仕事で情報収集力を高めるには4つのポイントを意識すべし!

情報収集力は全てのビジネスマンに必要な能力です。高めるには、4つのポイントを意識しましょう。

はじめに

私たちの日常生活には、日頃から多くの情報が溢れかえっています。

政治や経済、芸能やスポーツなど、スマホ1つあればどんな情報でも簡単に手に入る時代です。

しかし、情報量が多くなったことで、情報を適切に判断したり処理することが非常に難しくなっています。

実際に、SNS上ではフェイクニュースや誤った情報が拡散され、信憑性の低い情報が信頼される傾向にあります。

これがプライベートな情報であれば問題は小さいですが、「妥当性の低い情報をもとに資料を作ってしまった」「嘘の情報をもとに営業してしまった」というように、仕事に関わることとなれば大問題です。

そのため、社会人には、適切に情報をフィルタリングし、価値ある情報を取り入れる能力が必要不可欠と言えます。

具体的には、信頼性の高い情報源を選択し、必要な情報を的確に抽出するとともに、客観的に判断する能力を養う必要があります。

今回は、情報収集力を高める4つのポイントについて解説していきますので、苦手な方はぜひ参考にしてみてください。

 

情報収集力とは

情報収集力とは、効率よく質の高い情報を集める能力のことです。

構成する要素としては、以下の3つの能力が挙げられます。

  • 情報を調べる力
  • 情報を抽出する力
  • 情報を整理する力

情報収集においては、信頼性や妥当性などが重要となるため調べる力が必要です。

そして、調べたものの中から重要な内容を抽出して整理することで、意思決定や情報の分析、プレゼンや営業など様々なビジネスシーンに活用することができます。

 

情報収集力を身につけるメリット

情報収集力が高くなると、仕事の効率性やパフォーマンスの向上が期待できます。

具体的なメリットは以下の通りです。

  • 有益な情報を集められる
  • アウトプットの質と量が向上する
  • 仮説思考が身につく
  • 仕事のスピードと質が高まる

 

有益な情報を集められる

情報収集力が高くなることで、信頼性の高い情報源を見極め、重要な情報を逃さずに収集できるようになります。

情報過多の現代では、何が本当で何が嘘か、自分に必要な情報は何かを適切に見極めるのが難しいです。

情報収集力のない人が、やみくもに多くの情報に触れてしまうと正しい判断ができずにインプットの質が低くなります。

しかし、情報の信頼性や有用性というものを評価できるようになれば、自ずと有益な情報だけを集められるようになります。

 

アウトプットの質と量が向上する

有益な情報を集められるようになればなるほど、アウトプットの質と量も向上します。

これは、インプットとアウトプットに相関関係があるからです。

会議の場で発言できる人や、何か聞かれてすぐに答えられる人は、頭の中に多くの情報がある証拠です。

何も知識がなければ意見を言うこともできませんし、インプットの質が低ければ間違った情報を言ってしまうかもしれません。

このように、より深い知識や理解を持つことで、アウトプットの内容や論理が充実し、専門的な視点や新たなアイデアを生み出せるようになります。

 

仮説思考が身につく

仮説思考とは、「〜なのでは?」というように、現象や問題に対して仮説を立てて考える思考法のことです。

これができるようになると、効果的な販売戦略やアプローチなどが可能となるため、仕事の質を上げることに繋がります。

例えば、ある企業の新製品が低調で、「価格設定が高すぎるのでは?」という仮説を立てたとします。

この時に、仮説検証に必要となるのは、「価格に関する情報」と「販売戦略に関する情報」、「顧客のニーズや市場の動向に関する情報」です。

これらの情報をもとに分析することで、本当にその価格でいいのか?、はたまた、その戦略でいいのか?が判断できます。

このように、情報収集力が高いとパターンや傾向を発見したり、情報の比較と分析ができるようになるため、仮説検証を効果的に行えるようになります。

 

仕事のスピードと質が高まる

情報収集力が高くなると、必要な情報を迅速かつ効率的に見つけ、素早く抽出できるようになります。

また、前述したように、信頼性の高い情報源から正確な情報も得られるため、誤った情報に基づいた判断や行動を防ぐことも可能です。

その結果、素早い分析や解決策の発見に繋がるため、問題解決能力も高く、意思決定も早くなります。

 

情報収集力が高い人の特徴

情報収集力が高い人の主な特徴は以下の通りです。

  • 情報収集する習慣がある
  • 情報収集のやり方を確立している
  • 様々なジャンルに興味関心を持っている
  • 情報を多角的な視点で捉えている
  • 情報の取捨選択をしている
  • アウトプットする習慣がある

 

情報収集する習慣がある

情報収集力が高い人は、日常的に情報を集める習慣があります。

  • 朝起きたらテレビを見る
  • 食事の前後に新聞を読む
  • 通勤中にニュースを見る
  • 休憩時間にラジオを聞く
  • 休みの日に書籍を読む

このように、まとまった時間を確保しなくても、スキマ時間を有効活用することで効率的に情報を得ています。

 

情報収集のやり方を確立している

方法は様々ですが、情報収集の習慣がある人は使用する媒体を決めていることが多いです。

例えば、政治・経済系はニュースアプリ、ユーザーの声を拾いたい時はX(旧:Twitter)、流行りを知りたい時はInstagramといったイメージです。

情報収集力がない人は、いざという時にどの媒体を使えばよいか戸惑ってしまうことがありますが、情報収集力が高い人は、自分なりのルートを構築しているため、スムーズに情報を得ることができます。

 

様々なジャンルに興味関心を持っている

情報収集力が高い人は、自分の専門分野のみならず、様々なことに対して興味関心を持っています。

例えば、流行りのSNSや食べ物、レジャー施設やスポーツなどが挙げられます。

自分の興味があるジャンルだけでなく、流行や新しいことに対してアンテナを張ることで、多くの情報をキャッチアップしています。

 

情報を多角的な視点で捉えている

情報収集力が高い人は、物事を多角的な視点で捉えることで深く理解し、より包括的な分析や判断を行っています。

多角的な視点で捉えるというのは、1つの情報に対して複数の異なる視点で考えることを意味します。

例えば、レビュー☆1のレストランがあった時にどのように考えるか?

1つの視点で見た場合、「料理が美味しくないのかな」と思うかもしれません。

ただ、複数の視点で見た場合、「接客態度がイマイチなのかな」「清潔感がないのかな」「料理を運ぶのが遅いのかな」などと考えることができます。

このように、発信している人の価値観や感情などの背景を汲み取って考えることで、情報を分析しながら集められるようになります。

 

情報の取捨選択をしている

情報収集力が高い人は、必要な情報とそうでない情報の見極めを徹底しています。

前述したように、情報収集力が高いというのは、多くの情報を集められるという意味ではありません。

必要な情報を効率的に集められてこそ能力が高いと言えます。

そのため、不必要な情報をできるだけ避けて必要な情報だけを得る、取捨選択できるのがポイントです。

 

アウトプットする習慣がある

情報収集力が高い人は、知識が豊富なことから日常的にアウトプットすることが多いです。

例えば、会議の時に何か意見をしたり、提案できる人などが挙げられます。

こういった人は、他の人の意見を頭の中で整理して、持ち合わせている情報と統合して考えているため、具体的な意見や改善策などを主張できるようになります。

 

情報収集力を高める4つのポイント

情報収集力を高めるには、必要な情報を効率的に集めるクセをつけることが必要です。

具体的なステップは、以下の通りです。

  1. 情報収集を行う目的を整理する
  2. 事実と主観を分けて考える
  3. 情報を論理的に捉える
  4. 情報収集を習慣にする

 

情報収集を行う目的を整理する

まず始めに、情報収集を行う目的を明確にすることが必要です。

なぜかというと、目的のない情報収集は終わりが見えなくなってしまうからです。

そのため、まずは「何のために情報を集めるのか?」をハッキリさせましょう。

具体例は以下の通りです。

  • 新商品開発のために市場の動向をリサーチする
  • 差別化を図るために競合他社を分析する
  • 経営改善を行うために費用対効果を見直す

というように、目的が分かっていれば自ずと必要な情報も明確になります。

情報の取捨選択ができる人は、これを自然と行っています。

自分が何の情報を集めているのか分からなくなる人は、最終的にどんな情報が得られればいいのかを書き出してから情報収集に取り掛かるとよいでしょう。

 

事実と主観を分けて考える

目的を明確にすることができたら、次は事実と主観を分けて考えるようにしましょう。

これらを混ぜて考えてしまうと、情報が整理しづらくなったり、人に伝えづらくなってしまうため要注意です。

例えば、事実というのは「売上が◯%増加している」「ユーザーが◯人減っている」というように、具体的な数字やデータで示せるものを指します。

反対に、主観というのは「今後も売上は伸びるだろう」「このままだとユーザーが減るかもしれない」というような個人的な考えのことを指します。

人に何かを説明する時に、「根拠は何?」「なんでそう思うの?」と言われた経験がある人も多いのではないでしょうか?

そのような時は、「事実」をもとに「主観的な意見」が言えると説得力が増します。

「◯◯のような理由で△△だと思います」と言えるようにするためには、日頃から事実と主観を分けて考えることが重要です。

 

情報を論理的に捉える

情報を事実と主観に分けられるようになったら、それらを統合して考えるのに論理的思考法を用います。

論理的思考法とは、物事を筋道を立てて考える思考法のことです。

例えば、新商品の売れ行きが悪いのであれば、以下のように仮説を立てて考えます。

  • 他社と比べて機能や性能がイマイチなのか?
  • ニーズに合っていないのか?
  • そもそも知らないだけのか?

この時、機能面や性能面の仮説検証を行うのであれば他社製品との比較データを見ることになりますし、ニーズであればアンケート調査を、認知の問題であればWebサイトのPV数などを見ることになります。

このように論理的に考えることで、どの情報を見ればいいのかが明確になり、根拠のある改善策の提示ができるようになります。

論理的思考法を身につけるためには物事の繋がりを捉える必要があるため、考える時に「なぜ?」という問いを立て続けるとともに、「これを明確にするにはどうすべきか?」と考えるクセをつけることが重要です。

 

情報収集を習慣にする

情報収集力を高めるためには、上記3つのポイントを繰り返し行うことが大切ですので、情報収集そのものを習慣化させていきましょう。

具体的には、情報収集力が高い人が実際に行っている以下の3つの行動がポイントです。

  1. 日頃から色々なことに興味関心を持ち、調べるクセをつける
  2. SNSやネット検索、書籍など情報収集に使う媒体を決めておく
  3. 物事に対して、「なぜそうなんだろう?」と問いかけて考えるクセをつける

このようなことを意識して生活すると、情報に対して向き合う姿勢や行動、そして思考が変わり、徐々に情報収集力が身についていきます。

試しても変わらないからといって、すぐに諦めてはいけません。

行動心理学に「21日間の法則」があるように、最低でも3週間続ける気持ちで臨むとよいでしょう。

 

よくある情報収集の失敗パターン

よくある情報収集の失敗パターンは以下の通りです。

  • 収集自体が目的になっている
  • 時間をかけすぎている
  • 偏った情報ばかり集めている
  • 情報収集の方法が不適切である

情報収集が苦手な方は、間違ったやり方をしているかもしれないので注意しましょう。

 

収集自体が目的になっている

情報収集は、本来であれば問題や課題を解決するために行われるものです。

しかし、何も考えずに行うことで、情報収集自体が目的と化してしまいます。

目的がズレた情報収集には、何の意味も効果もありません。

ただ情報を集めて仕事をした気になってしまうだけなので、何のために行うのか、目的を明確にすることが重要です。

 

時間をかけすぎている

一度に多くの情報を得ようとすると時間がかかりすぎてしまい、却って非効率となってしまいます。

情報収集は、必要な情報をいかに効率よく集めるかがポイントですので取捨選択が必要です。

関連する情報を1から10まで集めていては、いくら時間があっても足りません。

「この仮説を検証するために、この情報が必要だから調べる」というように、必要な情報だけ拾うクセをつけると、短時間で情報収集できるようになります。

 

偏った情報ばかり集めている

最近の情報収集ツールは、アルゴリズムによって、その人がよく見るジャンルや興味のあるものが表示されやすくなっているため情報の偏りが生じやすいです。

満遍なく見ようとしても、何回も同じ広告や情報が表示されたら、つい気になって見てしまいますよね。

人の行動は、視覚的情報を始めとする多くの情報によって誘導されてしまうものです。

とはいえ、アルゴリズムを変えることはできないため、情報の偏りが生じないようにするために、様々なジャンルの情報に目を通すよう心がけることが重要です。

 

情報収集の方法が不適切である

情報収集の方法が不適切な場合、質の低い情報を集めてしまう可能性があります。

ネット検索やSNS、新聞、テレビ、ラジオ、書籍など様々な方法がありますが、集めたい情報の内容によって使用するツールを変えることが鉄則です。

例えば、実際に体験した人の声が欲しい場合は、ネット検索するよりもSNSを見た方がよりリアルな情報を得ることができます。

また、信憑性の高い情報が欲しい場合は、個人の意見が多いSNSを見るのではなく、インターネット上で論文やデータとしてまとめられているものを見た方がよいと言えます。

このように、質の高い情報を得るには適切なルートをたどる必要があるため、どの方法なら一番正確な情報が得られるか考えることが大切です。

 

まとめ

今回は、仕事で情報収集力を高めるための4つのポイントを中心に、メリットや注意点について解説しました。

情報過多の現代においては、事実や嘘を見極めるとともに、必要な情報だけをキャッチアップする「情報収集力」が必要です。

間違った情報や信頼性の低い情報を拾ってしまっては、ビジネスにおいて高いパフォーマンスを発揮することはできません。

そこで意識したいポイントは、以下の4つです。

  1. 目的を明確にする
  2. 事実と主観を分ける
  3. 論理的に考える
  4. 情報収集を習慣化する

これらを意識することで、効率よく必要な情報だけを得ることができ、問題解決や改善策の提案などが的確かつスムーズになります。

調べごとが苦手で仕事が遅くなりがちな人は、ぜひ今回解説したポイントを意識して、質の高い情報を手に入れてみてください。

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Who is writing

医療系大学卒業後、理学療法士として医療機関に勤務。その後、整体院を運営をするなかでWebマーケティングも経験する。コンテンツ制作スキルを活かし、医療健康分野や不動産、プログラミングなどの幅広いジャンルの記事執筆を行うとともにWebディレクションにも従事。「一人でも多くの人の悩みを解決する」をモットーに活動の幅を広げている。