【テクアシ日記 vol.22】犬に二語文を認識させるには?という試行錯誤について

物覚えのいい愛犬に活躍してもらってラクをしようと企みましたが、その方法を考えるところから試行錯誤。過程は決してラクではありませんでした。

こんにちは。テクニカル・アシスタントの竹内です。

このところ、私よりも物覚えの良い我が家の犬に、せっかくなのでいろいろと教えてラクをしよう…と企んでいます。

人間がラクをするために教え、既にマスターしたのが「閉めて」というコマンドです。

我が家のリビングのドアは引き戸なのですが、犬は、鼻先を突っ込んだり前足を使ったりして自分でドアを開けて出入りします。

ところが人間と違って閉めることをしないため、毎度毎度空調の効いた部屋のドアが開け放たれたままになり、仕事中でもなんでも、ため息をひとつついて閉めに行く必要が生じていたのです。

それなら、むしろ自力で閉めさせてはどうか?ということで、引き戸の端を鼻先で押して閉めることを覚えさせました。

勢いよく押すのでドアが跳ね返って少し隙間が空いてしまった時などは、「ちゃんと閉めて」というコマンドでぴちっと閉めてくれます。

覚えさせてみると、これは非常に便利であることが分かりました。

両手がふさがっている状態での出入りなど、自分の都合で開けっ放しにしてしまったときにも「ごめん、閉めて」というとダッシュで閉めてもらえるのです。

犬に頼みごとを聞いてもらえているような気持ちになって、ついつい嬉しくなってしまいます。

 

こうなると欲が出るのが人間というものです。

犬を使ってもっとラクをするには?という計画を立て始めたわけなのですが…それには、大きな障壁がありました。

「二語文の認識」です。

 

これまで私は、基本的に一つの言葉で一つのアクションをするコマンドを教えてきました。

「オスワリ」「立って」「ちょうだい」などがそれにあたります。

しかし、犬にモノを持たせ、それを夫に届けてもらおうと思った時、その課題が生じました。

「ボール」というと、ボールを探して咥えます。

その状態で「おとうさん」というと、ボールを投げだして夫のところに行ってしまうのです。

 

さて、この「対象+指示」という概念をどうやって教えるか…

最終的に、夫に触れるような、関係性を気付かせるようなコマンドを活用することで、二語文を教えました。

 

初級として「おとうさんにオテ」というコマンドです。

これまでは「おとうさん」というと夫のところに駆け寄り、「オテ」というと駆け戻ってきて私にオテをしていました。

「おとうさんにオテ」では、「おとうさん」で夫のところに行ったタイミングですぐに「オテ」をかけ、戻ろうとするのを「違うよ」と止めさせます。

再度「おとうさんにオテ」と指示をし、すかさず夫がオテを受け止める手を出します。

すると、首をかしげながらもその手にオテをするので、そこで大げさに肯定し、その行動が正しいと認識させます。

これにより、犬の中に「どうやら『おとうさんに○○』というコマンドは、おとうさんに○○をするといいらしい」という認識を作ることができました。

それ以降は、「おとうさんに」というと夫のところにダッシュして「おとうさんに何をしたらいいのか」と待つようになりました。

 

これを応用して、おもちゃなどを渡して「おとうさんに持って行って」というコマンドも覚えつつあります。

ゆくゆくは、二階にいる夫にコーヒーの入ったタンブラーを届けるなどもできるのでは?と、目の前に広がる「ラクができる可能性」にワクワクしています。

 

このように「ラクをするために試行錯誤して、犬に新しい価値を付加する」というようなことに取り組んだわけですが、これには苦労しつつも心から楽しく取り組むことができました。

考えてみれば、家電然り、IT然り、「人間がラクをするため(丁寧に言うと、より便利にするため)」に生み出された技術とは、つくづく素晴らしいものだなと思います。

それがビジネスとして成立しているために、どうすればラクができるか?という試行錯誤、生みの苦しみなくして、対価を支払うことで結果のみを享受することができるからです。

 

皆様は、「ラクをするために」コンサルティングを入れる、という発想をされたことはありますでしょうか。

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試行錯誤に時間や人的資本を費やすことなくラクをしてその課題を解決するため、ぜひ弊社のノウハウをご活用いただけたらと思います。

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竹内円

P.S.

ラクをするため、という下心で犬にいろいろと教えたわけなのですが、例えばドアを閉めた後、「褒めて!なんならおやつちょうだい!」とハイテンションで駆け寄ってこられるためにその応対にあたる必要があり、手間の削減には若干の疑問もあります。

キラキラの視線に負けておやつの犬用クッキーを手にしながら、そもそもあんたが開けっ放しにしたんじゃない…と、なんとも腑に落ちない思いを持て余す毎日です。

ただ、育てた部下が労働の対価を求めている、と考えてみると、むしろ犬の方に正当性があるようにも感じられるのが困ったところです。

 

P.P.S.

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Who is writing

経営人事パートナーズ テクニカル・アシスタント。
東北大学文学部卒業。製鉄会社の人事、大学法人の福利厚生制度の企画運営担当者などを経て現職。
持病の悪化による退職や家族の転勤による退職などを経験する中で、社員と企業双方にとっての最適解とは?人事を研究し突き詰めることはできるのか?という疑問を感じており、経営人事パートナーズの考え方に強い共感を覚えて入社。
生き物とバイクが大好きで、ボーダーコリーの女の子を溺愛しているが、彼女は熱烈なお父さんっ子なので若干片想い。うすうす感づきつつも、めげずに毎日愛を伝えている。