【テクアシ日記 vol.23】お財布のひもを緩ませる価値基準のお話

ついつい気になる「肌年齢」。お財布のひもの緩み具合を左右するこの数値は、そもそもなぜ影響を与えうるのでしょうか?

こんにちは。テクニカル・アシスタントの竹内です。

夫婦揃ってお喋り好きな我が家では、議論を交わす機会がふんだんにあります。

学生時代から続いている理系・文系の立場に関する議論であったり、飼い犬の教育方針であったりと、議題は多岐に渡ります。

工学部出身の極端な理系の夫と文学部出身の極端な文系の私では、物事の考え方や捉え方に大きな差があり、これが非常に予想不可能で面白いのです。

 

先日話題になったのは「肌年齢」でした。

スキンケアのパンフレットを真顔で熟読する私に、「肌年齢とは何ぞや」と夫が声をかけてきたのです。

肌年齢とは、しばしばお化粧品の販売カウンターなどで肌に測定機器をあてて測ってもらえる数字なのですが、大体この肌状態は何歳のそれに該当するのか?と示してくれる目安の数字です。

20代前半、とでも出ようものなら歓喜です。(※出たことはありません)

こんなに効果的なら…と、お財布のひもが緩むわけです。

一方で年齢+10歳と出てしまったら、早く対策をしなくては!と、やはりお財布のひもが…。

 

ところが、理系の夫曰く、「そんな意味の分からない計測不可能なものを、数字としてパンフレットに載せるなんて」ということのようです。

一瞬ひるみますが、そこはお財布を握りしめて熟考していた手前、受けて立ちます。

肌年齢と一言で言っても、水分量や皮脂量、きめの細かさなどの要素で構成されており、それらは実際に測定機器を肌にあててカウンターで測ってもらえるものであり、計測不可能ではないこと。

化粧品メーカーには膨大な数の年齢と肌質のデータがあるはずであり、それらを統計的手法で解析し、分類し、分かりやすいように肌年齢として表示しているのであろうと思われること。

統計的に処理されれば、夫が普段仕事で使っている温度や圧力などの数値と何ら変わらないのではないか、という主張。

少し考えて、彼は納得してくれました。

 

しかし、続けてこう言います。

「おもろいな。そんなもんがお金になるんやな」

なにっ、まだバカにするだと!?と再度臨戦態勢に入った私に気づいて、夫は言い換えます。

「自分らで独自に作った基準が、付加価値になるんやな」

 

臨戦態勢を解いてその言葉をかみ砕いてみると、これは確かに本当に面白いことだなと感じられました。

もともと存在しなかった価値基準を、持っている/測定可能なデータから創造し、それを商品のプロモーションに活用することで効果をイメージし易くしたり、価値を付加している。

これは確かに「価値基準の創造自体が価値を生み出している」と言えます。

確かにその通りだな、日ごろ数字の正確性にこだわらざるを得ない人ならではの観点だな…と、感銘を受けてしまいました。

 

そのように考えてみると、弊社のサービスでも同様の方法は随所に見られます。

採用に関しては、各人の個性や面接への回答など、明確な基準が存在していないものを数値化し、比較や判断を容易にするサービスがあります。

社内の人事評価に関連するものでは、周囲からの評価を数値化しそれをもとに改善を試みるというアプローチが実践されています。

これらは確かにその効果を実感しています。

採用については合否の判断が容易になり、社内の合意が一度で得られ、スムーズな進行が実現しています。

人事評価についても、弱点を数字で明確化し、その客観的な観点を提示して社員のより正確な自己認識を促し、弱点をどのように潰していくかという具体的な方法につなげることで、個人と組織が成長しています。

どちらも、既存の情報やデータから調査検討を経て価値基準を創造し、それを活用して作られたサービスです。

それだけ、世の中には「あいまいなものに対する基準そのものが欲しい」というニーズがあるのだということに少し驚きました。

 

人事において数値化、見える化を導入することは大きな効率化につながり、答えのない仕事として直面しがちな「これが正しいのか分からない」というお悩みの解決にもつながります。

具体的にはどのようにしてそれが実現するのか、興味をお持ちになられた方はぜひお問い合わせください。

https://keieijinji.co.jp/contact

90分間の無料コンサルティングも実施しております!

 

竹内円

 

P.S.

ちなみに、日々の議論では、実は文系の私が若干の優勢です。

これは残念ながら論理性によるものではなく、ひとえにスピードと勢いと語彙量によるものなのですが、この事実はどうやらかれこれ20年ほどバレていません。

「ロジカルシンキング」というスキルにはやはり文系出身者として強い憧れがありますのでいけるところまでロジカルな妻の振りをし続けようとほくそ笑んでおります。

P.P.S.

今日も最後まで読んでいただきありがとうございます!

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Who is writing

経営人事パートナーズ テクニカル・アシスタント。
東北大学文学部卒業。製鉄会社の人事、大学法人の福利厚生制度の企画運営担当者などを経て現職。
持病の悪化による退職や家族の転勤による退職などを経験する中で、社員と企業双方にとっての最適解とは?人事を研究し突き詰めることはできるのか?という疑問を感じており、経営人事パートナーズの考え方に強い共感を覚えて入社。
生き物とバイクが大好きで、ボーダーコリーの女の子を溺愛しているが、彼女は熱烈なお父さんっ子なので若干片想い。うすうす感づきつつも、めげずに毎日愛を伝えている。