chatGPTマスターを目指してvol.58 緊急事態で生まれたchatGPT5.2の実力とは?

chatGPT5.1の発表から1ヶ月と空けずに発表されたchatGPT5.2。なにはともあれ使ってみました。

  

chatGPT5.1が登場したのが2025/11/13。

(こちらのブログでも取り上げたばかりでした。

【chatGPTマスターを目指してvol.57 新しくなったchatGPTについて調べてみた】

https://blog.people-resource.jp/newsletter_chatgpt_vol57/)

ついこの前のような気がして、本当についこの前なのですが、一ヶ月と経たずに新しいモデル「chatGPT5.2」が2025/12/11、リリースされました。

実はこのchatGPT5.2、Google社謹製のGemini 3.0というモデルの発表を受けてOpenAI社がコードレッド(緊急事態)を発令し、モデルの改善を急がせてから最初に発表されたモデルでした。

 

公式リリースにはこのような記載があります。

https://openai.com/ja-JP/index/introducing-gpt-5-2/

「専門的な業務や長時間稼働するエージェント向けの、最先端のフロンティアモデル。」

曰く、一部の領域においては人間の専門家に匹敵する能力を持っている、とのことでした。

(もちろんその根拠について、さまざまな実験を通して検証されています。)

 

私自身もこのchatGPT5.2がリリースされてから、いくつかの事例で試してみました。

 

たとえば自分が書いた論文のブラッシュアップ。

chatGPTに草案を入力して、おかしなところや議論が足りないところを指摘してもらいました。

単純なミスを見つけてくれるのはもちろん、少し論理に弱さがあるところの指摘まで、確かになるほどと思わされるような内容もたくさん出力してくれました。

これが「専門家レベル」と言っていいのか、専門家にもピンからキリまでいることを考慮すると断言は難しいのですが、少なくとも博士課程の学生である私が大急ぎで書いた文章よりは、しっかりと論理構造を見れる、と言うのは間違いないようです。

加えて、過去に入力した長文の情報もきちんと使っていたので、入力の文章長が膨大になっても対応できる、という触れ込みは嘘ではなさそうです。

 

他の事例として、研究方針のブラッシュアップに付き合ってもらったこともありました。

こちらの方がどちらかと言うと個人的には大当たりで、頭の中に漠然とあるけど言語化しきれていないアイディアをまとめるのに非常に役に立ちました。

一からの発想をする能力としては「?(判定不能)」。

まとめる能力としては「◎」と言った印象です。

 

ではこのchatGPT5.2は、果たして過去のモデルと比べて、ユーザにとって素晴らしい変化があるものなのでしょうか。

多くの方が検証しているところはありますが、個人的には「なんとなく良くなったと思う」という程度である気がしています。

もちろんこれは、論文の校正や研究アイディアの書き出しにchatGPTを使ったのが初めてであったから、ということもあるとは思います。

これまで使っていた簡単なタスク、たとえばメール文の作成(特に英語)においてはそれほどの違いは見られませんでした。

 

一番変わったこととしては、chatGPTが長考する際、今考えていることを書いては消して、するようになったことでしょうか。

たとえば「最近の機械学習の研究を出して」と頼むと

・まずはXXXというサイトで見てみよう

・でも、このサイトも見てみた方がいいかもしれない

・この内容を出力したら、きっとXXXと思うはずだから、この情報も追加しよう

一瞬で消えてしまうため完全には覚えていないのですが、このような内容が出力されていたと記憶しています。

本来はないはずの人間味が見えて、とても可愛らしいです。

 

とはいえ、依然として「タスクによってその有効性が違う」というのは変わらないように思います。

プログラムのような話をやらせれば、体感50倍ほどの効率性で作成することができますし、文章の構成であればせいぜい5倍程度ではないか、という気もします。

いずれにしても、AIをうまく使いこなすことで生産性を上げることができるのは間違いありません。

 

面白い出力を見つけたら、ぜひシェアさせていただければと思います。

 

 

P.S.

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大学にてデータサイエンスを学ぶ傍ら、多くの人にデータ分析の面白さを伝えたいと日々奮闘中。