優秀な炊飯器のお米を炊く以外のお仕事について

ご飯を炊くための炊飯器と思いきや、他にも便利な使い方がありました。他の分野でも活躍できるのは料理だけに限った話ではなさそうです。

  

毎日のようにお世話になっている炊飯器。

我が家で使っているものは記憶が正しければそれなりにご長寿なはずなのですが、それでも今も現役でいつも美味しいご飯を炊いてくれます。

徐々に炊飯器に表示されている時間がずれていってしまうのですが、許容範囲内なのでそれもまた愛嬌です。

 

ところで先日、この炊飯器を使ってご飯以外のものを炊いて(?)みました。

それはスープです。

鶏肉と大根が消費できるメニューを探していた時に見つけたのですが、これがとても大正解の選択でした。

大根を含め、材料を切って炊飯器の中へ。

鶏肉は一口大にして、調味料も一緒に入れて。

あとは炊飯ボタンを押すだけ。

それで美味しくヘルシーなスープが作れるのですから、炊飯器、様様です。

 

炊飯器のように「別の分野で役に立つ」ことは、機械学習でもたくさんあります。

例えば「誤り訂正符号」と呼ばれる通信における技術は機械学習でも活躍しています。

そもそも誤り訂正符号は、通信中に発生した誤りを自動で訂正して、元の信号を復元するための仕組みです。

つまり、ある程度までならば間違いが生じても、間違いが生じてしまったことを検知でき、さらには元に戻すことができるという仕組みです。

それを機械学習の分類モデルと組み合わせることで、多少機械学習側が間違えてしまっても、理論上は正しく分類することができるようになる、という仕組みです。

自分の卒業論文で大変お世話になった手法でもあります。

 

…お世話になってはいたのですが、実は、最近機械学習全般を学びなおす中で自分の理解が甘かったことに気づかされました。

というのも、もちろんこの手法そのものは理解していたのですが、他の研究との関係性が全くと言っていいほど見えていなかったのです。

学部生時代、単なる「通信路の技術を応用した機械学習モデル」としか認識できていなかったこと。

今となっては、なんと視野が狭いことか、と思わざるを得ません。

 

複数の単純なモデルを混ぜ合わせるという意味では、構造化されたデータ(エクセルで保存されているようなデータ)に相性の良い決定木系のモデルと共通点があること。

その文脈で考えれば、モデルで使う分類モデルはシンプルであるべき、ということ。

「誤り訂正能力」を考えると、どのような訂正符号を用意すれば、どの程度まで精度が担保されると期待できるのか。

データ形式に合わせて、符号の作り方や分類モデルの選び方を変えるべきではないのか…。

いろいろと研究のネタが出てきそうです。

 

こういった視野が広がる事象、いわば抽象化して物事を見れるようになることも、長くその分野にいることのメリットなのだろうと感じます。

自分のための勉強ももちろんですが、願わくば、この自分のスキルアップが後輩たちの研究のサポートに使えることを願わずにはいられません。

 

P.S.

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Who is writing

大学にてデータサイエンスを学ぶ傍ら、多くの人にデータ分析の面白さを伝えたいと日々奮闘中。