こんにちは。テクニカル・アシスタントの竹内です。
本日は、大変マニアックで恐縮なのですが、少し前に目にした本で印象に残った「ワニの心臓」についてお話をさせて頂きたいと思います。
実は、ワニの心臓は一説には「脊椎動物の中で最も洗練されている」と言われているということをご存知でしょうか。
基本的に魚類が一心房一心室、両生類爬虫類(ワニを除く)が二心房一心室なのですが、ワニの心臓は、鳥類や哺乳類と同じ二心房二心室なのだそうです。
鳥類や哺乳類、そしてワニは、二心房二心室であることにより静脈血と動脈血が分けられ、酸素と二酸化炭素の交換を効率よく行うことができるのですが、ワニの心臓は、そこにさらに「肺バイパス」の機能が備わっているというのです。
この機能は潜水時に発揮され、肺への血流を止めて静脈血を全身に循環させて残った酸素を使い続けることにより、肺呼吸の動物でありながら長時間潜水することが可能になるのだとか…。
さらに、変温動物であるために必要な酸素量も恒温動物より少ないため、よりこの機能がその効果を発揮するのだそうです。
このことを知って、まずは、ワニすごーい!と単純に思ってしまったのですが、少し驚きを感じたところもありました。
ワニは、2億年ほどその姿を変えていないと言われていますが、最近の研究では1億5500万年前には水中生活に適応していたと考えられているそうです。
心臓が進化した具体的な時期は見つけられなかったのですが、少なくともこの生き物は「生きた化石」と言われているほどの歴史を持ちながら、脊椎動物の中で最も洗練された心臓をも同時に持っているということです。
私たち人間がチンパンジーなどと分岐して最初の祖先が現れたのは700~600万年前と言われており、有名なアウストラロピテクスは400万年前です。
ワニ先輩は、その遥か前から最高の心臓を獲得していたということだと思われますので、なんだか畏敬の念すら感じてしまいます。
ワニの心臓に意外性を感じた理由はとても単純で、「洗練」というのは進化の先にたどり着けるものであるという固定観念が、私の中にあったのだと思います。
今現在地球上のあらゆる地域で繁栄しており、豊かな文化を持っているヒトこそが、生き物の中で最も洗練された進化の結果であるという傲慢な思い込みもあったのかもしれません。
しかし、それが生まれた時期の前後を問わず、ある環境において強いもの、最も効率的に適応したものというのは変化せずに残り続けるものなのだ…という事実が、戒めのように心に響きました。
現代の資本主義を基本とした社会生活において、IT化や効率化の波は激しく、コミュニケーションもより高速に効率的になっています。
しかし、メールのやり取りでなかなかまとまらなかった話が、直接会って顔を見て話し合ったところ短時間で丸く収まった、というのはよくある話です。
そこには、本来群れで生活する生き物である「ヒト」同士の旧来のコミュニケーションだけがもつ、本能に響く効果のようなものがあるのかもしれないなぁ…と思いました。
経営人事パートナーズでは、最新の研究結果に基づいた科学的根拠のある方法での人事コンサルティングを目指し、実際に行っています。
しかし、そういったコンサルティングの中で浮かび上がってくる問題には、一見すると科学とかけ離れたものに見える「コミュニケーションの取り方」に起因するものが少なくありません。
弊社では、これらの課題に積極的に取り組み組織の機能改善を実現するため、エゴグラムやコーチングなどの社員一人ひとりの個性にアプローチできる手法を活用しています。
最新の技術や目先の仕事の成果にとらわれない「ヒトの群れ」としての会社の機能の改善に、きっとお役立ていただけることと思います。
ぜひ一度、ご相談ください。
https://keieijinji.co.jp/contact
竹内円
P.S.
今回はワニにまつわる非常にマニアックなお話でしたが、色々な生き物を飼育していると「なぜこのように進化したのだろう?」と思うことがよくあります。
例えば、イヌなどのペットでは「ヒトとうまくやるため」の進化もみられるようで、こちらも非常に興味深いものでした。
引き続き、調べてみたいと思います。
P.P.S.
今日も最後まで読んでいただきありがとうございます!
メルマガの感想などありましたら、こちらからお聞かせ下さい。
↓
https://keieijinji.typeform.com/to/B8JjDrk5