【ChatGPT活用術】教えて!ChatGPT先生

この記事では、新入社員、英語を使用するビジネスパーソンなど、多くの方にChatGPTを先生として活用する方法を紹介します。

  

この記事では、新入社員の皆さんから、ビジネスで英語を使用するビジネスパーソン、カスタマーサービス担当者、契約書作成やチェック、運用に携わる皆さん、パソコンを使用している皆さんまで、幅広く多くの方にChatGPTを先生として活用する方法を紹介します。

ChatGPTは生身の人間では太刀打ちできない量のテキストデータを学習していることや感情を持っていない(と言われている)ことから、先生役としてピッタリだと考えます。

豊富な知識をベースに、筆者のようなできの悪い生徒に対しても、冷静に、何度も言葉を変えながら教えてくれるため、安心して聞き直すことができます。

どんどんChatGPTに質問をして、知識をたくさん引き出して、活用していきましょう!

新入社員へのコーチング・カウンセリング

筆者が社会人になって初めて出した報告書はミス報告書でした。

プロジェクト終了後の反省会で自分のミスやその対応策を発表するのですが、まずは報告書を提出することになったのです。

反省会では「出してもらった報告書の日本語がなっていない。読む人のことを考えて書いたのか?」と筆者を含めた新人3人が先輩にダメ出しされました。

あの厳しかった先輩の教えがあって、今日の自分があるので感謝しています。

一方で、あのころにChatGPTがあれば、どのように報告書を書けばいいのか、気軽に聞けたなあ、とも思うのです。

それでは、早速GPT先生に聞いてみましょう。

「私は4月に入社したばかりの新入社員です。

今月中に終了するプロジェクトでミスをしてしまい、ミス報告書を作成し、先輩の前で説明しなくてはなりません。

報告書の書き方と説明の仕方、また気を付けるべきことについて、アドバイスをください。」としました。

優しく、詳しく教えてくれた上に励ましの言葉までいただきました。

報告書が作成できたら、添削もしてくれるそうです。

報告書をベースに反省会で説明をする際のドラフト作成も相談に乗ってくれるとのことでした。

ChatGPTに新入社員へのコーチングとして、他に何ができるか聞いたところ、プロジェクト管理についても教えられる、と返信があったので、プロジェクトに関して聞いてみます。

ここでは、プロジェクトのマイルストーンとは何か、聞きました。

マイルストーンの特徴や活用方法についても、教えてくれました。

先輩が忙しそうで、質問しづらい…そんな時は、まずChatGPTに聞いてみるのはいかがでしょうか?

ChatGPTで調べてから先輩に質問すると、理解も深まりやすいかもしれません。

筆者はここまでのChatGPTの回答をみて、もしかしたら、新入社員が精神的に辛い時にも冷静に適切なアドバイスをくれるのではないか、と思いました。

そこで、仕事に慣れなくて、精神的につらいので辞めたい、どうしたらいいか、と聞いてみます。

具体的なアドバイスが出力されました。もう一歩踏み込みます。

今すぐに退職するのが最善とは限らないという、とても現実的で誠実なアドバイスが出てきました。

自分の気持ちを客観視して整理したい時、ChatGPTに話かけることは有効だと感じました。

外国語学習

ChatGPTは世界中のテキストデータを学習しているので、外国語の先生としても活用できます。

しかも、予約いらずで24時間365日どこでも教わることが可能です。

例えば、英語で作成したプレゼンテーションや資料などを共有すれば、英語の表現をより自然なものに変えてくれます。

日本語にすると同じような訳になる単語についても、ちょっとした意味やニュアンスの違いを分かりやすく教えてくれます。

さらに、文法書のような使い方も可能です。

例えば、筆者は英文の構成が分からない時にChatGPTに質問することがあります。

「The generalizability of these findings to other populations and a longer duration of treatment is unknown.」

こちらの英文ですが、少し主語が長くてややこしいですね。

構文の解釈の仕方をChatGPTに聞いてみました。

英文の解釈はその1文の文法的な側面だけではなく、文脈や前後の文章の内容から察することも多いので、ChatGPTに前後の文章も提示すれば、精度は高まるはずです。

さらにChatGPTと拡張機能を使用した会話の練習もできます。

ChatGPT自体が音声を認識しているわけではないので、発音の矯正等はできませんが、

拡張機能の音声による入力や出力を利用して、ChatGPTと会話をしているような状況を作ることが可能です。

スピーキングとリスニング、どちらのトレーニングにもなります。

簡単な手順を紹介します。

まずはGoogleウェブストアから拡張機能「ChatGPTの音声コントロール」をインストールしましょう。

詳細はこちらをご確認ください。ChromeとEdgeでご利用いただけます。

インストールが完了したら、拡張機能を有効にします。

ブラウザーの右上にあるパズルのピースのような形のボタンをクリックし、「拡張機能を管理」をクリックして有効化します。

拡張機能がオンになると、ChatGPTのプロンプト入力欄の端にマイクが表示されます。

次に歯車ボタンをクリックします。ここで音声による入力と出力の設定を変更できます。

英語で会話をしたい場合はVoice Control languageをEnglishに、ChatGPT’s Voice/languageもEnglishにします。

歯車ボタンの右側にあるスピーカーボタンをクリックして、スピーカーを有効にします。

これで準備は完了です。

早速、筆者が音声入力した質問への回答が音声で返ってきました。

ChatGPTの回答内で青く反転している部分は、拡張機能が音声出力をしている箇所を示しています。

他にも、自分で長文読解や英文法の問題を作成することができます。

穴埋めの4択問題も作れます。

プロンプトで示した例の1問目の答えがa、2問目の答えがdです。

このように複数の例題を示して、答えの選択肢がa~dのどれかに偏らないようにしてください。

筆者が1問目のみを例として示したプロンプトでは、ChatGPTから出題された問題の答えが全てaになってしまいました。

辞典・辞書としてのChatGPT

ChatGPTを辞典や辞書として使うこともできます。

ChatGPTに聞いたところ、各業界の専門用語に関しても、一般的なビジネスの範疇にある業界であれば、ほぼ網羅しているとのことでした。

それでは、ITの分野から「プロトコル」について聞いてみます。

では、医療の世界では同じ「プロトコル」はどのような意味で使われているのでしょうか。

このように同じ単語が別の業界で全く違う意味で使われていたとしても、ChatGPTは把握できているようです。

農業の専門用語についても聞いてみましょう。

一般的な業界でよく使われている専門用語であれば、問題なさそうです。

もちろん、構造化面接についても把握していました。

ただし、ニッチな業界や特殊な専門用語は分からない可能性があります。

また、先ほどの英語学習にも関係しますが、ChatGPTは、外国語の辞書としても使えます。

単語の意味はもちろん、学校では教わらないスラングや慣用句の意味についても教えてくれます。

英語のスラングについて聞いてみましょう。

次に慣用句についても聞いてみます。

ChatGPTを辞書として使用する利点には用例を提示してくれることにあると考えます。

カスタマーサービス

カスタマーサービスへの活用は幅広いものが期待できそうです。

ここでは、実際に筆者が体験した例をもとにChatGPTに対応策の提案をしてもらいます。

以前、某菓子メーカーのチョコレートを購入したところ、異物が混入していました。

その場合、どのように対応すべきなのか、ChatGPTに聞いてみましょう。

何より素早く対応することが大切なようですね。

実際にメーカーさんはすぐに営業さんをよこしてくださり、当該品を回収していきました。

解析した結果、異物は小石であることが判明したと、お詫び状とお菓子の詰め合わせを持って、後日、報告に来てくれました。

メーカーさんの対応はChatGPTの提案内容とあまり変わりませんが、一番大きな違いはChatGPTの回答では電話やメールで済ます前提で話が進んでいるところでしょうか。

次にお客様にお渡しするお詫び状を作成する、という想定で、菓子メーカー勤務の「私」が書いたお詫び状をChatGPTに添削してもらいましょう。

いざ、お詫び状を書くとなるとなかなか文章が思いつかず、筆者の書いたサンプルはぎこちないものになってしまいました。

ChatGPTからの出力では、

下書きでのぎこちなさが上手く解消されています。

続いて、お詫び状を書く際のポイントも教えてもらいました。

お詫び状の出来を見ると、ホームページに連絡をくれた見込み客への自動返信メールなどにもChatGPTを活用できそうです。

契約書の内容把握

情報社会になって、あらゆるサービスを気軽に利用できて便利になった反面、書面、電子に関わらず、契約書や規約に接する機会が増えているのではないでしょうか。

ここでもChatGPTを活用することが可能です。

筆者が簡単に作成した売買契約書のサンプルをChatGPTに入力し、解析してもらいました。

ChatGPTは、この契約書に対するリスクを以下のように解析しています。

指摘のあった紛争解決方法について、さらに詳しく聞いてみます。

起こりうるリスクを詳しく説明してくれました。

他に、海外の企業と契約を結ぶ際に気を付けるべきことも聞いたところ…

貿易やレートなど国際取引において考慮すべき点をあげてくれました。

また、契約書の中身をChatGPTに要約してもらえば、長い契約書でも、要点をすぐに把握できます。

筆者が創作したサンプルの売買契約書の要点を箇条書きにしてもらいました。

ChatGPTは翻訳もできるので、外国語で書かれた契約書の中身もある程度なら、把握できるでしょう。

ただし、ChatGPTからの出力が100%正しいとは限らないので、契約など法的な文書の作成やリスクマネジメントには、専門家の助言を受けることをおすすめします。

また、契約書の内容をChatGPTに入れる場合、個人や企業が特定できるような情報は入力しないか、特定できない文字列などに置き換えるようにしてください。

パソコン・ソフトウェアの不具合

ChatGPTはパソコンに関する質問にもアドバイスをくれます。

例えば、パソコンの動きが遅かった場合の対処法を聞いてみましょう。

次に具体的な対応策を聞いてみます。

1つずつ検証をして、潰していきましょう。

もし検証の方法が分からないものがあれば、具体的な方法をChatGPTに聞きます。

さらに、ChatGPTはソフトウェアの不具合についてもアドバイスしてくれます。

エクセルの立ち上がりが遅くなったことについて聞いてみましょう。

以前、エクセルの関数についてアドバイスをChatGPTに求めるプロンプトをご紹介しましたが、関数だけではなく、ソフトウェア自体の不具合にも、アドバイスをもらうことが可能です。

不具合が解消されない場合は、ITチームや専門家に確認しましょう。

その際にChatGPTとのやり取りを提示したら、原因を迅速に特定できるかもしれません。

まとめ

ChatGPTの知識量は人間の脳で処理できるデータ量をはるかに上回ります。

そのため、この記事で紹介したものに関わらず、皆さんのお仕事やプライベート、あらゆる分野や場面で「先生」になってくれるはずです。

是非、皆さんもChatGPTを先生としてご活用ください。

Who is writing

米国カリフォルニア州ベンチュラ郡立 Ventura Community College
米国ケンタッキー州立 Murray State University卒業。
プロンプトリサーチャー。
東日本大震災をきっかけに「後悔しないよう、今やりたいことやる!」と決意。
たくさんの動物と暮らすことを夢見て夫婦で田舎に移住。
仕事のモットーは「楽して良いものを作る」。
アナログとデジタルを両立したハイブリッドな田舎暮らしをめざし、chatGPTに鍛えられる日々を過ごす。