。

  1. 組織や上司からの評価を通じて、自分の仕事の意義や価値を確認したいという強い欲求を持っている
  2. 過去の成功体験に固執しており、それを再現することに強い関心を持っている
  3. 競争心が強く、他者よりも優れていることを示したいと考える傾向にある

自分が過去に、結果を出すことでしか称賛や承認を得られなかったとしたら、最初はそうでなくても、徐々に成果主義・結果主義的な考え方になるのも納得がいきます。

クラッシャー上司の多くは、その傾向が強いのかもしれません。

ただ、上司という立場に立ってもなお強い承認欲求を持ち、コントロールできないまま行動してしまうと、部下や同僚に対して過度なプレッシャーをかけることになります。

例えば、自分が承認されるために部下にも高い成果を求め、組織全体に対しても高い目標を設定することがあります。

このような行動が続くと、組織内での人間関係が悪化したり、部下のモチベーションが低下するリスクがあるため、適切なフィードバックやマネジメントが必要となります。

 

⑥人の気持ちを考えることが苦手

クラッシャー上司は、人の気持ちを考えることが苦手な傾向が強いです。

前述したように、自己中心的な考え方から、他者の感情や視点に対して理解を示すことが少ないと言えますが、他には以下のような理由が考えられます。

  1. 仕事が効率的に進むことや目標を達成することを重要視する
  2. 共感力が低く、他者の感情に無頓着である
  3. プレッシャーやストレスを抱えており、他者の気持ちに配慮する余裕がない
  4. 部下の気持ちを尊重するよりも、指示が的確に守られることを重視する

これらの要因が組み合わさることで、他者の感情に対する配慮が欠けた行動が続くことになります。

その結果、部下が疎外感を感じたり、モチベーションが低下したりすることで、チーム全体のパフォーマンスが悪化することに繋がります。

 

クラッシャー上司による悪影響

クラッシャー上司は、部下に対して厳しく当たることが多いため、周りに悪影響を及ぼす可能性があります。

具体的には、以下の5つが挙げられます。

  1. 職場の雰囲気が悪くなる
  2. 生産性が下がる
  3. 人材育成が難しくなる
  4. 離職者が増加する
  5. 会社の評判が下がる

上司と部下という個人間の問題は、徐々にチームや組織、会社レベルへとまたたく間に発展していきます。

そのため、早い段階で対処し、問題が大きくなるのを防ぐことが必要です。

 

①職場の雰囲気が悪くなる

クラッシャー上司がいると、人間関係だけでなく、職場の雰囲気までもが悪くなります。

職場の雰囲気というのは、上に立つものがどのような態度を取るかによって変わってきます。

例えば、楽しく明るい職場であれば、ポジティブなコミュニケーションやフィードバックが多いはずです。

しかし、クラッシャー上司がいると、否定や批判が多かったりとプレッシャーに感じることがあるため、緊張感のある雰囲気になってしまいます。

こうした雰囲気は職場全体に広がり、新たなトラブルが生まれるきっかけとなります。

 

②生産性が下がる

クラッシャー上司は、部下に成果を出させようと厳しいマネジメントをしますが、却って生産性が下がってしまうことが多いです。

その理由としては、以下の6つが挙げられます。

  1. 過度なプレッシャーが精神的なストレスとなり、集中力や判断力の低下に繋がる
  2. 努力や過程を評価しないことからモチベーションが低下し、業務に消極的になる
  3. 信頼関係が築けないことから、創造的な解決策が生まれにくい
  4. コミュニケーションが不十分なため、効率的な仕事ができない
  5. 厳しく批判することが多いため、部下は失敗を恐れて挑戦しなくなる
  6. 過度なプレッシャーやストレスが部下の健康に悪影響を与える

クラッシャー上司が良かれと思ってやっていることであっても、部下にとってはストレスであることが多いです。

その結果、部下は仕事に対する意欲を失い、チーム内での協力が不十分になると業務の効率が悪くなり、目標達成が困難になります。

 

③人材育成が難しくなる

クラッシャー上司のマネジメントスタイルは、人材育成においても悪影響を及ぼします。

人材育成には、失敗から学ぶ経験が重要ですが、失敗を許さないという考え方では、部下が成長する機会が失われてしまいます。

また、過度なプレッシャーを感じる環境では、学ぶ意欲や時間が十分に確保できません。

例えば、モチベーションが低くなると学習意欲や成長意欲も低下するため、積極的に自己研鑽を行う機会が減り、人材育成がさらに進まなくなります。

一番問題なのは、クラッシャー上司が自分の成果や目標達成に集中するあまり、部下の育成に対する関心が低くなっているケースです。

このような場合は、部下を育てることよりも自分の仕事がスムーズに進むことを優先するため、部下の成長機会を減少させるだけでなく、組織全体の長期的な成長にも悪影響を及ぼします。

 

④離職者が増加する

職場の雰囲気が悪い中、生産性が上がらず成長することもできなければ、転職を考える人が出てきて当然です。

クラッシャー上司がいることで離職者が増加すると、組織全体の安定性が失われ、業績にも悪影響が出る可能性があります。

例えば、優秀な人材を失うと、組織の競争力は見る見るうちに低下し、長期的な成長はおろか、存続さえも危うくなります。

また、頻繁な人員の入れ替わりは業務効率を低下させ、残された社員の不満をさらに増幅させることにもなります。

このような悪循環が続くと、より多くの社員が離職を考えるようになり、再度組織をまとめようとしても手遅れの状態となってしまいます。

 

⑤会社の評判が下がる

社員のストレスや不満が大きくなると、最終的には会社の評判が下がることに繋がります。

例えば、社員が友人や家族に職場の状況を話したり、インターネットの口コミサイトやSNSなどで会社の評判を公表することがあります。

そこで、会社の雰囲気が悪いことや離職率が高いことが広まると、外部からは「社員が長く働き続けられない会社」という印象を持たれます。

そうすると、次第に求職者からの応募が減少し、会社の採用力が低下してしまうかもしれません。

また、取引先や顧客に組織の不安定さが伝われば、ビジネスチャンスが失われる可能性もあります。

このようなリスクを最小限に抑えるためには、クラッシャー上司の行動を改善するための取り組みが必要不可欠です。

失われた信頼を回復するのは非常に難しく、長期的な影響を及ぼすことが多いため、早めの対策が重要となります。

 

クラッシャー上司に対して個人ができること

クラッシャー上司への対応は非常に難しいですが、個人ができる対応策としては、以下の3つが挙げられます。

  1. 感情的にならずに冷静に対処する
  2. 上司のスタイルに合わせたスキルを磨く
  3. ストレスケアを行う

 

①感情的にならずに冷静に対処する

クラッシャー上司は、高圧的で感情的な言動を取ることが多いですが、自分自身が感情的になると状況がさらに悪化する可能性があります。

そのため、冷静さを保ち、上司の発言や行動に過度に反応しないよう努めることが重要です。

冷静な対応を続けることで、上司とのコミュニケーションを少しでもスムーズに進めることができます。

それでも状況が変わらない時は、仕事の目標や上司からの期待が明確でないことが考えられます。

その場合は、上司に直接確認をして、何が求められているのかをはっきりさせることが大切です。

例えば、具体的なタスクや期限を確認し、達成可能な範囲で目標を設定するようにします。

これにより、上司との齟齬が少なくなり、不必要なトラブルを避けることができます。

 

②上司のスタイルに合わせたスキルを磨く

上司の求めることが把握できたら、それらを達成するために必要なスキルを身に付けることが必要です。

例えば、成果や数字にこだわるタイプであれば、報告書やプレゼンテーションでデータや成果を明確に示すスキルが求められます。

この場合、具体的な数値目標や達成率、グラフやチャートを用いることで、上司が求める情報を的確に伝えることができます。

また、納期や時間に厳しいタイプであれば、時間を効率的に管理し、タスクを期限内に終わらせるスキルが求められます。

実際には、複数のタスクを同時に指示されることもあるため、タスクに優先順位をつけて効率的に進めるスキルも必要です。

このような場合は、タイムトラッキングツールやタスク管理アプリを活用し、時間を見える化することで上司の期待に応えられるようになります。

このように、上司が重視するポイントを理解し、その期待に応える形で自分の行動を変えることで、仕事の成果を上げるだけでなく、上司からの評価も高めることができます。

 

③ストレスケアを行う

クラッシャー上司のもとで働くとストレスが溜まりやすくなるため、自己管理を徹底し、仕事のストレスを軽減するための対策を講じることが重要です。

例えば、適度な休憩を取る、運動や趣味を通じてストレスを発散する、リラックスする時間を作るなどの方法があります。

また、瞑想や深呼吸といったリラクゼーションテクニックを日常的に取り入れることで、心のバランスを保つことができます。

それでも解決できない時は、信頼できる同僚や友人に頼ることも有効です。

仕事の悩みやストレスを共有することで気持ちが軽くなり、現状に対する新しい視点を得ることができます。

また、他の人からのサポートを得ることで、自分一人で問題に立ち向かう必要がなくなり、心理的な負担が軽減されます。

 

クラッシャー上司に対して人事ができること

クラッシャー上司に対して部下ができるのは、自分の行動を変えることぐらいです。

ただ、それだけでは問題は解決しないため、人事が責任を持ってクラッシャー上司も変える必要があります。

具体的にできることとしては、以下の3つが挙げられます。

  1. 問題の早期発見を行う
  2. 管理職向け研修の実施
  3. 組織編成や配置転換を行う

部下の立場からでは難しいですが、人事がクラッシャー上司に対して適切に対応することで、職場環境の改善や社員の満足度向上に繋げることができます。

 

①問題の早期発見を行う

クラッシャー上司に対して適切かつ迅速な対応を取るには、問題の早期発見が重要です。

具体的な方法としては、以下の3つが挙げられます。

  1. 従業員アンケートを行う
  2. 個別面談を行う
  3. パフォーマンスレビューを分析する

定期的に従業員アンケートを実施し、職場環境や上司に対する満足度を調査したり、個別面談を通じて社員が直面している問題やストレスについて直接話を聞く機会を設けることで、クラッシャー上司の問題が早期に発見される可能性が高まります。

相談窓口を設置するのでもよいですが、全員が自主的に動くとは限りません。

中には一人で抱え込んでしまう人もいるため、アンケートや面談という形で半強制的に情報収集することが必要です。

また、部署ごとのパフォーマンスレビューを分析し、特定の上司のもとで業績が低下している場合は、クラッシャー上司の存在が原因である可能性が考えられます。

このようなデータに基づいた分析は、偏った判断を避けるとともに、適切な対応を取ることに繋がります。

クラッシャー上司にフィードバックする際も、客観的な指標があると説明しやすいので、データとして取っておくことが重要です。

 

②管理職向け研修の実施

クラッシャー上司が持つ問題行動を改善するためには、管理職向けのリーダーシップ研修の実施が有効です。

具体的には、人間関係の構築スキル、コミュニケーションスキル、ストレスマネジメントなどに焦点を当てた研修が効果的です。

これにより、上司が自分の行動を見直し、より健全なマネジメント方法を学ぶようになります。

大切なのは、クラッシャー上司自身が自分の行動を客観視し、周りに悪影響を与えていると自覚することです。

これができていないまま受講しても、形だけの研修となり何の意味もありません。

価値ある研修にするためには、問題や課題を明確にしておくことが重要ですので、事前にクラッシャー上司に対して、社内アンケートや個人面談などの結果を踏まえたフィードバックを行うことが必要です。

 

③組織編成や配置転換を行う

クラッシャー上司が特定の部門やチームに悪影響を与えている場合、配置転換を行うことで問題を緩和することができます。

新しい環境で上司が適応することで、問題行動が改善される可能性もありますし、部下にとってもストレスの少ない環境で働けるようになります。

それでも改善が見られない場合は、上司が持つスキルや強みを活かすために、チームの再編成を行うことも考えます。

例えば、直接的な管理業務から外し、プロジェクトマネジメントや技術的な指導を担当させることで、クラッシャー上司の特性をポジティブに活かすことができる可能性があります。

いずれにせよ、社員のことを深く理解していなければ実現できないことなので、人事は必ず一人ひとりの能力や特性というものを細かく把握しておく必要があります。

 

まとめ

今回は、クラッシャー上司の特徴と、個人や人事ができる対応策について解説しました。

クラッシャー上司の行動は、上司と部下という個人間の問題に留まらず、組織や会社レベルの問題へと発展していくため、早めに対処することが重要です。

とはいえ、部下ができることは少なく、解決しないまま離職や転職してしまうことも多いため、人事が責任を持って対応することが必要です。

そこで、効果的な対応策としておすすめなのが以下の3つの方法です。

  1. 問題の早期発見を行う
  2. 管理職向け研修の実施
  3. 組織編成や配置転換を行う

クラッシャー上司は仕事ができる優秀な人材であることが多く、人事としても口を出しづらいところがあるかもしれませんが、将来的に組織として機能しなくなるリスクを考えれば、絶対にやるべきことだと言えます。

まずは、問題の原因がクラッシャー上司であるかどうか判断することが必要ですので、問題の早期発見から試みてはいかがでしょうか?

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Who is writing

医療系大学卒業後、理学療法士として医療機関に勤務。その後、整体院を運営をするなかでWebマーケティングも経験する。コンテンツ制作スキルを活かし、医療健康分野や不動産、プログラミングなどの幅広いジャンルの記事執筆を行うとともにWebディレクションにも従事。「一人でも多くの人の悩みを解決する」をモットーに活動の幅を広げている。