結論を先に申し上げると、まだ研究中とのことなのですが。
ハーバードビジネスレビューに以下のような論文が載っていました。
【チームに最適な働き方を見極めるアプローチ】
https://dhbr.diamond.jp/articles/-/10600
こちらの研究では、とある企業の従業員を対象として、どの程度対面で働くことが適切なのかについて評価しようとしていました。
実際にすべて対面で働いている社員。
対面とリモートワークのハイブリッドで働いている社員。
そして、完全にリモートワークのみで働いている社員。
それぞれにアンケートをとり、その結果を評価することで、どの程度の時間リモートワークにすることが最も良いのか?を評価しようとした研究です。
現在、まだ最終的な結論は得られていないようですが、それでもいくつかの示唆は得られているようでした。
「対面とリモートワークのバランスの最適解を、実際の社員のデータから分析する」という問題を考えたとき。
データ分析の観点からはいくつかの課題が出てきます。
まずは、ばらつきがあること。
人によって、職種によって、さらには周りの環境やタイミングによっても最適なバランスは変化するだろうことは想像に難くありません。
他にも、何をもって「最適」と言えるか?もまた重要な問題です。
例えば何かしらのプロジェクトを完遂させることを考えるならば、もしかするとすべて対面で実施した方が効率が良くなるかもしれません。
一方で、研究結果から「リモートワークによって、社員は「自分は大切にされている」と感じることができる」ということもわかっているようです。
つまり、長期的にはハイブリッドの働き方を認めた方が、おそらく企業の利益につながる可能性が高いと言えます。
最初の問題は、データ分析手法を検討するときに、どのようなモデルで表現するか?どのような特徴量をモデルで学習するべきか?という二つの問題にかかわってきます。
どのような情報を説明変数として学習するかによって分析に必要なデータ数も変化しますし、そもそも、データ収集方法の設計も変化させないといけないかもしれません。
さらに、目的変数が変われば、当然得られる結果はがらりと変わります。
そのそれぞれの要素をどう組み合わせて、どんな結論を期待するのか?
「対面とリモートワークの最適なバランスを知る」という、とても明確なゴールであるにもかかわらず、分析の全体像を設計するには考えることがたくさんです。
だからこそデータ分析は面白く、そして学び続けることが必須の領域なのかもしれません。
P.S.
ちなみに冒頭で紹介した記事では、ハイブリッドワークを適切に機能させるための方法論についても書いてありました。
文章も比較的短い論文となっております。
ご自身のチームでハイブリッドワークを実施されている方のお役に立てるかもしれません。
P.P.S.
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https://48auto.biz/keieijinji/touroku/sp/scenario13.htm
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