Google Colaboratory(通称Google Colab)でプログラミングをしていたある日のこと。
別の環境ではうまくいくのに、なぜかGoogle Colabではうまくいかずに悩んでいた時、ふと思い出したことがあります。
…このアプリ、確かAIによるサポート機能が付いていたはず!
サービス名の通りGoogleが提供しているこのアプリでは、同じくGoogle謹製のGeminiというAIサービスを使うことができます。
しかも私がしなければいけないのは、画面右上に表示されている「Gemini」の文字をクリックするだけ。
クリックすればすぐにGeminiの画面が開き、自分が行いたい処理を入力することで実行するためのプログラムを書いてくれるようになります。
面倒な導入のためのプロセスは一切ありません。
Google Colab直結AIサービスの何が良いかと言いますと、もちろんGeminiというAIの高性能さに依存する便利さもあるのですが、一番は自分が書いているプログラムの共有が不要である、ということでしょうか。
既に最低限の情報共有が行われた上でアドバイスがもらえる、というのは人間同士でもありがたいことですが、そのような状況を作り出すことができます。
そのため、他のサービスを使った場合には必要となる説明の段階を端折ることができます。
なかなか便利です。
というわけで、「この部分の出力がうまくいかないのですが、原因を教えてください」と聞いてみることにしました。
そして私はほんの少しばかり驚くことになったのです。
「オッケー!原因を一緒に探ってみましょう!」
こちらのサービス、一度プログラムを落としてしまうと過去の履歴を(簡単には)見ることができないため、正確になんと返答されたかは覚えていないのですが「オッケー!」と言われたことだけは覚えています。
あまりにも衝撃的でした。
AIが?利用者に?突然「オッケー!」と話しかけるとは??
確かに、AIは質問者の口調によってフランクになったり丁寧になったり、はたまた出力の精度まで変化する、という話を聞いたことはありました。
ですが今回は、私は丁寧語で問いかけたはずだったのです。
にもかかわらず、AIのなんとフランクなことでしょうか…。
幸いにして(?)次回以降のやり取りでは丁寧な言葉に戻ったのですが、これまでAIにフランクな口調で話しかけられたことが無かった私としてはびっくり仰天の出来事でした。
(プログラム中に書いてある注釈でも、特にフランクな口調はしていなかったはずなので、原因はわからずじまいです。。。)
chatGPTやGeminiなどをはじめとした、現在使うことができる大規模自然言語処理モデルたちは基本的に、Web上に存在するなにがしかの文章を学習し、それによって「それっぽい」言葉の羅列を出力してくれるという機械学習モデルとなっています。
もちろん、どんな文章を学習させるかによって各AIの強みは変わってきます。
それでも基本的には、より文章として信頼性の高い論文や記事などを学習していることが多いはずなのです。
それにもかかわらずなぜ急にフランクな物言いになってしまったのか。
(ひょっとして、私のチャットアプリのやり取りがみられている…?)
たまたまランダムな出力の結果としてフランクになった、というのが答えだとは思うのですが、ほんのちょっと、不気味な気持ちになってしまいました。
機械学習について比較的勉強しているはずの私ですらそう思うのですから、恐ろしい、と思う方がいても不思議ではない出来事であるに違いありません。
そう思うと、AIが真に社会の役に立つために必要なことの大きな要素として「人間の受容できる」を見極めることが必要である、ということは間違いなさそうです。
それにしても、急なフランク言葉は本当にびっくりしました。
まさか相手からそんな言われ方をするとは…と、想定の範囲外の事態に直面すると一瞬頭が止まってしまうのは、対人でもAIでも変わらないようです。
P.S.
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