ChatGPTに聞いてみました。
「人事担当者の業務の中で、ChatGPTを使って効率化できそうなのは何でしょう?」
今回はこの中から、人事担当者が多くの時間を割いている採用活動を取り上げます。
この記事では、採用活動の募集準備から面接完了までを一貫して担当している方をイメージしておりますが、部分的にかかわっている方や人事戦略から包括的にかかわっている方の参考にもなれば幸いです。
求人広告のドラフトを作成する
まずは、求人広告を打って、たくさんの候補者に応募してもらわなくてはなりません。
ChatGPTに求人広告のドラフト作成を手伝ってもらいましょう。
最初に手順を確認します。
まずは、募集要件を確定させましょう。
ChatGPTに架空の企業と、手順1にある募集要件(募集職種や求める人材像)を作成してもらいました。
会社の雰囲気も分かるように追加の設定もしてもらいました。
次に、手順2の求人広告のドラフト作成に取り掛かります。
求人広告に必要な情報は何か聞いてみましょう。
続いて、求人広告案を以下のとおり、自動的に作成してくれました。
自動的に作成してくれない場合は、ChatGPTから提示された必要な情報を入力したうえで、求人広告の作成をお願いするプロンプトを入力する必要があります。
具体的には後ほど紹介する経営人事パートナーズの例を参考にしてください。
出力された広告案が、かなりシンプルなものだったので、キャッチコピーを追加することにしました。
「もう少しブリリアント・フューチャー社の色やブランドを前面に出した広告にしたいのですが、提案していただけますか?
求人広告に使えるキャッチコピーもご提案ください。」
それでは、手順3の広告を掲載する媒体の検討をしましょう。
どのような媒体が適しているのか、ChatGPTに聞いてみました。
「次に掲載媒体ですが、ブリリアント・フューチャー社の場合、どのような媒体が適切であると考えられますか?」
IT系の転職希望者にアプローチしやすい方法や媒体をあげてくれましたが、あくまで参考として、担当者が情報の取捨選択してください。
次の手順4. 「掲載・配信」については、複数の条件や予算の考慮、応募者数の予測など、担当者が過去の経験をもとに迅速に対応することが求められるとのことでした。
ChatGPTの回答を貼っておきます。
それでは、ここで実際に本サイトの運営会社である経営人事パートナーズを例に、手順1の「求人広告のドラフト作成」をお願いしてみます。(サンプル求人ですので、実際には募集しておりません。募集要件も筆者が架空の設定をしたものです。)
プロンプトは以下のように打ちました。
次に求人広告用のキャッチコピーの候補も作ってもらいました。
ChatGPTには情報として、経営人事パートナーズのホームページの情報を一部、コピペしています。
候補のキャッチコピーは以下の通りです。
そのままでは使えませんが、参考にはなりそうです。
書類選考の評価基準を作成する
次に書類選考のプロセスに移ります。
採用担当者間で評価基準や合格基準を事前に作成し、共有をしておけば、たとえ複数人で並行して書類選考をするような状況であっても、結果が大きく違うことは避けられるでしょう。
その基準作成にChatGPTを活用してみましょう。
もちろん、ChatGPTの提案がすべてを網羅しているとは限りませんので、適宜、追加、更新または削除をしてください。
それでは、まず、提出書類のどの部分をどのように評価すべきか、その評価基準を聞いてみます。
さらに、各ポイントに対して具体的にどのように評価を下すのか、聞いてみました。
ポイント1「応募資格」やポイント2「資格・スキル・経験」については、履歴書や職務経歴書に記載されている個人情報が絡んでくる可能性があるので、ChatGPTは使用せずに、人事担当者が対応した方が安全です。
ポイント3「志望動機・自己PR」やポイント4「コミュニケーション能力」についてはChatGPTに評価を委ねて、人事担当者の評価とどう違うのか、比較してもいいかもしれません。
ポイント4については、以下のようにざっくりとした回答だったので、具体的に何をどのように判断するのかを確認しました。
ChatGPTからの返答です。
コミュニケーション能力には文章作成能力や表現力も入ってくるそうです。
それでは、実際に応募書類がどのように評価・分析されるのか、みてみましょう。
応募書類を分析する
GPT-4(最新有料モデル)で作成してもらった架空の候補者(田中さん)の自己PRと志望動機をGPT-3.5で分析してもらいました。
まずは自己PRです。
次に志望動機も分析してもらいます。
さらに、この分析結果から、フィットするだろう職種、業界、部署を提案してもらいました。
これはChatGPTが田中さんの架空の応募書類を分析した結果です。
ChatGPTに確認したところ、「コミュニケーション能力は5点満点中4点」など、ポイント制で評価することも可能だそうです。
しかし、どのような評価方法を用いたとしても、必ず担当者が最終的に合否判断を下すようにしてください。
ChatGPTからも「これらはあくまで一例であり、他にも適した職種、業界、部署があるかもしれません。
最終的には、田中さんの興味や志向性、スキルや経験、そしてその企業の文化やビジネスモデルによって、最適な職種、業界、部署が異なる場合があります」とコメントがありました。
候補者に送るメールのテンプレートを作成する
書類審査が終わったら、応募者に合否を連絡します。
こちらのメールのテンプレートもChatGPTで作成することができます。
まずは不合格通知からです。
「ブリリアント・フーチャー社に応募してくださったにも関わらず、残念ながら、書類選考で不合格となってしまった方にメールで連絡をしなくてはなりません。
そのテンプレートを作成してください。
また、候補者はわが社のエンドユーザーになる可能性もあるので、丁寧な文章を作成してください」とプロンプトを打ちました。
少し手直しは必要ですが、とても誠実な感じのする文面です。
次に合格者への通知も作成します。
「では次に、合格者への連絡をしたいと思います。
書類審査を合格したので、次は面接をさせていただきたい。
ついては後日電話を入れるが、5月8日以降の平日でお時間を1時間ほど頂戴したい、という内容です。問い合わせ先も明記してください」とプロンプトを打ちました。
こちらも手直しをしてから使いましょう。
面接の準備をする
次に面接の準備をしましょう。
面接の質問事項や評価基準を事前に決めておきます。
フューチャー・ブリリアント社の面接では、どのような質問をするべきか、ChatGPTにリストアップしてもらいました。
次に、具体的な評価基準について聞いてみましょう。
面接の動画から文字を起こして、そのテキストデータをChatGPTに点数化をしてもらうことも可能です。(動画の文字起こしについては、過去の記事「【ChatGPT活用術】議事録やサマリーを効率的に作成する方法」を参考にしてください。)
ただし、その際にも非言語要素には注意するようにとChatGPTからコメントがありました。
非言語要素も含めて、面接官や採用責任者が最終的に合否を決めることが大切です。
さらに効率化できる方法とは?
経営人事パートナーズでは、クラウド・タレントマネジメントツールStrategic Membership Program (SMP)を提供しています。
SMPは経営人事パートナーズが人材の採用から教育、活用まで含めた人事戦略を科学的なアプローチから研究し、積み上げたノウハウを詰め込んだツールです。
そのSMPの機能の一つであるインタビュー・オンデマンドでは、今回の記事でご紹介した求人広告のドラフト作成以外の業務を一元的にオンラインで完結することができます。
効率的に採用活動を進めながら、活躍できる人材を心理学的見地から見極めることができます。
ご興味のある方は是非、以下の動画をご覧ください。
また、SMPは人材戦略や人材育成にもご活用いただける包括的なプログラムです。
初期投資も必要なく、料金プランもシンプルであらゆる規模の事業に対応しています。
お問合せは以下のリンク先フォームよりお気軽にどうぞ。
お問い合わせ | SMP (Strategic Membership Program) (keieijinji.co.jp)
強引な営業はございません。ご安心ください。
まとめ
いかがだったでしょうか。採用活動にはChatGPTを活用できるプロセスが多くあることがわかりました。
ChatGPTをはじめとしたツールをうまく使って、効率的な採用活動を進めていきましょう。
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