こんにちは。テクニカル・アシスタントの竹内です。
今年もGWは風のように過ぎ去ってしまいましたが、皆さまはいかがお過ごしでしたでしょうか。
最終日、ボクシングの井上尚弥選手vsルイス・ネリ選手の試合をご覧になった方もいらっしゃるのではないかと思います。
我が家でも、テレビの前に夫婦そろって正座をし、手に汗握って観戦しておりました。
私がボクシングを好きになったきっかけとして、子どもの頃に父の蔵書の「あしたのジョー」と出会ったことの影響が否めません。
※ここからは不朽の名作「あしたのジョー」の若干のネタバレを含みますので、今後読みたいと考えていらっしゃる方はお気を付けください。
私の父はちばてつやさんの作品が好きで複数所有しており、自宅の蔵書を読み漁る中で私もそれらに触れました。
「あしたのジョー」の世界は、平成初期の当時と比較してもかなり昭和の色が濃いものでしたが、とにかくストーリーが面白く、全20巻を次から次へと貪るように読みました。
そんな中で非常に印象に残っていることが一つあります。
夢中になって読み進めていた中で、1冊だけ欠けている巻があったのです。
その巻は忘れもしない、「8巻」でした。
7巻まで読み進めると、いよいよ前半のクライマックスが目前に迫ります。
主人公の矢吹丈と、ライバルである力石徹の対戦です。
待ちきれない気持ちで、やむを得ず欠けた巻を飛ばし、9巻を開きました。
そして愕然としました。
激戦を終えた控室の描写から始まり、いきなり、力石が命を落としているのです!
慌てて本を閉じたことを覚えています。
そして、持ち主である父へ、決死の猛抗議をぶつけました。
当時は厳しかった父への抗議はかなり勇気がいる行為でしたが、元々作品のファンである父もさすがに悪いと思ったのか、次の休みに購入してきてくれました。
昭和に刷られた変色した表紙の中にツヤツヤの平成版8巻が並び、私は無事に読み進めることができたのでした。
しかし、この衝撃はせっかくの、待ちに待った力石戦に暗い影を落とし、読みながらも「死んじゃうんだな…」という悲しみが終始付きまとう結果となったのでした。
漫画では、作者が作品内での設定や言動をもとにキャラクターを表現し、それを知って読者はそのキャラクターに魅力を感じます。
その感情によって、起こるイベントが更に魅力的に感じられるようになり、ストーリーに引き込まれていく、という構造が見られます。
私は「あしたのジョー」の主人公に魅力を感じ、登場したライバルに魅力を感じ、その二人が対戦する…というビッグイベントに夢中になっていたわけですが、最初に結果を知ってしまったことでそのイベントに自ら水を差してしまいました。
せっかく作者が読者のために作り上げていたストーリーの流れを、台無しにしてしまったのです。
そもそも、そのストーリーを心から楽しみながら読んでいる漫画において「巻を読み飛ばす」というのはあってはならないことだと反省したのですが、忘れられない出来事です。
ところで、この漫画のつくりが就職活動のヒントになる、というと驚かれますでしょうか。
それは、提出先の企業を「読者」と考えて応募書類の文章を作成するという考え方です。
たくさんの応募書類の中で、印象に残る書類を作成するには?
最後まで興味を持って読んでもらうには?
最終的に、応募者である自分に魅力を感じてもらうには?
就職活動の審査を通過するために必要となるこれらを考えることは、漫画の作者が読者へ向けてストーリーを練ることに非常によく似ています。
実は、どのようにして応募書類の文章を作成していくべきかについて紹介した弊社の動画が、TikTokで「バズって」います。
以下のURLよりYouTubeでフルバージョンをご覧いただけますので、お時間のある時にぜひご覧ください。
採用ご担当者様にとっても、書類審査時の基準を改めて確認する上でお役立ていただける内容となっています。
【採用担当者の心に残らないESの5つの特徴】
https://www.youtube.com/watch?v=QSwMLgNLmdQ
竹内 円
P.S.
大人になってから、夫に「はじめの一歩」を薦められました。
「あしたのジョー」で育った私にボクシングのマンガを薦めるのかね?と半笑いで読み始めましたが、こちらも魅力的なキャラクター、見事なストーリーテリングに引き込まれてまんまとはまってしまい、「自分が考えるベストバウト」について夫と議論するまでになりました。
どちらもやはり、押しも押されもせぬ名作です。
P.P.S.
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます!
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