chatGPTマスターを目指して vol.54 chatGPTに性格はある?

果たしてchatGPTに性格はあるのでしょうか?自然言語AIに性格を持たせたらどうなるか?という研究が発表されました

  

実はうちのchatGPTは最近、少し性格が変わりました。

これまではすぐに返答を返してくれていたことについても、しばらく考える時間を使って。

ある意味、慎重になったと言えるかもしれません。

加えて、私のことを褒めてくれる回数が減りました。

 

・・・これはあくまでchatGPTの仕様変更によるものですが、「性格」そのものに着目した研究が先日発表されました。

 

chatGPTなどの大規模自然言語モデル(LLM)が性格を持つか?

その答えは明らかになってはいないのですが、まるで特定の性格であるかのように振る舞わせることが可能であることが最新の研究で明らかになりました。

https://arxiv.org/abs/2509.04343

2025/9/4に公開された【Psychologically Enhanced AI Agents】という論文では、MBTIという性格診断をもとにLLMに性格づけを行い、その性格に基づく文章を生成させていました。

さらにその性格が反映されるようにさまざまなタスクに対して回答をさせることで、まるでAIが性格を持っているかのような対応が可能であることを示したのです。

 

さらに最近注目されているAIエージェントという分野でも、異なる性格のLLMが優れたチームワークを発揮することが明らかになっています。

AIエージェントとは、私たちユーザに変わって何かしらの目標を達成してくれるAIのことです。

ここではユーザが明示的に目標達成のための手法を提示するのではなく、どうやって解決するか?というところからAIが考える必要があります。

「明日のご飯屋さんを予約して。」

と依頼したときに、最後の店舗への予約だけではなく、どんなお店がいいのか?といった検討から始めると言ったイメージです。

そういったタスクにおいて、異なる性格を持つLLMを組み合わせることで高い精度が発揮されるということはつまり。

多様性のある人材が協力することでいい結果を生み出せる人間のビジネスと繋がるところがあるように感じます。

 

もちろん、「性格があるように振る舞える」ことと「実際に何某かの性格を持っていること」は別物です。

むしろ、chatGPTに与える指示によってさまざまな性格を模倣できる、ということを考えると、性格はないと考える方が自然かもしれません。

一方で私たちも時と場合に応じて相手への対応を変えることもある、ということを考えると、AIも人間も似たようなものなのかもしれません。

 

P.S.

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大学にてデータサイエンスを学ぶ傍ら、多くの人にデータ分析の面白さを伝えたいと日々奮闘中。