社長が一緒に働きたいと思うVIP人材55の特徴

  

欲しい物を手に入れるための5ステップ

今回は「社長が一緒に働きたいと思うVIP人材55の特徴」をご紹介したいと思います。

以前私が行った採用関連のセミナーの席で、社長さんに「あなたの会社が必要とする重要な人材というのはどんな人ですか?」という質問をしました。

それに対して多くの社長さんが回答を寄せてくださいまして、数えたら全部で55個ありました。

今回はそれらをまとめてご紹介しようという趣向です。

そもそもなぜ社長さんにこのような質問をしたかという経緯ですが、企業が採用活動する際に「求める人物像」を挙げた場合、大抵の場面で「優秀な人が欲しい」ということになります。

確かに優秀であることは大事な要素かもしれません。

しかし実はそうなると、あまり他の会社と代わり映えがしなくなってしまうんですね。

そこで私のほうでは、「あなた個人にとって重要な人とはどんな人ですか?」ということを社長さんに伺った次第です。

確かに採用となれば、「社長にとって…」というよりは、「会社にとって…」と考えるのは当然の事。

ただ、会社の中にも多くの部署がありますから、会社が想定して採用ホームページで書いている「優秀な人」と、社内にある各ポジションの「優秀な人」の定義が全て揃うなんてことはありません。

そうなれば、「その人の何を見なきゃいけないのか」という話になります。

結局会社においては人間と人間が働くわけです。

「会社にいる人」を代表する社長さんが重要だと思う人とは、どのような人なのか。

その具体例を数多くご紹介することで、「学生の方や社会人の方が就職や転職などを考える際、自分の行動を見直すきっかけにしていただきたい」という意味で、今回は55個をそのままの形でお伝えします。

早速ご紹介していきましょう。

第1位から5位

1.誠実な人

2.社長のビジョンに共感し、一緒に実現しようとする人

3.常に自身の成長に取り組む人

4.理論と実践を兼ね備えている人

5.結果にこだわる取り組む人

ここまでの出てきた5つを聞いて、ちょっと気づいた方がいらっしゃるかもしれません。

実は「どんな人」「こういう人」という形容詞で表現されていたのは、「1.誠実な人」の1つしかありません。

それ以外の2~5は全て、「何か行動をする人」を社長さんはピックアップされています。

ここが大事な点です。

「誠実さ」をはじめとして、ある人が相手を見たときにその印象を形容することには、極めて主観的要素が強くなります。

それに対して、行動は実際にその行動を目の前にすれば、必ず誰でもわかります。

そのため形容詞で表現するよりも行動で表現してもらった方が、皆さんにとっても「この会社で重要なのはこういう人なんだな」と理解しやすいし、実際に即実行しやすいという利点があるはずです。

この後に挙げるその他の特徴も、「形容詞で挙げているのか、行動の例で挙げているのか」という視点を持ちながら、貴重な実例を読んでいただければと思います。

第6位から第15位

6.挨拶ができる人

7.ご機嫌な人

8.ご機嫌に切り替えられる人

9.勉強をする人

10.挑戦し行動する人

これらも行動ですね。

11.損得ではなく、善悪で考えられる人

これは少し特性のようなところもありますが、これもある意味「考える」という行動ですね。

12.チームメンバーを支援できる人

「支援できる」だから行動ですよね。

13.常によく通る声で挨拶できる爽やかな人

14.物事の受け取り方が前向きで、失敗を糧に次々と挑戦できる人

ここ何点かは、人材の特徴に関する文章が長かったかと思います。

この方が相手にもイメージを浮かばせやすいです。

そのため、社長さんが採用活動において「求める人物像」を定義しなければいけないときには、細かい定義で書くとすごくいいと思います。

15.自ら変化を求め、新技術を学び業務に活かし、同僚を巻き込みながら道を切り開く人

いいですね、こういう人がいたら。

第16位から第30位

16.製品ユーザーの視点を意識し、使う側に立つ努力を忘れず、粘り強く製品開発できる人

聞いているとだんだん、「何かちょっと欲張りかな?」という気もしてきますが…それはちょっと置いといて、次に行きましょう。

17.物事が計画通り進まずとも諦めず、融通をきかせて可能な方法を探り、目的を達成する人

こういうことはよくあります。物事はむしろ、計画通り進む方が珍しいですからね。

18.人の役に立つことに喜びを感じ、同僚・顧客のために行動することが好きな人

「喜びを感じる」というのは性格や特徴かもしれません。

ただ、その後の「同僚・顧客のために行動することが好きな人」、これは行動ですよね。

19.周りの人の気持ちを明るくさせる人

20.部下の努力の過程を真っ当に評価できる人

これも大事な一つですよね。これらも行動です。

21.自ら情報を集め、論理的思考により冷静な判断ができる人

22.有言実行が当たり前で、結果検証・改善を自ら繰り返しできる人

この2つも行動ですね。

23.自分や自分のいるチームで社長が求める以上の利益を継続して挙げ、社内の他の人のモチベーションが上がるような立ち居振る舞いをしている人

これ、大事なんです。

行動の一つということになりますが、他の人に影響を与える社員というのは、社長にとってはとても重要になります。

つまり、必ずしも能力が優秀じゃなくてもいいわけです。

「利益を上げる」とか「立ち居振る舞い」というのは、言い換えれば「泥臭い」というか「人間味のある人」。

これが重要な人物だというふうに社長さんは捉えているわけですね。

24.Must doを実行する人

“Must do”というのは、「やらなければいけないことを実行する人」の事。

これはまさに行動です。

25.読書をするのが好きな人

26.勉強するのが好きな人

これもいいですよね。2つとも行動です。

27.プラス発想ができる人(自分が運がいいと少なくとも思っている人)

「自分は運がいい人間だ」と思うことにはすごくポジティブな効果があるので、プラス発想の現れということだと思います。

28.素直に物事を聞ける人

わからないことは「わかりません」と言える人ですね。

29.ルーティンをきちんと行える人

これも大事です。

30.パターン認識ができる

A・B・Cの各パターンのうち、今回はどのパターンがきたか。

そういう認識が自分でわかる人ということですね。

第31位から第45位

31.飽きずに同じことを何回でもできる

こういった能力が大事な職場もたくさんあると思います。

これも行動です。

32.結果を、結果が出る方法に沿って出せる(イレギュラーでなく確実に)

これは「求める結果を先に定めて、その目的に応じて方法を変えられる人」ということです。

ただしこれが出来る人はめちゃくちゃ優秀な人であって、私としては「こんな人本当にいるのかな?」というくらいです。

でも、社長さんはこういう人を見てきたんでしょうね。

ひょっとすると、ご自身のことを言ってらっしゃるのかもしれません。

33.自分らしくすることよりも、人が求めていることができる人

お客さん商売などにおいては、特に大事です。

私はかつて日産自動車に在籍していましたが、日産の中でも「次工程はお客様」のようなスローガンが一時期流行ったことがありました。

「次の人が求めていることができる人」というのは、確かに大事になると思います。

34.会社の信念に基づき各プロジェクトのゴールを理解し、自主的に思考・行動できる人

まさに行動ですよね。

35.積極的に仕事に取り組み、成長する人

36.気配りなど相手を思いやる気持ちを備えている人

37.できれば、若くて長年勤めてくれる人(現在若い人材がいない)

今、会社の中に若い人がいないために、こういう心の叫びがちょっと出てくるのかもしれません。

38.新しい意見をどんどん出していただいて、会社を活性化できる人

これも行動ですよね。

39.自分で思考し、行動を起こせる人

これはすごく大事なことだと思います。

人材育成ポリシーとして、このような人材を育成しようというような会社も結構ありますね。

40.責任を他に求めない人

41.感情のコントロールができる人

言いたいことややりたいことを全部ぶちまけていたら、確かに人間関係は壊れてしまいます。

42.自分を律するための習慣を持っている人

「朝○時に起きてとか日記を書く」とか、食事における習慣とか、いろいろあるかもしれません。

そういった習慣を持っている人は自己コントロール能力が高く、成果も出しやすいと言われています。

43.外柔内剛な人

「外柔内剛な人」というのは、「人当たりは柔らかいけれども、しっかり自分を持っている」みたいな人ですね。

ここまで読んで、ようやく形容詞的なのものが出てきました。

これで2個目です。

44.明るく快活な人

形容詞的なものが連続して出てきました。

これで形容詞の3個目です。

それ以外は全部行動ですね。

45.素直な心を持った人

これもちょっと特徴っぽいかもしれません。

人間それぞれいろいろな感情があるので、素直になれるときもあれば素直になれないときもあると思います。

行動か否かで判定すれば、行動ということになりますかね。

第46位から第55位

46.地道な努力を厭わない人

47.自身が成長することに喜びを感じる人

「成長に喜ぶ」ということは、行動と言えば行動。

48.発想が豊かで、機知に富んだ回答ができる人

こういう人がいっぱいいたら、いいですねぇ。

49.規模に関係なく仕事(事業)を作り出せる人

これも大事。

50.スタッフの皆に話しかけができて、社内の雰囲気を良くしてくれる人

この逆の人だったらまずいですよね。こういう行動が欲しいと。

51.スタッフの様子を観察し、個々のスタッフの心境などを私に報告してくれる人

これも大事だと思います。

52.私とコミュニケーションとって、意見を言ってくれる人

社長というのは結構孤独なもので、社長に意見を言える人というのはなかなかいないですよね。

「こういう人が欲しい」と言う社長さんの気持ちは、すごくよくわかります。

残り3個になりました。

53.人間力(気配り・目配り・心配り)がある人

これも大事ですね。

「人間力」というと形容詞的になりますが、気配り・目配り・心配りは行動要素です。

54.向上心があって協調性がある人

人と協力しながら仕事ができる人ということですね。

55.事業を任せたり、人材教育、協力したりして、たくさんの人に貢献できる人

これも行動要素ですね。

社長が一緒に働きたいと思う人の特徴

ということで55個全てご紹介してきました。

それを踏まえて何が言いたいかというと、社長さんは自身が求めている重要な人物の特徴として、何か特定のスキルや専門スキル、あるいは高い技能があるという点をほとんど求めてないということです。

ご紹介した特徴には形容詞的なものもいくつか入っていましたが、それ以外の行動に関することについては、ある共通の呼び名がついています。

その呼び名とは「ポータブルスキル」です。

なぜ「ポータブルスキル」と呼ぶかといえば、「どこにでも持っていける」というものだからです。

つまり、「どこの会社にでも使える」「どんな仕事をしても使える」、そういうスキルがポータブルスキルな訳ですね。

今日ご紹介した「社長さんにとって重要な人材とはどんな人ですか?」という質問に対して出てきた回答の90%以上は、ポータブルスキルに関するものでした。

しかもポータブルスキルは、行動にフォーカスしています。

ということは、多少自分の感じ方や特性・個性と違っていたとしても、行動を起こすことでみんなから尊敬される。

あるいは逆にみんなに貢献する。

その結果として、会社の社長さんからも大事にされる人材になれる可能性が非常に高くなります。

つまり全ては行動ということです。

「社長さんにとってのVIP人材の特徴は『行動する人』」、ということが言えると思います。

しかも、「自分を律する」「勉強する」「周囲の人にいい影響を与える」といったことができる人が、社長さんが求めている人材だったと言えます。

番外編 「こういう人はいりません」と言われてしまう人と7つの特徴

さて、ここまでは「社長さんが求める人材」をご紹介してきましたが、社長さんの中には反対に「こういう人はいりません」ということを書いてくださった方もいました。

これも大事だと思いますので、ここからは社長さんが挙げられた「こういう人はいりません」という特徴7点を番外編としてご紹介します。

1.挨拶して名乗らない

名前を言わない、「おはようございます」を言えない、初めて会ったときに名乗らない…。

こういう人はお客様の前に出ても困りますし、社内でムスッとしていたらそりゃいらないですよね。

場を乱したり相手を不快にしたりという意味では、「挨拶して名乗らない人」はいらないということです。

2.先輩が教えていることに対して、メモを取らない

先輩が自身の作業の手を止めて教えてくれているわけであって、それに対してメモを取らないというのは、確かに他の人からは「学ぶ姿勢がない」と見られるかと思います。

3.わからないことがあったときに、『わからないから教えてください』と言えない人

こういう人、結構います。

気を遣うがあまり、「上司や先輩の邪魔をしちゃいけないんじゃないか」と考えてしまうわけです。

しかし、わからないまま進めていると後で結構大変なことになったりするので、早めに聞くことが大切だと思います。

確かに何か言われるかもしれませんが、知らないまま進めるよりは全然いいですね。

これもよくわかります

4.わからないことがあったときに、マニュアルを使って自分で調べることができない人

「先ほどの(3)の特徴と逆じゃないか?」と思わなくもありませんが、「自分で調べる努力→わからなかったら潔く人に聞く」ということを言わんとしたいんじゃないかなと思います。

5.空欄を埋めてくださいと言っても、言われたことができない人

どういうことかと言えば、「空欄を埋めてください」という穴埋め問題のように前後はすでに出来上がっていて、「ここだけ埋めればいいみたい」というような簡単な仕事もできないということです。

確かにいらないといえば、いらないですよね。

6.自分の考えを説明できない人

「なぜこれに決めたのか」「なぜこういう計画を立てようと思っているのか」というときに、説明できない人が時々います。

これは上司の立場としてフラストレーションがたまるので、いらないってことになっちゃうんでしょうね。

7.時間を守れない人

約束の時間に来ないとか、会議の開始時間が遅れるといったことですね。

また、会議の終了時間を守らないのもよくないです。

こういった細かなところが組織内のストレスを上昇させて、生産性を落とす原因にもなります。

社長は行動できる人が好き

社長さんの言い分はとてもよくわかりますね。

今回は、「社長さんが一緒に働きたいと思うVIP人材の特徴」についてご紹介してきました。

その特徴は、一言でいえば「行動できる人」ということです。

行動で示す。行動が周囲に影響を与えて、それがまた次の良い行動の連鎖を生む…ということだと思います。

働いている方であれば、今日説明した55個の特徴をもう一度見返して「こういう人が会社で求められているんだな」ということを理解していただいて、「自分がこの後、どう改善すればいいのか」ということを考え実践する参考にして下さい。

また人事部で採用活動をされている方は、このような表現をすればより候補者に伝わりやすいと思いますので、試してみていただけたらと思います。

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