AI研究最前線vol.4 “自社で動かせるChatGPT”が登場したら企業はどうすべき?
これまでは特定のサービスを選んで使うしかなかった生成AIが、あなたの会社オリジナルのものになる日も近いかもしれません。

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「ChatGPTを業務で使いたいです」
ChatGPTをはじめとした生成AIが登場して、その便利さが話題になった頃。
きっと多くの人が業務で使いたいと思い、そして「このサービスを使いたい」と会社に依頼したに違いありません。
そんな言葉で始まったAI活用。
利用ルールを定め、あるいは利用可能なサービス・適用範囲を限定するためのガイドラインを整備した会社もきっとたくさんあったことと思います。
しかし今、「自社で動かせるChatGPT」の登場によって、「サービスを選ぶ」という前提が変わるかもしれません。
このきっかけとなるのが、高性能なオープンソースAIが急速に発展していることです。
まずこの「オープンソースAI」と言うのは、企業や個人が自分の手元で動かしたり、必要に応じて改良したりできるAIのことを指します。
例えばChatGPTはとても便利なAIですが、最先端モデルについてはそのパラメータの値はもちろん、モデル構造についても明かされていません。
私たちはあくまで、OpenAI社が公開するサービスを使う形で、生成AIを使うしかない、と言う状況にあります。
一方オープンソースAIは、自分たちの環境で使うことができるものです。
これまでは計算機の性能やメモリの制限があり、オープンソースAIであっても活用が難しいと言うこともあったのですが、最近では、企業が自社の保有するサーバーで運用できるほど低コスト・かつ高性能なAIモデルが次々と公開されています。
もちろん、すべての能力においてChatGPTなどのモデルと同等である、と言うわけにはいきませんが、特定の分野に対してであれば、匹敵する性能を示すモデルも多数あります。
自社のデータを外に出さなくても良いので、セキュリティ上の問題が解消される。
毎月AI企業に払う料金が不要になる。
自社のデータや使い道に合わせて最適化ができる。
このように大きなメリットがある一方で、新たな課題も生じる可能性があります。
オープンソースであることによって、悪意を持った第三者も同じプログラムを見れてしまうのです。
仮にオープンソースAIの中に「決定的な弱点」があった場合、それを利用して悪いことができてしまいます。
実際に、高性能なオープンソースAIに対するサイバー攻撃やマルウェア開発に悪用されるリスクを指摘する研究者もいます。
ただしもちろん、ここで「危険だから使わない」となってしまっては、競争に置いていかれてしまいます。
むしろ、企業のAI活用方法それ自体を見直す良いきっかけになるかもしれません。
これまでのAI活用と言えば、「どのAIサービスを利用するか」が中心であり、既存の課題をAIで解決する、と言う方向性が主であったように思います。
そしてそのアプローチの多くは、期待したほどの成果が出ない、ということも知られています。
しかし、まもなく社内で自分たちだけのAIモデルを構築するようになる時代が来ることは間違いありません。
その場合には、「どのサービスを使うか」ではなく、AIをどう使うか、そしてそのために会社自体の在り方をどう見直すか、それ自体を考える必要性が出てきます。
かつてパソコンが登場したことで、仕事のあり方がガラッと変わったように。
同様にAIについても、適切なルールを設定し、適切に活用できるよう、人材を育成することも含めて、組織全体を見直す必要があります。
高性能なオープンソースAIが実際に企業に広く導入されるまでにはまだ少し時間がかかるかもしれませんが、組織としてのAIとの向き合い方は、考え続ける価値のある問いではないでしょうか。
P.S.
ちなみに現在注目されているオープンソースAIは、中国製のZhipu AIというモデルです。
中国、恐るべしです。
ちなみにモデルは以下のURLで公開されているようです。
https://github.com/THUDM/GLM-4
P.P.S.
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