好きなことが見つからない人必見!仕事にも活かせる情熱の発掘法

今回は「好きなことの見つけ方」を理論的に解説します。この記事を通じて、誰でも好きなことを見つけることができる理由をお伝えしましょう。

  

好きなことが見つからない人必見!仕事にも活かせる情熱の発掘法

あなたには「一生続けたい好きなこと」がありますか?

もし「私はこれが好きです!人生をかけて追求します!!」と言えるほど、好きなことが理解できていたら、あなたは超・幸せ者です。

恐らく、ほとんどの場合は「好きなことがよく分からない」「これまで何となく続けてきた事ならある」「好きかどうかより、今の生活を守ることが大切だ!」と思っていることの方が多いのではないでしょうか。

もしくは「昔は〇〇が好きだったんだけど、今はそうでもないな・・・」という人も多そうですね。

この状態が悪いとは言いません。

しかし、こういった話題でよく使われるデータとして「日本人の幸福度」が挙げられます。

World Happiness Report 2024によると、日本人の幸福度は世界で51位です。(昨年の46位より5ランクダウン)

日本は長らく先進国として大きな発展を遂げてきましたが、その割に幸福度は決して高くありません。

その背景には様々な理由があると思いますが、今回の「好きなことが見つけられない」という状況も大きな要因になっていると私は考えています。

私は日本のこういった状況を、少しでも改善したいと思っています。

というわけで、今回は「好きなこと」について

  • 好きなことが見つからない理由
  • 好きなことの見つけ方
  • 好きなことが見つからない場合の対処法
  • 好きなことと仕事の関係性

についてお伝えします。

好きなことに対する関わり方について、私がコーチングを通じて10年ほどかけて分析してきたことを全てお伝えしますので、是非最後までお読みください。

なぜ、好きなことが見つからないのか?

なぜ、好きなことが見つからないのか?

「なぜ好きなことが見つからないのか?」その理由について、あなたは真剣に考えたことがあるでしょうか?

その理由を考える前に、まずは「好きなことの定義」をしておきましょう。

「好きなこと」とは?

今回は「好きなこと=お金にならなくてもやりたいこと」としておきます。

「情熱」とも言い換えることができますね。

ちなみに「私の好きなことは、人の役に立つことです!」とおっしゃる方がいらっしゃるのですが、これは少し違います。

好きなことは、お金にならなくても、人の役に立っても立たなくても、気づけばやっていることだからです。

人の役に立つことは、好きなことではなく「人生において達成したい目的やゴール(ミッション・ビジョン)」の要素なので、今回は別とします。

どんな固定観念を持っていますか?

では肝心の「なぜ、好きなことが見つからないのか?」について、結論からお伝えします。

それは「固定観念に捉われているから」です。

例えば、よくあるのは「お金になるかどうか?(生活の役に立つか)」という固定観念です。

「私は音楽が大好きで、ずっとギターを弾いてました!でも、ギターでは食っていけないし、生活の役には立たないから、社会人になった時に辞めたんです」

こんなケースは非常に多いですね。

本来、好きなことと、お金になるかどうか?は全く別の話です。

しかし、この資本主義社会においては「お金がない=生きていけない」なので、自然と「好きなこと<お金」という関係が成り立ちます。

固定観念はお金だけではありません。

子供の頃に、親や学校の先生から「そんなことして、一体何の意味があるんだ!」と言われたことはないでしょうか?

そこまで言われなかったにせよ、好きでやっていることが誉められなかったり、気にかけてもらえなかったり、全面的に認めてもらえなかったという経験も同じです。

そういった経験から生み出された「〇〇はしてはいけない」「〇〇すべきだ」といった固定観念が、私たちを好きなことから遠ざける原因となっています。

逆にいえば、私たちは「お金や社会の常識に振り回されていて、好きなことをいつの間にか忘れてしまっている状態」なのかもしれません。

その場合、好きなことを探すのではなく「思い出す」方がしっくり来るケースもありますね。

もし「いや、好きなことなんて昔から無かったよ・・・」という場合でも大丈夫です。

これから意識して探せば良いだけなのでご安心ください。

他人の目的に縛られやすい

固定観念のもう一つの弊害は「自分が好きだと思っていることが、実は『他人が好きなこと』だった」というケースです。

ここでもやはり、親の影響が一番大きく「自分がやりたいと思っていること=親が求めていること」という状態になっている人は多いです。

とはいえ、これは頭で考えていても絶対に分からないはずです。

であれば、ここで避けるべきは他人から影響を受けることではなく、思考ばかりで行動しないことでしょう。

まずは行動を起こして、その結果や気持ちの変化から道を定めていく必要があります。

以上が、好きなことが見つからない背景にある要因です。

一生、好きでいられることの見つけ方

一生、好きでいられることの見つけ方

社会構造の話から入ってしまいましたが、つまり「好きなことが見つからないのは、決してあなたのせいではない」ということです。

では、どうやって好きなことを見つければ良いのか?

これまでクライアントの好きなことを見つけるサポートをしてきた経験から、今回は以下のポイントに絞ってお伝えしておきます。

1.幼少期〜学生時代を思い出す

好きなことを単に忘れている場合、この方法が最も簡単かつ効果的でしょう。

子供の頃や学生時代は、ほとんどお金にならないことばかりやっていても気にならなかったはずです。

これは余計な固定観念に捉われず、自分の気持ちに従っていたからですね。

まずは、子供の頃に夢中になっていたことを思い出してみてください。

2.自分の価値観を整理する

子供の頃に夢中になったことがない・・・という場合は、この方法から始めましょう。

価値観とは、自分が最も重要視していることです。

ちなみに私は、価値観とは「好きなことの源泉」だと考えています。

つまり、価値観が満たされるような具体的な行動やモノなどが、いずれ姿形を変えて「好きなこと」になる可能性があると考えているのです。

また、価値観から好きなことを見出すメリットは、価値観は誰しもが必ず持っているものであり、好きなことを見つけるより簡単であるという点です。

なぜなら価値観は、あなたの周りにすでに表現されているからです。

試しに、以下のポイントに注目してみてください。

  • 自分の部屋に置いてあるもの
  • 身の回りでよく整理整頓されているもの
  • いま住んでいる家に決めた理由
  • いまの仕事を選んだ理由
  • 友人と話す時につい前のめりになる話題

こういった場所やシチュエーションには、あなたの価値観が散りばめられています。

そういった価値観に気づけると、自分が満足する基準が分かりやすくなり、好きなことにたどり着けるスピードが早くなるでしょう。

↓価値観についてはこちらも併せてお読みください。

研修なしで理想的な上司と部下の関係性をつくる“価値観”の使い方

3.まずは浅く広く、新しいことをやってみる。

上記の2つを踏まえて、次に必要なのは「行動」です。

人は期待したことに対して、ドーパミンが出ると行動が促進されます。

この特性を活用して、好きなことを見つけていきます。

何をもって「うまくいったか?」は、ここでも個人の価値観によって変わります。

  • 何かに勝利したこと
  • 新しい人と出会えたこと
  • 知識や内面的な気づきが得られたこと

など、世間的な「成功」ではなく、自分の価値観を成功の定義としましょう。

ちなみに、この段階になると「さっさと答えを見つけたい」「そんなことして意味あるの?」という、固定観念や完璧主義的な発想が出てくる方がいます。

しかし、好きなことに理由や正解はありません。

だからこそ、行動して見極めていく過程が必要なのです。

何となく興味がある、楽しそう、目が向いたといった些細なきっかけで十分です。

難しく考えずに、新しい何かに取り組んでみてください。

好きなことらしきモノが見つかったら?

好きなことらしきモノが見つかったら?

上記の方法から、もし「これが私の好きなことかも!」というものが見つかったら、おめでとうございます!

まずは自分自身に拍手を送ってあげてください。

完全に好きなことではなくても「やっていて楽しい、ワクワクする」という兆しが見られていればOKです。

とはいえ、水を差すようで恐縮ですが、ここで満足するのはまだ早いです。

なぜなら、好きなことの種に触れたばかりの頃は、情熱の炎が十分に燃えていない可能性があるからです。

ここを理解しないと、また好きなことを忘れていくルーティンが始まるでしょう。

これは、暖炉を思い浮かべると分かりやすいです。

暖炉は最初のうちは火がすぐに消えてしまいます。

だからこそ、薪をくべて徐々に高温にしていくのです。

するといずれは、放っておいても消えない種火が出来上がります。

この高温の種火こそが、情熱の炎(好きなこと)と言えるでしょう。

これと同じで、好きなことを見つけたばかりの頃は、点いたばかりの火を大切に育てなければいけません。

具体的には、毎日好きなことに触れる時間をつくる、誰かに好きなことについて話す、一緒に好きなことを共有できる仲間をつくるなど、地道な作業が必要です。

どうしても好きなことが見つからない場合は?

もしかすると、この段階で「どうしても好きなことが見つかりません・・・」という場合もあるかもしれません。

実際に、私のクライアントにも「情熱という言葉がピンとこない」という方がいらっしゃいます。

これは、その方の性格が「冷静で冷めやすいこと」が1つの要因として挙げられます。

しかし、私の体感としては、その方の過去の経験により「心が冷え切ってしまっている」というケースの方が多いと感じます。

いくら情熱の火を起こしたくても、薪が凍っていたり、湿っていたら火は点きませんよね。

こういった場合は、以下の3つのポイントを意識してみてください。

1.好きなことを見つけるメカニズムを理解しよう!

まずは、今回の記事でお伝えしていることをしっかり理解し自覚してください。

仮に「好きなことができるのは、才能があるからだ!」といった、根拠のない考えで頭が一杯だと、見つかるものも見つかりません。

なぜ、好きなことが見つからないのか?を理論的に知ることで「誰もが好きなことを見つけることができる!」と、頭で理解するのはとても重要なことです。

その上で、明確な行動を起こすようにしてください。

2.「得意なこと」を意識しよう!

先ほどの価値観もそうでしたが、実は「得意なこと」も好きなことより見つけやすいです。

得意なことを見つける方法はいくつかありますが、手っ取り早いのは親しい方に「私の得意なことって何かな?」と聞いてみることです。

すると、2〜3つはパッと答えが返ってくると思います。

自分のことは、自分が一番分からないのですね。

だからこそ、得意なことについては、自分よりも他人の方がよく知っている(気づいている)ということがよくあります。

得意なことは、望ましい結果を生み出す可能性が高いです。

うまくいくと、好きになる可能性が高くなります。

そう考えると、好きなことを見つけるために、得意なことから始めることがいかに合理的か?理解できるはずです。

是非、周りの人の意見を参考にしてみてください。

3.情熱的な人のそばに行こう!

これは、かなり重要かつ効果的な方法です。

先ほど、好きなことが見つからないのは「心が冷え切ってしまっているから」とお伝えしました。

であれば、既に情熱の炎を燃え上がらせている人の側にいって、湿った心をカラッと乾かしてもらえば良いのです。

感情は伝播しますので、楽しそうにしている人に触れると、自分も楽しくなります。

自分の力ではどうしようもないと感じたら、楽しそうにしている人を探して、その人に会いに行ってみるのが良いでしょう。

好きなことは仕事にできるのか?

好きなことは仕事にできるのか?

最後に、好きなことを話題にするとき、私がクライアントからよく受ける質問に答えておきましょう。

それが「好きなことは仕事にできますか?」という質問です。

結論から申し上げると、これは「できる場合とできない場合がある」です。

なぜなら、仕事やビジネスにおいては自分の気持ちではなく「お客様の気持ち」が圧倒的に大事だからです。

どんな良い商品も、お客様が「欲しい!」という商品でなくては売れませんよね。

これはジャンルによって変わります。

とはいえ、これを聞くと一気にテンションが落ちてしまう方もいらっしゃるので、今回は「好きなことを仕事にするコツ」もお伝えしておきましょう。

好きなことを仕事にするコツ

好きな人は多いけれど、仕事にするのは難しいかも・・・という職種でパッと思いつくのが「芸術・スポーツ」の分野でしょう。

もし、あなたが芸術や音楽、スポーツなどを仕事にしたいと思っていたとしたら・・・その情熱を“そのまま”仕事にすることは難しいかもしれません。

とはいえ、諦めるのは早いです。

そんな時は、以下のポイントを意識してみてください。

そのジャンルに関わる方法を徹底リサーチする

例えば芸術を仕事にする場合、思いつくのは「絵を描いて売る・絵の描き方を教える」といったことかもしれません。

しかし、これだけだとハードルは高いですよね。

だからこそ、ここで大事なのは「ジャンルの幅を広げる」ことなのです。

例えば、美術館で勤務できないか?絵画グッズの開発や販売に携われないか?など、芸術に携わる方法を模索します。

とはいえ、ちょっとやそっとのリサーチで答えに辿り着くことは稀なので、徹底的に調べ尽くしてください。

好きなことに関わるのであれば、ありとあらゆる情報を集めることも苦ではないでしょう。

チャンネルを変えてみる

また、もう1段階抽象的な方法としては「好きなことのチャンネルを変えてみる」をオススメします。

これは「なぜ、絵が好きなのか?」という本質に沿った仕事を探してみる手法です。

例えば、絵が好きな理由としては

  • 自己表現することが好き
  • 綺麗なものを見るのが好き
  • 無から有をクリエイトすることが好き
  • 絵を通じて人と関わることが好き
  • 自分の内面世界に入るのが好き

といったことも考えられます。

であれば、自己表現の手段、綺麗なものに携わること、企画や商品開発、人と関わること、内面を重要視する仕事などを探すことで、自分を満たすことができるかもしれません。

「絵が好きだから画家になる!」ではなく、そこに存在する本質的な欲求を満たすことが大切です。

往々にして、何か新しいことにチャレンジし始めると、脳がどんどんクリエイティブになり、最終的に自分が本当にやりたいことが見つかったりします。

まとめ:好きなことは必ず見つかる!

まとめ:好きなことは必ず見つかる!

というわけで、今回は好きなことについて詳しくお伝えしました。

誰でも・いつからでも好きなことを見つけることが可能です。

是非、諦めずに自分の好きなことを探し、育てる過程を楽しんでくださいね!

Who is writing

岩下 知史(いわした ともふみ)

職業:メンタル&ビジネスコーチ、ライター。

クライアントは経営者、会社役員、ドクター、看護師、個人事業主〜主婦まで多岐に渡る。

大学卒業後は主にホテル業界に従事、東証一部上場企業にてチームマネジメントに携わり20名ほどの部下を抱える。

離職率の高いホテル業界で、人材教育へのプレッシャーから躁鬱病を経験するも、それまで一度も予算達成したことがなかったチームを常勝チームへと成長させる。

その後2015年に独立、様々な成功と失敗体験を積む中で「教育」に情熱があることを再認識し、経験・人脈ほぼゼロの状態から、コーチング、ライティング、Webマーケティング、研修講師業などを通じて本格的に人材教育業界へ。

2020年からは世界で100万人が活用しており、MicrosoftやIBMといった有名企業に人材育成ツールとして導入されている「ウェルスダイナミクス」において、専属のメルマガライター兼・日本に3人しかいない公認トレーナーを務める。

その間は1,000人以上のビジネスパーソン、有資格者の指導にあたり、2022年にトレーナーを卒業〜現在に至る。

人生のミッションは「自ら思考・選択・行動できる人材を育てること」、趣味はギターと筋トレ、心理や精神世界に関する読書、娘と遊ぶこと。