採用担当もすべてAIに置き換わる。
そんな未来がもうすでに始まっています。
2020年に起こったCOVID-19によるパンデミック。
この世界的脅威は、私たちの日常を一瞬で変えてしまいました。
採用プロセス一つとっても、今や「オンライン面接」が当たり前になりましたね。
そこで、アメリカで開発されたAIデジタル面接ツール「HireVue(ハイヤービュー)」を導入した会社のお話を少しご紹介します。
HireVueとは、世界初のデジタル面接システムで日本ではあの「株式会社日立製作所」が2020年度のインターンシップ・新卒採用に導入したそうです。
オンライン面接はもとより、事前に伝えている質問に回答する動画を自分自身で録画し、それを送付してもらう「録画面接」にも対応しています。
そしてHireVueの特徴は「録画面接の判定をAIにしてもらう」というもの。
採用担当にとっては
- 応募者が多数になっても、工数は変わらない
- 採用担当者の時間短縮になる
- 応募者に来社してもらい直接面接を行なっていたときに発生していた、交通費などが削減される
など、採用担当にとってはメリットが多く導入が一時流行する・・・と思いきや、私の周りではあまり評判が良くなく、やめてしまったということを聞きました。
なぜか?
理由は、AIに学習させる審査基準にあります。
あらかじめAIには応募者の審査に必要となる基準「社内で優秀な人」を学習させます。
その人と同じような特徴を持った人はやはり優秀で活躍するであろう、という仮説が入っているからです。
例えば、この判定システムは応募者から事前に送付した質問に対して、セルフで動画を録画してもらったものを判定するというもの。
- 表情筋の動き
- 話している内容
- 目の動き
- 声の出し方、声の大きさ
など2万5000個ものパターンを社内の優秀な人の特徴と比較し、審査します。
そして、この審査結果からランキングを付けるというものです。
しかし、正直なところ「社内の優秀な人材と同じような特徴を持った人が、優秀だ」とは限りません。
似たような特徴を持っていたとしても、応募者はその「優秀な社員」とは違う人のため、活躍するかどうか・・・は未知数なのです。
そう、この世に全く同じ人は存在しないのです。
一方、HireVueのPR文章では、
<AIアセスメント機能>
録画面接から声、話しの内容など、25,000の特長パターンを検出し候補者の特長を、その会社の優秀人材の特長(教師データ)と比較します。
面接官による判断とAIによる判断は90%以上の確率で一致しており(※タレンタ社調べ)、面接業務を強力にサポートします。
と書かれており、AIによる判断は面接官による判断と90%以上の確率で一致していると主張しています。
ですので、もし導入するのであれば応募者がすべてのプロセスにおいて導入するのではなく、100人、1000人と多数のエントリーがある最初の時点で判定をAIにお願いする・・・ことはいいかもしれません。
人材採用が難しい業務である理由は、
・社内で活躍してくれる人材
・優秀で自分で考えて行動できる
・自己認識力に優れ自ら学び成長してくれる人材
・給料以上の付加価値を会社に持ってきてくれる人材
このような人を見抜く必要があるからです。
私が日産で働いていた時代には、新卒のエントリーが毎年7000人ありました。
人事部に6年いたので、通算すると4万2千人。
設計部や企画部在籍時の面接や、現在のクライアント企業様の採用もあわせると、かなりの数の「人材」と出会ったことになります。
この経験からも社内で活躍する人、優秀と言われる人には共通したパターンは見受けられません。
しかし、活躍する人には必ずこの3拍子が揃っています。
①文章作成能力
②コミュニケーション能力
③自己認知能力&状況を判断する能力
活躍する人材のパターンはさまざまですが、彼らは共通してこの3つの能力が高い傾向にあるので、面接官はこの3つの能力を見極めることが大事です。
AI面接官による判定を止めた会社は、ひょっとしたらAI判断で採用した人間が、意外にも社内で活躍できなかったことが背景にあるのかも知れません。
あなたの会社では、この3つの能力を判定していますか?
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p.s. 好評につき、2023年11月、12月の無料相談枠は埋まってしまいました。現在は2024年1月分のお申込みを受けてけています。
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