自分だけの秘書さんを実現してくれるAIの研究が進んでいるって本当?

ここ1,2年で研究が進められているLLM based Agents。私たちが言葉で指示をすれば実行してくれるAIが開発されています

  

とても嬉しいことに、本当です。

もちろん「秘書さん」の定義にもよりますが、言葉で説明したお願い事を実行しておいてくれるAIの開発が、直近1,2年の間に大きく進んでいます。

研究が進められている領域の名前は「LLM based Agents」。

LLMとはLarge Language Modelの略で、chatGPTに代表されるような自然言語モデルのことを指しています。

 

ちょっと待って。

いまでもかなり、chatGPTができることは増えているんじゃないの?

きっとそう思われる方もいらっしゃると思います。

ですがLLM based Agentsは一味違います。

Agents、つまり代理人です。

私たちの代わりにいろいろなことをしてくれます。

そして、Agent”s”。

つまり、複数形です。

ひとつの能力に特化するのではなく、様々なことを、言語での説明で行ってくれるシステムを指しています。

「美容院予約しておいて」

「今度日本にいらっしゃる先生のために、江の島でいい感じのお店探しておいて」

「スケジュールを整理してまとめておいて欲しい」

何でもかんでも自然言語で頼めば、AIが代理として進めておいてくれる。

まさにSFの世界です。

とてもワクワクします。

 

LLM based Agentsは私たちからの指示に従って、適切なツールを使いながらタスクを処理してくれるシステムなのですが、もちろん課題はたくさん残っています。

例えば、指示された内容をステップに分けることはまだ苦手分野です。

例えば江の島でいい感じのお店を探そうとした場合、私たち人間であれば

・何人参加するのか

・予算はどのくらいか

・お客様の好きな食べ物は何か

・お客様はどこから来る人なのか(その国にあるものは出さないようにする)

・お店の雰囲気は

など、確認すべき事項がたくさんでてきます。

もちろん、いまでも予約サイトのチャットボットなどは、こういった質問をしてくれるものもあるに違いありません。

ただしそれはあくまで、人間が最初に「この事項を聞いてください」と設定しているからであって、AIが自動で「適切な回答を探すためにはこの質問をしなきゃ!」と考えているわけではありません。

そして候補のお店が見つかったとしても、適切な方法でお店に連絡を取り、予約が取れるかを確認して…と、やることはたくさんあります。

 

それでも、そういったエージェントに関する研究が急ピッチで進んでいます。

今は実現のために解決すべき課題は何か?といった調査論文が主ですが、数年のうちには、実際の活用事例が出てきてくれるのではないかと楽しみにしています。

ますます発展するAIは、果たして私たちの生活をどこまで便利にしてくれるのでしょうか。

目が離せません!

 

 

P.S.

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大学にてデータサイエンスを学ぶ傍ら、多くの人にデータ分析の面白さを伝えたいと日々奮闘中。