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「このAI、優秀?」
私自身、AIを研究する研究室にいるため、上のような質問をしたりされたりすることがたくさんあります。
「新しく出たこのAIはどうなの?」
「ChatGPTとGeminiとClaude、結局どれが一番いいの?」
特に新しいツールに関しては、なかなか情報をキャッチアップすることが難しく、学生に教えてもらうことで知ることがたくさんあります。
新しいSNSを教えてもらうこともあるのですが、それはさておき。
もし仮に「このAIは優秀か?」と聞かれた場合、どのように評価すれば良いでしょうか?
少し前までであれば、性能だけを評価していれば十分でした。
例えば翻訳に使うのであれば、正しく翻訳できる度合いが高ければ高いほど、「優秀なAI」と言い切ることができました。
他にも、早くて正確、といった指標が存在しています。
AI企業は、各社どれだけ「高性能な」AIを開発できるか、競いあってきました。
もちろんこれらの指標は今でも重要なのですが、AIの脅威的な発展により「どのAIも高性能」という状況になった今、新しい指標が多数開発されています。
例えば7月17日にOpenAI社は「A scorecard for the AI age」において、AIの価値を図るための指標の重要性について述べています。
https://openai.com/index/a-scorecard-for-the-ai-age/
企業がAIに投資したとき、その成果はどのように図ることができるのでしょうか。
OpenAI社の記事によれば、AIの価値指標を「1ドルあたりの有用な知能(Useful Intelligence)」と捉えることが有用であるとのことです。
この指標を使うことによって以下の4つの評価を行うことができます。
- AIは重要な仕事を完遂できるのか
- 1つの仕事を成し遂げるために必要なコストはどの程度か
- 人間はAIとそのアウトプットを信頼しているか?
- 規模が大きくなっても価値を生み続けられるか
ところで、上の4つの指標には「AIの賢さ」に関する項目がありません。
つまりOpenAI社は、AIの評価において「賢さ」ではなく「実際に仕事を進めたか」を重視している、ということになります。
よく考えると私たち人間の人事評価にも同じようなことが起きます。
おそらく実際の企業で重宝される人材は以下のような人材ではないでしょうか。
・任された仕事を最後までやり遂げられる人
・周囲と協力して成果を出せる人
・安定して期待通りの成果を出せる人
賢さではなく、完遂した仕事で価値を示す。
入社試験で満点を取れる人が、必ずしも職場で最も活躍する人であるとは限らないようなものです。
これまで大企業向けにサービスを展開してきたAI企業が、中小企業にも導入してもらえるよう力を入れ始める、という話もあります。
そうなれば、これまで以上に「より効率的に仕事を完遂する」ことがAIに求められるようになることが想像できます。
これまで「賢さ」を競ってきたAIが、「仕事ができるか」でその価値を競っているこの流れは、きっとこれからも加速し続けるに違いありません。
P.S.
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