【残念な求人票の直し方】vol.11 ホテル支配人の求人票の場合
あなたは今の会社へ入社するための選考ステップを覚えていますか?求人票に応募者目線を取り戻すためのペルソナ設定の大切さを詳しく解説します。

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こんにちは、求人票調査員の原あずみです。
採用担当者のあなたは、日々こんな悩みを抱えていませんか?
- 職場環境も給与も他と比べると良いと思うのに、なぜか応募が来ない・・・
- 人間関係が良い職場なのに問い合わせもない・・・
- 経験不問と書いても、応募がない・・・
観光業は活気あふれるものに戻りつつも、深刻な人手不足が続いています。
株式会社帝国データーバンクによる人手不足に対する企業の動向調査(2024 年 1 月)によれば、
2023 年の人手不足を要因とした倒産は 260 件にのぼり過去最多を大幅に更新し、人手不足によ る企業経営への悪影響が顕著にみられた一年だった。
とのことで、これからも人手不足を解消するために、優秀な人材を獲得する戦いは熾烈を極めます。
このデータによる正社員の人手不足割合の上位10種の中に「旅館・ホテル」があります。
- 必要な社員をどのようなアプローチで獲得していくのか。
- 求人票を使ってアプローチするためにはどのような工夫が必要なのか。
今日はこのような求人票をご紹介します。
【残念な求人票】ホテル支配人の求人票の場合
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【仕事内容】
無人ホテル運営管理を行います。
【アピールポイント】
館内見回り等、現地対応以外の時間はオフィス勤務必須ではなくリモートワーク可能です!
※ただし施設維持業務を非常に重視しているため、積極的に現地で作業、コミュニケーション業務、指導を行える方を優先的に募集しております。
【求める人材】
旅行が好きな人
新しい事にチャレンジする事が好きな人
多様性理解の考え方を持っている人
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それなりの経験者を採用したいと考えている場合、未経験ではなく経験者が多い中途採用がメインとなります。
そんな求人票に、たった1つの残念ポイントがあります。
応募して欲しい人材が曖昧であること。
詳しく説明していきます。
なぜ、欲しい人材を曖昧に書いてはいけないのか?
今やスマートフォン一つで、ありとあらゆる求人票にアクセスできますよね。
そして転職サイトも、
- 20代エンジニアに特化したもの
- 40代ハイキャリアクラスに特化したもの
- 女性に特化したもの
など、応募者の持っているスキルや、求める職種で特化した転職サイトサービスが数多く生まれています。
そんな中、応募者側も転職に高いハードルを持っていないからこそ、求人票を見る目が肥えてきているのです。
こんな人にきて欲しい!という企業側の情報が曖昧だと、その他のよりよい求人票に人材が流れてしまうのです。
まずは、
- どのようなキャリアを持っていて
- どのようなキャリアを積むことを望んでいる人で
- どのような力を発揮してくれる人が欲しいのか
会社としての方向性を決めましょう。
ではなぜ、方向性を決め曖昧さを無くす必要があるのでしょうか?
求人票は「モリでひと突きする感覚」に変わっている
今や大多数に向けての求人票を多額の広告として出せば、応募者数の母数が増えるという訳ではありません。
なぜなら、応募者は他の求人票との比較を簡単にできるからです。
比較されるということは、求人票一つ一つを丁寧に熟読するというよりは、SNSの投稿を見るように次から次へと流されてしまうということ。
今や誰にでもSNSやスマートフォンに出てくる広告や、他人の発信を瞬時にスルーするスキルが身に付いていますよね。
そして求人票も、親指一つでスルスルと次から次へ情報を流し見をする感覚で閲覧することができます。
ほんの一瞬で「興味があるかどうか」を判断しているのです。
そのため、求人票など言葉で伝える場合は
- どのような環境の人に
- どのような年代の人に
- どのようなスキルを持った人に
この求人票をクリックして欲しいかを、たった一人に絞り込んで内容を考える必要があります。
まさに「モリを使い一撃でたった一人の人材を狙い撃ちするように」です。
そのために必要な考え方が「ペルソナ」という人物像を考えることです。
ペルソナを考えてみよう
ペルソナとはマーケティングで使われる言葉のため、すでにこの考え方を使い仕事をしている方も多いのではないでしょうか。
求人票にもこの考え方を取り入れ、クリックして欲しいたった一人のターゲットを考えてみましょう。
- どのような家族構成で
- どのようなキャリアを積んできて
- これからの仕事に対してどのような思いがあって
- なぜ転職を考えているのか
- なぜこの職種に応募するのか
- 仕事に対する不満は何か
- 人間関係にどのような不満や理想があるのか
ここまで考えるのは骨が折れる作業ですが・・・
採用担当であるあなたの業務や、応募者とのやりとりを含む莫大な時間を節約するためにも、一度だけでもペルソナを考えるための時間を作ることをおすすめします。
なぜなら「とりあえず多くの応募を受け付けて、いい人がいたら採用しようかな」と時間もお金もじゃぶじゃぶと使える会社は少数派だからです。
なるべく短い期間で、自社が欲しいたった1人を獲得するために、戦略の一つとしてペルソナを考え求人票を作ってみませんか?
そんな時に思い出して欲しいのは、入社した頃のあなたの気持ちです。
あなたがあなたの会社に入社した理由を覚えていますか?
そんなペルソナなんかよく分からないし・・・と思っている採用担当者のあなたへ伝えたいことがあります。
あなたが今の会社に入社するに至った決め手はどこでしょうか?
どのような人も、何かのご縁や決め手があって、入社したはず。
中途でも新卒でも、あまたある会社の中から今の会社を選んだ理由を考えてみると、応募者の目線を取り戻すことができます。
採用担当者になると、応募してくれる人にはそれっぽい転職理由を求めがちです。
初心を思い出しながら、求人票をはじめ書類選考・面接など応募者の目線で採用を進めてみませんか?
【まとめ】たった1人の最高の人材と出会うために、時間を作り求人票を見直そう
ただなんとなく求人票を書き掲載していても、応募者が集まることはありません。
素敵な人材に自社を見つけてもらうためには、応募者自身に「この会社に応募してみようかな?」と思ってもらえる必要があります。
そのため
- 欲しい人材
- 条件
- どのような仕事内容なのか
など、求人票に事細かに書くことをおすすめします。
- 繁忙期には残業があることを正直に書く
- 顔は怖いが根は優しい上司のことも正直に書く
- 社長も育休を取得し、社員にも取るように推進していることも書く
- お節介な先輩や世話好きが多く、新人は最初ビックリしてしまうことも書いてしまう
一般的ではなくても、会社独自の情報や内情をさらけだしてみましょう。
このように会社の情報を全て曝け出すことで、応募者の疑問や警戒心を和らげる効果を狙います。
これは自己開示といって「相手が考えていることや、人となりを理解できるため、警戒心がなくなり、短時間で親しくなれる効果」があるのです。
あなたが求める人材があなたの求人票をスルーしてしまわないように、まずはモリでひと突きする感覚で、ペルソナを考え求人票を仕上げてみませんか?
P.R
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