内向的な人がコミュニケーションや営業で失敗しない方法

「内向的な人」をテーマに、内向型がコミュニケーションで失敗しない方法や、営業職での強みの活かし方などをお伝えします。

内向的な人がコミュニケーションや営業で失敗しない方法

いきなりですが、あなたは「内向的な人」と聞いて、どんなイメージを持ちますか?

例えばこんなイメージでしょうか?

・会議で発言しない。

・社交的なイベントを避ける。

・一人の時間を好む。

・熱心に話すことが少ない。

・直接的なフィードバックを避ける、など

いずれにせよ、内向的という言葉には、どこかネガティブなイメージを持っているのではないでしょうか?

ちなみに私自身は、上記の項目がほぼ当てはまっている内向的な人間です。

昔はそんな性格にコンプレックスがありましたが、今では180°変わって、誇らしささえ感じるようになりました。

なぜなら、試行錯誤の上で内向的な特性を活かす方法を身につけることが出来たからです。

では、あなたのチームや部署にはそんな「内向的」なメンバーがいますか?

それとも、あなた自身が内向的なタイプでしょうか?

今回はそんなあまり良いイメージが持たれづらい内向的なタイプについて、焦点を当ててみたいと思います。

彼らの持つ能力を最大限に引き出し、組織の成功につなげるためには、どのようなアプローチが効果的なのか?

内向的な性格の背景から、効果的なコミュニケーションの方法まで詳しく解説します。

内向的の定義とその背景

内向的の定義とその背景

私はこれまでコーチングなどを通じて、多くの内向的な特性を持つ方々と出会ってきました。

そんな経験から、内向的な人に共通して言えるのは「とにかく誤解されやすい」ということです。

まずはその点を解決するために、言葉の定義を正しく理解することから始めます。

「内向」の正しい意味

内向的・外向的という概念を提唱したのは、スイスの精神科医・心理学者であるカール・グスタフ・ユングです。

ちなみにユングは、人をどちらか一方のタイプに完全に分類しているわけではありません。

そのため内向的という表現を用いる時は、あくまで傾向として「どちらかと言えば、あの人は内向的(外向的)だ」とするのが正しいでしょう。

それを踏まえて、内向的とは具体的にどんな特性を指すのでしょうか?

内向的とは、読んで字のごとく「意識が内に向きやすい」という意味です。(外向的はその逆)

具体的には、他者との交流よりも独自の時間を大切にし、深い考察や本質を好む性格を指します。

文字としては「内に向く=内向」「外に向く=外向」です。

しかし外向には「外交(向ではなく交)」という言葉もあるため、内向的な人はその逆・・・つまり「人と交流ができない人」といった意味に捉えられてしまうことが多いのです。

実際は内向的であっても、多くの人脈を持っていたり、人との交流を大事にする方は沢山います。

そもそも内向的な人は、独自の強みとコミュニケーション方法を持っているだけなのです。

まずは言葉の定義と、意味の違いに注意しておきましょう。

内向的な人の強み

内向的な人は、その特性からネガティブなイメージを持たれがちですが、以下のような深い洞察力や、緻密な思考を持っています。

1.長期的な計画が得意

彼らは瞬間的な刺激や短期的な利益よりも、より長期的な視野を持って考える傾向があります。

これにより、戦略的な計画やビジョンの策定に貢献することができます。

2.詳細な部分に注目する

表面的な情報にとらわれることなく、他の人が気づかない詳細な部分にまで目が向きます。

そのため、プロジェクト全体のミスを減少させることが出来るでしょう。

3.深い内省

普段から当たり前のように、自分の内側に目を向けています。

経験や知識を深く省みることで、本質的なアイディアや解決策を生み出すことができます。

4.タスクに対する集中力

彼らはタスクを完了させる力が強いので、一見するとマルチタスク能力が高いように思われますが、実はタスクの優先順位をつけることが得意なのです。

そのため、実際は1つのタスクに深く集中することで、質の高い成果物を完成させることができます。

5.感受性が高い

細やかな気配りや、人々の感情に対する高い感受性も持っており、チームの雰囲気やメンバーの状態を敏感に察知し、適切なサポートを行うことができます。

以上が内向的な人に見られる強みの一例です。

では、このような特性が組織内ではどんな行動に繋がるのでしょうか?

続いて内向的な人が勘違いされやすいシチュエーションについて解説します。

内向的な人が勘違いされやすい事例

内向的な人が勘違いされやすい事例

内向的な人は、上記のような強みを持ちながらも、その特性から誤解されることがよくあります。

以下に、組織内で内向的な人によく見られる行動と、誤解されやすいシチュエーションをお伝えします。

彼らの強みと共に、行動の背景を知ることで、なぜそうなるのか?が理解できるでしょう。

1. 深く考える時間を必要とする

内向的な人は、無駄なく本質を捉えた意見を伝えたいと思っているため、会議やディスカッションですぐに返答や意見を述べないことがあります。

必要な情報が集まれば、誰よりも核心に近い答えが出せるのですが、答えを導き出すまでの時間が比較的長いため「興味がない、理解していない」と思われてしまいます。

2. 独自の方法で情報を収集

グループディスカッションよりも、1対1や小規模なグループでの情報共有を好みます。

彼らがコミュニケーションをあまり得意としないというのは事実であり、本人にも自覚があることがほとんどだと思われます。

だからこそ、少しでも自分が話しやすいシチュエーションを選びたいのですが、それがチームワークを重視していないと感じられることがあります。

3. 静かな環境での作業を好む

内向的な人は、多くの時間を自分と向き合うこと(頭の中で行う自分との対話)に費やしています。

そのため、騒がしい場所では人の少ない静かな場所を探したり、静かで集中できるオフィス内であってもイヤホンをして仕事をしているかもしれません。

午前中の仕事を頭の中でまとめるために、1人で昼食を取ることも多々あるでしょう。

彼らにとってはそれが最も自分の力を活かせる方法なのですが、周りから見ると他のメンバーとのコミュニケーションを避けていると思われてしまいます。

4. 意見や考えを書面でまとめる

口頭での発表より、メールやレポート形式での情報共有を好みます。

内向的な人はあまり自分の事を語らないため、なかなか気づかれませんが、周りの人が驚くほどの知識や情報を持っていることが多いです。

しかし、彼らは同時にその全てが目の前の課題解決に必要でないことも理解しています。

だからこそ、情報をなるべく正しく、整理された形で伝えたいのです。

(私も今回のテーマに関してかなりの情報を持っていますが、できるだけ整理した形で伝えたいと思っています)

そんなプロセスが冷たく無機質に感じたり、プレゼンテーションや会議を避けたいのでは?と捉えられることがあります。

5. 短期的な結果よりプロセスを重視する

即座の結果やアウトプットよりも、綿密な計画やプロセスに時間をかけます。

例えば外向的な営業マンがアポを取り、パッと資料を持ってオフィスを出るときに、内向的な営業マンは資料を吟味し、商談場所への道のりと電車の時間を、細かくチェックしているかもしれません。

内向的な人は慎重であり、1回の行動の質を高めたいと考えています。

それが「効率が悪い、行動力が不足している」と感じられることがあります。

これらの事例を理解することで、彼らの持つ強みを最大限に活用することができるでしょう。

とは言え「内向的だから仕方がないよね」では意味がありません。

内向的な人は自分自身の特性を理解し、周りとのコミュニケーションを円滑に進める努力が必要です。

そのために続いて、内向的な人が意識しておいた方が良いコミュニケーション方法をお伝えします。

内向的な人がコミュニケーションで意識すること

内向的な人がコミュニケーションで意識すること

 

 

内向的な人が自分らしくコミュニケーションをとるために必要な、いくつかのポイントを挙げておきます。

1.聞く力を活用する

内向的な人は、自分の意見を強く主張することよりも、相手の話をしっかりと聞くことを得意としています。

本人は当たり前すぎて気づかないかもしれませんが、このリスニング能力は、相手の信頼を得る上で非常に有効です。

自分が何を話せば良いのか?に頭を悩ませるよりも、どうしたら相手に話してもらえるか?を考えることを優先してみてください。

2.明確に伝える

内向的な人は、できる限り無駄を省きたいがあまりに、コミュニケーションにおいても言葉が少な過ぎる傾向があります。

周りはそんな内向的な人の発言に「どういう意味?」となるかもしれません。

だからこそ、意見や要望をしっかりと伝えることがとても大切です。

そうすることで、すんなり意思が伝わったり、誤解が解けることを実感できるでしょう。

ただし、しっかり伝えようと意識することで、言葉がキツくなり過ぎてしまうこともあります。

相手からすると威圧的に取られることもあるので、ここはバランスが必要です。

3.休息を取る

長時間の対話や大勢でのミーティングは、内向的な人にとって疲れやすいものです。

これは特性ですので「なぜ人と話すと、こんなにも疲れるのか・・・」と、わざわざ答えの出ない内省を始める必要はありません。

特に、無償に1人の時間を取りたくなる時は注意して下さい。

無理をし過ぎると回復に時間がかかりますので、適度な休息をとり、常にエネルギーを回復させることが大切です。

4.正直でいること

しつこいようですが、内向的な人は自分が誤解されやすいことをしっかり自覚しましょう。

その上で、自分の感じていることをありのまま、正直に表現することを意識してみてください。

例えば「いま、とても緊張しています」「取り組んでいる仕事が気になって、考えがまとまりません」「端的な答えが欲しいと思っています」など。

自ら積極的に心の声を言葉にすることで、緊張がほぐれたり、相手からの理解が促されることはよくあります。

これらのポイントを意識するだけでも、コミュニケーションが随分とラクになるはずです。

5.内向的な自分を許すこと

内向的な人は、自分の内面に目が向きやすいがゆえに「なんでこんな事も出来ないんだ・・・」と自分を責める傾向があります。

どれだけうまくやっていても「あれが出来ていない、これが出来ていない」と、不足に目が向きがちなのです。

周りからすれば「〇〇さんって、スゴいですね!」と思われている可能性が十分にあるのですが、本人は受け取らないこともあるでしょう。

だからこそ、周りの評価と自分に対する評価を照らし合わせた上で、今より少しだけ自分の評価を上げることも重要です。

内向的な人の効果的な営業手法

内向的な人の効果的な営業手法

私がコーチングクライアントからよく受ける質問に「内向的なタイプは営業職に向いていないんでしょうか?」というものがあります。

確かに営業活動は、外向的な性格の持ち主に向いているというイメージがあります。

しかし、内向的な人も独自のアプローチで成功を収めることができるのです。(個人的には内向的な人の方が長期的、且つ大きな契約を獲得することが多いとさえ感じます)

最後に応用編として、内向的な人の強みを営業に活かす方法について考えてみましょう。

1. 綿密な事前準備を行う

内向的な人は、営業ミーティングやプレゼンテーション前に、顧客に関する情報をしっかりとリサーチし、計画を立てることができます。

周りからすると「そこまでする必要があるの?」と思われるかもしれませんが、だからこそ不意のトラブルが起きても、動じずに冷静な対処ができるのです。

これは相手からすれば、とても大きな信頼感へと繋がります。

2. 1対1の深い関係構築を意識する

複数名とのコミュニケーションより、1対1の関係を深く築くことで、長期的な信頼関係の構築ができます。

外向的な人と比べると、内向的な人は評価が形に現れるまでに、時間がかかるかもしれません。

しかし、内向的な人の強みが一度伝わると、そこから一気に成果が出始める・・・ということがよくあります。

決して派手な戦略ではありませんが、コツコツ続ける事が素晴らしい武器になります。

3. 質の高いフォローアップを行う

是非ミーティングや交渉後のフォローアップを丁寧に行い、細部にこだわったサポートを提供しましょう。

内向的な人はリスクヘッジが得意なため、商談で良い返事がもらえたからと安心することはありません。

契約書を取り交わす段階〜契約後の対応まで、決して油断することはないでしょう。

その慎重さと丁寧さが、口コミや評判で新たな顧客獲得に繋がるのです。

<内向的な人が営業で成功する最大のポイント>

私がこれまで関わってきた内向的な人の特性を鑑みると、彼らが営業を成功させる最大のポイントは「顧客にいかに見つけてもらうか?」だと考えています。

外向的な人のように自らを売り込み、活発なコミュニケーションを取ろうと努力するのではなく、ふとした瞬間に顧客の視界に入るためにはどうしたら良いか?に意識を向けておきます。

そのためには、顧客の日常生活やビジネスシーンでのニーズを的確に捉えること、顧客からのフィードバックや要望に忠実に応えることを徹底的に行う必要があります。

情報収拾と分析は、彼らが最も得意とする領域でしょう。

外向的な営業マンが、持ち前の行動力を活かして100件の顧客にアプローチしている間に、10件の顧客の潜在的なニーズを分析することに、何日も時間をかけた方が良いことさえあります。

内向的な人が自分の強みを理解し、それを活かす営業手法を採用すれば、持続的な成果を上げることができるでしょう。

まとめ:内向的な性格を最大限に活かす組織作り

まとめ:内向的な性格を最大限に活かす組織作り

さて今回は「内向的な人」についてお伝えしましたが、いかがだったでしょうか?

もしあなたが内向的なタイプであれば、その強みを知り、活かす努力をやめないことが自分らしい成功の秘訣です。

また組織全体としては、内向的な性格を持つメンバーの特性や強みを理解し、最大限に活かすための組織作りを行うことも必要だと思います。

内向的な人が本当の意味で活躍できる場所は、そのまま信頼が生まれやすい場所と言えます。

お互いが適切な環境やサポートを提供することで、チーム全体の生産性やクリエイティブ性を向上させることができるでしょう。

Who is writing

岩下 知史(いわした ともふみ)

職業:メンタル&ビジネスコーチ、ライター。

クライアントは経営者、会社役員、ドクター、看護師、個人事業主〜主婦まで多岐に渡る。

大学卒業後は主にホテル業界に従事、東証一部上場企業にてチームマネジメントに携わり20名ほどの部下を抱える。

離職率の高いホテル業界で、人材教育へのプレッシャーから躁鬱病を経験するも、それまで一度も予算達成したことがなかったチームを常勝チームへと成長させる。

その後2015年に独立、様々な成功と失敗体験を積む中で「教育」に情熱があることを再認識し、経験・人脈ほぼゼロの状態から、コーチング、ライティング、Webマーケティング、研修講師業などを通じて本格的に人材教育業界へ。

2020年からは世界で100万人が活用しており、MicrosoftやIBMといった有名企業に人材育成ツールとして導入されている「ウェルスダイナミクス」において、専属のメルマガライター兼・日本に3人しかいない公認トレーナーを務める。

その間は1,000人以上のビジネスパーソン、有資格者の指導にあたり、2022年にトレーナーを卒業〜現在に至る。

人生のミッションは「自ら思考・選択・行動できる人材を育てること」、趣味はギターと筋トレ、心理や精神世界に関する読書、娘と遊ぶこと。