「いつも使っているこっちのシステム(Connected Paper)じゃなくて、後輩におすすめされたあっちのシステム(Perplexity)を使ってみよう!」
Perplexity:https://www.perplexity.ai/(英語のサイトです)
論文執筆が一息ついて、何か新しいものをインプットしようと考えていたとある日の昼下がり。
どちらも論文を探すために有用なシステムとして知られているけれど、たまには新しいものも見てみたい。
そんな気持ちから、ふとした時間に使ったことが無かったシステムを使ってみることにしました。
なになに?
検索窓には「Ask anything…」の文字。
カーソルを当ててみると、いくつかの検索語句候補が出てきました。
「最初の月面着陸から50年」
「Nvidiaの評価額が2兆ドル」
「イーロン・マスクがGemini(GoogleのAI)を批判」
…てっきり論文探しのサイトと思っていたのですが、論文だけではないんですね!?
例えば「最初の月面着陸から50年」について教えてもらうことにしました。
すると、まずは情報のソースが表示され、さらにまとめた文章が生成されます。
しかもまとめの下には、関連情報までありました。
「何がアポロ11号の使命だったのか?」
「アポロ11号が宇宙探査に与えた影響とは」
「アポロ11号の月面着陸で直面した課題について」
思わずクリックしたくなる魅力にあふれています。
宇宙はいつでもロマンにあふれています。
どこまでも情報を見ていたら日が暮れてしまいそうですので、ある程度のところで止めるとしまして、私は一つ、自分の認識が誤っていたことに気づきました。
というのもこの初めて使ったシステム「Perplexity」、その能力についてどうやら私は勘違いしていたようです。
もちろん、最新の研究について教えてもらうことはできます。
その意味では論文調査のためのシステムであるとも言えます。
しかし一方で、このシステムは論文検索のためだけでなく、もっと広く情報を得ることができるツールであるようでした。
では、いつも使っていたシステム「Connected Paper」はもう要らないのかというと、そんなことはありません。
こちらのシステムは論文に特化しているものではありますが、一方で引用被引用関係という、客観的な事実に基づき関連研究をまとめてくれる優れものです。
一方で、Perplexityの方は関連情報をAIがまとめてくれた情報であり、その内容をうのみにすることが必ずしも正しいとは言い切れません。
つまり、どちらも異なる強みがあり、それらをうまく使い分ける必要がある、ということになります。
一方で、「それぞれが異なる強みを持つ」ことは機械学習の手法でも同様で、必ずしも最新の手法がビジネスに合致するかというと、そうとは限りません。
計算コストはどのくらいかけられるのか。
精度とのトレードオフはどうなっているのか。
そもそも、手元のデータだけで使える手法なのか。
考えることはたくさんあります。
「それぞれの強み」を考慮することは、機械学習に拠らず、何かを選択するときには必ず必要な観点かもしれません。
例えば人事システムでも、
何に特化したシステムなのか。
どのような特徴を持ったシステムで、何ができるのか。
ユーザの負担も含めたコストはどうなっているのか。
比較する軸はたくさんあります。
精度とコストのどちらを重視するか。
導入するための労力はどの程度になると予想されるのか。
適切な軸を用意することが、何よりも難しそうです。。
P.S.
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https://48auto.biz/keieijinji/touroku/sp/scenario13.htm
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